初心忘れべからずとは結局なんなんのかな?
こんにちはトニーです。今回紹介したい内容が「初心忘れべからず」という考え方です。これは皆さん聞いたことがあるのではないのかなと思います。
ですがこれを古典で学ぶ機会は少ないのかなと思います。ですので一緒に学んでいきましょう。
今回取り扱う内容は風姿花伝です。
聞いたことありますか?能の話です。能とは観阿弥と世阿弥で大成した者で足利義満によって能が保護され大成しました。
今回取り扱う本はNHK出版の100分で名著シリーズの風姿花伝です。下のリンクから見てみてください。
①現代でのイメージ
現代では初心とは初めの心。例えばサッカーで大成した人が言う初心とは大体の場合はサッカーを始めた時のボールを蹴れる楽しさだと思います。このように物事の一番始めの気持ちを指しています。
②本書での意味
ではこの本ではどのように書いているのかというと世阿弥は人生の中で初心というものはたくさんあると書いています。
具体的には初心というものは新しい挑戦をして試練を乗り越えていくときの戦略や心構えのことです。
ですのでその時々で自分が成長していく中でたくさんの初心というものを体験し忘れることなく人生に応用していくのが大事と語っています。
③能での具体例
24歳、25歳の時
能では7歳ころから練習をし立派に演者として活躍するために稽古をしています。その最中に声変りが起きて困難に立ち向かいその中で先輩を破ってトップになっていきます。
その際におごらずに謙虚な姿勢で稽古に取組まなければなりません。自分がどのようにして試練を乗り越えたのかを再考するのです。
34,35歳の時
能では絶頂とされている時期です。これ以降は自分の実力は下がっていくものです。ですから自分がどのようにして何になりたいのかを考えなければならずに初心が役に立ちます。
50歳前後
能ができるか分からない歳だからこそ後継者を探す時代になります。そこで自分がまず活躍できないということを確認しなければなりません。
④現代での応用
現代でもこのように考えるとどのようになるにでしょうか。22歳で会社に入ります。その時は「やってやるぞ!」と思っているでしょう。しかしどこかで躓いてしまいます。そこで試練を乗り越えていた先にいい感覚がつかめるでしょう。ここに初心があると思っています。だから一つ目の初心は25~26になるでしょう。
会社では34歳くらいが会社の平均年齢と思います。そして時代が進むにつれ時代に変化が激しいので社会人10年目が一番活躍できると思っていますしそこでの感覚というのは自分で生きてくるものと確信しています。ここで残した自分の実力というものをどのように評価するかは人次第ですが。しかし大切なのは自分がどのようして試練を乗り越えたのかを考えることです。
そして50歳くらいが一番最後かなと感じています。後輩を持つようになりここからは若者よりも圧倒的成長スピードが劣ります。どのように自分の経験を伝えることができるのか。ベテランだからできることを大切にすることが大事だなと思っています。
いかかでしょうか。このように古文を現代でどのように活かすのかを考えることは大事なのかなと思っています。古文が受け継がれるのはその考え方に価値があるからでしょう。
今回で取り扱いできなかった話もあります。もしかしたら次回も風姿花伝を使うかもしれないです。
今回は以上です。ありがとうございました。
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