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孫崎享「戦後史の正体」

孫崎享「戦後史の正体」読了。

日本人のほとんどが、アメリカに対しては好意的な感情を持っているし、アメリカの正義を信じているように思う。

沖縄の反基地運動は本土ではあまり盛り上がらないのは、本土の人間はどこかで、「日本の安全のためには沖縄の犠牲は仕方ない」と思っているからだ。

孫崎さんによると、戦後の日本の政治家や官僚は「自主」路線と「対米追随」路線のせめぎ合いだったが、この「仕方ない」という気持ちが蔓延していて、「対米従属は仕方ない」が、今の本流である。

いわゆる「忖度」ですね。逆らうと圧力があるので、最初からいい子にしている。

2011年の東日本大震災の時、「なぜ政治家は国民の安全を守らないのか?」という疑問が生まれたが、それは日本の針路が「対米追随」だからである、ということに気づいた。

政治家も官僚も、国民の方を向いていない。みんな、アメリカを見ている。

2022年、ウクライナがロシアの影響下から逃れようとNATO入りを画策したことで侵攻され、日本人が一斉にウクライナ支援を掲げたが、当の日本はアメリカ支配のもと、安穏と暮らしているという現実。

ウクライナは応援するのに、沖縄を応援しないのはなぜなのか?

日本の首都のすぐそばや沖縄など各地に外国の軍隊が駐留している現状を、「アメリカが日本を守ってくれている」と能天気に信じている自分に、絶望しよう。


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