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スピッツ「君は太陽」 ごめんなさい 理想の世界じゃないけど 大丈夫そうなんで

アルバム「とげまる」の最後を締めくくる曲「君は太陽」。
名曲です。明るいテンポで、万人受けしそう。

「まっすぐに前向き」ってわけじゃないけど、「申し訳なさそうに前向きな感じ」の歌詞がめちゃくちゃ好感が持てませんか。

なんだか、このおどおどした雰囲気で、強がっているのが大好き。

諦められないことや、分かったふりをしている自分を、近くで見てくれている「君」は唇をへの字にして、「それが本当のあなたの気持ちなの?」って抗議してくる。しっかりと見透かされてしまっている。

で、「勇気出して、やんなよ」って背中を押してくれるのかなあ。曲が持つ世界観が、ふんわりと、ほっこりと、元気であふれている。こんな心持ちで生きてみたいなあ。

でも、「君」って誰なんでしょうね。

実在のパートナーなのか、それとも「もう一人の自分」なのか、よく分かんないけど、その辺をはっきりさせないのは草野ワールドの常とう手段ですね。

「ごめんなさい 理想の世界じゃないけど 大丈夫そうなんで」

サビのこの歌詞。なんで、ごめんなさい、なの?

でも、そこが最高なんだよね。

ここに「ごめんなさい」という歌詞を持ってくることができる詩人はたぶん、草野さんしかいないのでは?。

力強く言い切る、なんてことは決してしない。

「大丈夫そうなんで」って、押しつけがましくなくて、とっても好き。

2022年7月10日 トラジロウ

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