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スピッツ「夕焼け」 君のそばにいたい このままずっと

シングル曲「群青」のカップリング曲。群青はもちろん名曲なのですが、カップリングにこれほどの名曲を配することができるのが、スピッツの力ですね。

この曲の第一印象は、あこがれている誰かに向けて情熱的に歌っているように聞こえます。あと一歩で恋愛成就という感じ。

言葉通り受け取ろうとすると、「サカリの野良猫みたいな」っていう部分は、かなり激しくて、若者らしい正直な表現ですよね。そこで、前段の「例えば夕焼けみたいな」を並列だと捉えると「夕焼けのように激しい赤」の意味合いで使っているとも取れる。

一方で、夕焼けみたいな「ほっこりした温かい気持ち」みたいな意味合いと、対照的に「サカリの野良猫」を使っているようにも聴こえる。

で、「わけわからんて笑ってくれてもいいけど」と続く。

自分の気持ちをうまく表現できない主体をこれほどまでうまく、文字にする。さすがの草野ワールドです。

でも、もっともっと解釈が難しい曲が多い中、比較的イメージしやすい曲と言えなくもない。

サビ

「君のそばにいたい このままずっと
願うのはそれだけ 難しいかな
終わりは決めてない 汚れてもいい
包み込まれていく 悲しいほどにキレイな夕焼け」

たぶん、若い人同士の恋を表現しているのでしょうね。

でも、私のように結婚23年目で、パートナーへの愛情を歌っているようにも、うっすら聴こえてきます。
もう、愛とか恋とかそういう感じではないけど、夕焼けのような郷愁を誘う赤こそが妻を大切に思う気持ちのようにも自覚します。めちゃくちゃに生きている自分に、仕方なくなのか、まあなんとなくなのか、それでも付いてきてくれている。

「君のそばにいたい このままずっと
願うのはそれだけ 難しいかな」

とにかく2人とも大きな病気もしないで、ここまで生きてこられたことに感謝しながら、ゆっくりと人生を歩んでいく。

2022年7月9日 トラジロウ

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