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スピッツ「ミーコとギター」 ミーコの声は誰よりも強い だけど はかない

アルバム「名前をつけてやる」(1991年11月25日リリース)の5曲目。

「ミーコとギター」は疾走感のある短い前奏から、一気に歌に入っていきますね。

歌詞の一番最初に

「ミーコの声は誰よりも強い だけど はかない」

と、この曲の中で最も大切な筋のようなものを打ち上げ、一気にミーコの魅力と悲しさのようなものをアピール。

ミーコって、女性のシンガー・ソングライターでしょうか。それともバンドのボーカルを務める女性でしょうか。ミカコさんとか、ミエコさんとか、ミキさんとか、そういうお名前の人なのでしょうね。

「誰よりも強い声だけど、はかない」っていうフレーズで、私が思い当たるのは、中村あゆみさんとか、中島みゆきさんとか、かしら。

まあ、スピッツの草創期にミーコのような人がいたのか、それとも架空の人物なのか、よく分からないけど・・・。

「そしてミーコの彼はミーコの彼じゃない 誰も知らない」

と続く。

一気に不穏な空気に。これはどういうことなのだろうか。
ミーコが付き合っていると思い込んでいる相手は、本当は別のパートナーがいて、ミーコがその相手にだまされているだけという意味だろうか。

それとも、空想上の彼のようなものを思い込んでいるとか。

そういう背景もあって、ミーコのつくる楽曲が儚さにあふれているということなのかしら?

「いつかは2人で 幸せになりたかった
手垢まみれのギターと今日も」

幸せには、なることができなかったということをこう表現しているんだね。だから、使い古したギターを持って今日も歌っているのでしょうか。

「独りよがりじゃなくて ウソじゃなくて 大きな『パパとミーコ』のようなギターと 今日も歌うよ 裸の世界を」

うーん。「大きな『パパとミーコ』」ってどういうことなんだろう・・・。

ミーコの想定パートナーは家庭持ちのパパみたいな存在ということかしら???
それはあまりに直接表現過ぎて、草野さんらしくない。

一つ一つの歌詞の意味は分からない部分も多いですが、「今日も歌い続けるミーコの歌ははかなくて、悲しいけれど、とてもいいよ」っていう歌だと解釈。

後半のギターソロもとてもかっこいいのでぜひ聞いてみてください。

ちなみに、「ミーコ」という名前をこの曲では、9回も重ねて歌います。語感がよくて、猫っぽい名前を何度も何度も歌うことで非常に効果的で、儚さを増幅しているようにも感じられて、口ずさみたくなりますね。

2022年9月14日 トラジロウ

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