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「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を眺めて育児のバランスを考える

週末。

先週も今週も、上の子(5歳)が「今日が何曜日なのかわからない」と言っていた。保育園に行かず、家にずっと父がいるからだろう。平日は在宅勤務で働いているところを見せつつ、土日はたっぷり遊ぶことで休日を意識させた方がいいのだろうか。そうしているつもりだけれど……。

上の子は、保育園通いの頃は平日夜と土日しか「家で楽しむこと」の時間がなかった(アイロンビーズをしたり、トランプをしたり……)。4月は家にいる時間が増えたので、「家で楽しむこと」はどんどん増えている(絵本を作ったり、思考力ゲームをしたり……)。

増やすのはいいけれど、ふとバランスよく日々を過ごせているのだろうかと不安になる。そこで、国が指針として定めた「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を眺めることにした。

この「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」は、幼稚園の教育要領や保育園の保育指針として、2018年度から施行されたもの。幼稚園や保育園が、子供をみるにあたっての目安みたいなもの、小学校への連携をスムーズに行うための目標を表したものである。絶対にこの姿にならなければいけないというわけではないし、家庭ではあまり気にしなくて良いと思う。ただ、幼稚園や保育園が担えない現状があるので、家での過ごし方の参考程度に見てみることにした。

「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」の具体例は、文部科学省の「幼児教育部会における審議の取りまとめ」資料に詳しい。下記引用と、ちょっとした感想。

幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿

① 健康な心と体
幼稚園生活の中で充実感や満足感を持って自分のやりたいことに向かって心と体を十分に働かせながら取り組み、見通しを持って自ら健康で安全な生活を作り出していけるようになる。 

⇒心身の健康は大事。見通しを持たせることも。

② 自立心
身近な環境に主体的に関わりいろいろな活動や遊びを生み出す中で、自分の力で行うために思い巡らしなどして、自分でしなければならないことを自覚して行い、諦めずにやり遂げることで満足感や達成感を味わいながら、自信を持って行動するようになる。

⇒自信がつくよう、やり遂げる経験が大事。

③ 協同性
友達との関わりを通して、互いの思いや考えなどを共有し、それらの実現に向けて、工夫したり、協力したりする充実感を味わいながらやり遂げるようになる。

⇒友達との工夫・協力を親に代替できるか。

④ 道徳性・規範意識の芽生え
してよいことや悪いことが分かり、相手の立場に立って行動するようになり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いを付けながら、決まりを守る必要性が分かり、決まりを作ったり守ったりするようになる。

⇒気持ちの調整。見逃さないでおきたい。

⑤ 社会生活との関わり
家族を大切にしようとする気持ちを持ちつつ、いろいろな人と関わりながら、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に一層の親しみを持つようになる。遊びや生活に必要な情報を取り入れ、情報を伝え合ったり、活用したり、情報に基づき判断しようとしたりして、情報を取捨選択などして役立てながら活動するようになるとともに、公共の施設を大切に利用したりなどして、社会とのつながりの意識等が芽生えるようになる。 

⇒この状況で、どう社会とつながりを持たせられるか。

⑥ 思考力の芽生え
身近な事象に積極的に関わり、物の性質や仕組み等を感じ取ったり気付いたりする中で、思い巡らし予想したり、工夫したりなど多様な関わりを楽しむようになるとともに、友達などの様々な考えに触れる中で、自ら判断しようとしたり考え直したりなどして、新しい考えを生み出す喜びを味わいながら、自分の考えをよりよいものにするようになる。

⇒時間や余裕を与えて、考えてほしい。

⑦ 自然との関わり・生命尊重
自然に触れて感動する体験を通して、自然の変化などを感じ取り、身近な事象への関心が高まりつつ、好奇心や探究心を持って思い巡らし言葉などで表しながら、自然への愛情や畏敬の念を持つようになる。身近な動植物を命あるものとして心を動かし、親しみを持って接し、いたわり大切にする気持ちを持つようになる。

⇒庭で遊ぶくらいしかできないけれど。

⑧ 数量・図形、文字等への関心・感覚
遊びや生活の中で、数量などに親しむ体験を重ねたり、標識や文字の役割に気付いたりして、必要感からこれらを活用することを通して、数量・図形、文字等への関心・感覚が一層高まるようになる。

⇒数量・図形・文字などの「習得」ではなく「関心・感覚」。

⑨ 言葉による伝え合い
言葉を通して先生や友達と心を通わせ、絵本や物語などに親しみながら、豊かな言葉や表現を身に付けるとともに、思い巡らしたことなどを言葉で表現することを通して、言葉による表現を楽しむようになる。

⇒いろいろ日々大変ではあるが、会話を大切にしたい。

⑩ 豊かな感性と表現
みずみずしい感性を基に、生活の中で心動かす出来事に触れ、感じたことや思い巡らしたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりして、表現する喜びを味わい、意欲が高まるようになる。

⇒表現する瞬間をスルーせず、好意的に反応したい。


何を伝えてあげたらいいのかわからなくなったら、この10の姿に立ち返られるようにしたい。協同性や社会生活との関わりはなかなか難しい。今はそのあたりが難しいんだなということを頭に入れつつ、それでもできることはないかを常に考えていきたい。

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