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バヌアツ共和国に船で行った話 前編

バヌアツ共和国に行ったのは22か23の時だから、もう15年ぐらい前になると思う。

日本で育って神奈川大学を卒業したものの、就職活動も上手く行かなくて、折角だから父親の祖国でもあるニュージーランドに1年ぐらい住んでみようかな〜と。

軽い気持ちでニュージーランドに行き、波乗りをしたり、車で寝泊りしたり、ニュージーランド最大の都市オークランドを起点にフラフラしてた。

当時の愛車ロペス号。

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親戚のおっちゃんが、フラフラしてる僕に、ちょっとクルージングにバヌアツ共和国に行かない?と声をかけてくれた。

バヌアツ共和国とは環太平洋火山帯(リング・オブ・ファイア)に位置する83個の島からなる島国だ。オーストラリアの上の方、ニューカレドニアとフィジーの間にある南国である。

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おっちゃんはバヌアツ共和国のサント島という所にボロボロの家を購入して、リノベをするつもりだったのだが、南太平洋のバヌアツ共和国では床のタイルやペンキが非常に高価であった。

おっちゃんの考えた一番安くリノベする作戦は、ニュージーランドで言うヤフオク!で中古のタイルやペンキを大量購入して、自作のヨットに積み込み、自分でバヌアツまで行ってリノベするという事だった。(帆を張って風の力で行けばガス代も掛からない!)

出発前に船の底に付いたフジツボ等をヘラでガリガリ削って綺麗にして、船底塗料を塗るのが僕の最初の仕事だった。

毎日おっちゃんは朝現れると10分ぐらい一緒に作業して、ちょっとあれがこれだから、と言って、急にいなくなり、僕が結局1人で1日作業する。

いざ出港

作業も終わり船に2トン分のタイルとペンキを積み込み、おっちゃんと、 おっちゃんの友達のカップルと4人でオークランドを出港した。

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クルージングと誘われたがおじさんの本当の目的はリノベで使うタイルとペンキを無料で運ぶ事なのである。

4人なので、、、1人が2時間操船して、6時間休憩を取る→2時間操船して、6時間休憩を取る。これの無限ループである。

360度海で、星はめちゃ綺麗。ただ全然優雅なクルージングでは無いし、途中イルカにあったり、魚を釣ったり、無人島を見かけたりするが、エンジンは付いているものの、基本的には起きてる間はずっとヨットの操船である。

とにかくヨットはめっちゃ揺れるので、お湯を沸かしてコーヒーを作る時もオットットットと常にフラフラしながらコーヒーを作っていたのを覚えている。

夜に風が凄く強くなって、おっちゃんと暗闇の中で帆を下げる作業をした時はドキドキした。こんな時はおっちゃんが物凄く頼もしく見えた。

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無人島とイルカちゃん。


バヌアツ共和国到着

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おっちゃんと自慢のアロハに着替えてから、首都があるエファテ島に寄って、港湾事務局に行き、パスポートにスタンプを押してもらった。エファテ島からサント島までは2-3日だったので、大体ニュージーランドのオークランドを出てから10日間ぐらいでバヌアツのサント島に着いたように覚えている。

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今回の旅の目的地。おっちゃんが家を買ったバヌアツ最大面積を誇る島、サント島の最大の町、ルーガンビルの中心部。当時の写真をよく見て頂きたい。やはり、世界のTOYOTAのピックアップトラックがここでも中心なのである。

ここからはおっちゃんの家のリノベと倉庫の建設の手伝いをする事になった。地元の人たちと一緒にコンクリを混ぜたり、タイルを貼ったり、ペンキを塗ったり、作業を毎日していた。

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ニュージーランドのオークションサイトで買ったタイルを貼りまくる。

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倉庫の壁も塗りまくる。当時これは力作だと思った。

アンブリムの黒魔術

倉庫のペンキ塗りの休憩中に、鶏が空き地に現れて、仲間の一人が石を拾って、投げつけて、鶏を仕留めた。

マジで、石を投げて鶏を仕留めた。

で、その鶏をそのまま捌いてランチにしてくれた。食べ終わった後に骨を僕がその辺の空き地に捨てたら、食べ終わった骨は焚き火に入れないとダメだと猛烈に怒られた。

なぜならアンブリム島の奴らが骨を拾って黒魔術を掛けるから危ないと言う。アンブリム島はグツグツと煮える火山の溶岩湖と黒魔術が有名で、当時現場で一緒だった仲間は本当にみんなアンブリム島の黒魔術にビビっていた。

とにかく毎日作業を一緒にしていると、当たり前だけど、皆んな普通にすごーく仲良くしてくれて凄く嬉しかった。

続き: https://note.com/tonyfry/n/n524e49b57361



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