フラワーカンパニーズ「深夜高速」 生きててよかった そんな夜はどこだ
私は斉藤和義さんのファンである。
4人組のロックバンド「フラワーカンパニーズ(フラカン)」のトリビュートアルバム「深夜高速 生きててよかったの集い」に、斉藤和義さんが参加していたことがきっかけで、この曲に出合った。
斉藤さんが歌った曲はスマホに入れておかないと気が済まないため、このトリビュートアルバムを購入した。
この曲は2004年9月15日、フラカンがシングルとしてリリース。ウィキペディアによると、この曲を知ったタレントの伊集院光さんがこの曲をきっかけにフラカンのファンとなったという逸話がある。
作詞・作曲はフラカンのボーカルである鈴木圭介さん。
私はフラカンのライブに行ったことがありませんし、他の楽曲をそれほど聴いたことがないのですが、私自身もこの「深夜高速」が持つ歌詞の力に魅了された一人です。
歌詞を見ていきます。
この曲を作った鈴木さんは、自分たちのバンドのことを念頭にこの歌詞をつづっているのでしょうか。ですが、この歌詞は40代以上の多くの人の心に刺さるのではないかと思う。
50歳になった私には少なくとも突き刺さる。
もう、目的地がどこなのか、分からなくなったなあ。もちろん、帰り道なんてもうないし・・・。
この歌詞は秀逸。
満足できない自分に納得しているわけではないけど、かといって、自分を破壊してしまうのも何か違う。
もちろん、誰かを攻撃するのも違う。
逡巡、混沌の中にいる自身の思いをこの形で表現することの尊さと言ったらない。
年を取ったら、保身の心とか、無難とか、事なかれ主義とかそんなものが増えていくのかしら?
年を取って透き通るのは、頭?ではなくて、何だろう。無常観とか、そういうものを言っているのだろうか。
鈴木さんにとっての「そんな夜」とはどんな夜なのだろうか。やはり、ライブでのファンとの大切な時間だろうか。
翻って、私自身を顧みると、生きていてよかったと思える夜なんてそれほどない。そんな夜をこれからの人生でいくつ経験できるのだろう。
なぜ、急に反省の言葉のようなものが出てきたのかしら。ここのフレーズが、何を意味しているのか、私には理解が難しいです。
いや、カッコいい。
音楽活動を続ける心意気のようなものが、聴く人たちの胸を打つのだろか。
この一曲だけをフラカンを除いて13個人・バンドが歌うトリビュートが成立するほどには、心を動かす曲だ。
ぜひ聴いてみて。
フラカンの深夜高速ももちろん大好きだが、このトリビュートアルバムの中では、「斉藤和義」「泉谷しげる」「湯川潮音」の3人のバージョンが気に入っています。
とっても大好きです。
2022年10月16日 トラジロウ
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