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私のとっておきのいちにち


noteから通知が来ておりまして。

人気者の方々からしたら
普段からよく目にする通知なのかもしれません。

詳しくは語りませんが私は”こういう性格”なので、
書き終わったあと
こんな自己満足・陶酔・etcな記事誰が読むんだと本気で思うし、
誰かが読んでくれる前提で記事を書くのが苦手というか照れ臭さもあるのですが、

さすがにこの通知を2件続けていただけると、
読んでくれた人がたくさんいたんだ!嬉しい!
と素直に喜んでおります。

なにはともあれ ありがとうございます。嬉しい!



むくむく もくもくと
焼き上げたお菓子やパンの写真がたくさん溜まって
写真フォルダ内が非常にほっこりする状況になっているので
またお菓子やパンの記事も書きたいと思いつつ、

もう先月のことになりますが
未だに「いい日だったなぁ」と目を閉じて浸りたくなる
そんな、私にとって”とっておきのいちにち”だった日について書こうと思います。





その日、天気はよくありませんでした。
曇り空で、風も強く、時々雨もパラついていました。

でも、私は朝からワクワクしていて、
午後から自分のおひとりさま時間をもらう罪悪感を紛らわすため(動機)、
午前中は、寒空のなかルンルン気分でむすめを公園に連れて行きました。

むすめは、たまたま来ていた 自分よりちょっと上くらいの男の子と
「ばぁ〜」と声をかけ合いながら
遊具でたくさん遊んでくれました。可愛い。


さて。その日はここで母親業を終え
お昼に、旦那さんにむすめをバトンタッチした後

私は街へと放たれました。


この日の私の目的は、

「ハンバートのFOLK村」
2024/01/07 (日)17:00 広島JMSアステールプラザ


学生の頃から
辛いとき 悲しいとき 寂しいとき
音楽が欲しいとき 考えたくないとき
涙を流したいとき 疲れてしまったとき 
背中を押して欲しいとき 。。。

元々落ち込みがちな私は 色んな場面で助けられてきた
ハンバートハンバートのライブに、
何年かぶりに行けることになったのです。

今のようにホールでライブをされるようになってからは
なかなか行くことができていなくて(抽選に落ちたこともあった)、

しかも1月7日でまさに新年一発目のライブになるので
自分がどんな受け止め方ができるのか、自分の心の動きも楽しみにしていました。



広島駅に着いたのは14:30。
開演まで時間があります。

久しぶりに一人でゆっくりコーヒーを飲みに行きたいなぁ。
あぁ、本を持って来ればよかったなぁ。

まだ時間があるし、
本屋さんに寄って、本を買ってからカフェへ行くことにしました。


最近は、本屋さんって
休日に家族で行った商業施設でたまたま通りがかって入るけど、
広すぎて 見たいものもありすぎて
でも結局 むすめにとっては触っちゃいけないものが多すぎて、
ゆっくり見ることができなかったり

もしくは、
ぽっとできた隙間時間に一人で訪れて「いつか読みたい」本を買っても
車通勤になってから その「いつか」のタイミングが中々来なかったりしていたので、

私にとって
「これから読む本を探しに本屋さんへ行く」という行為は
びっくりするほどワクワクするものでした。

あんなにじっくり迷ったのは久しぶり。
放っておいたらそのままずっと本屋さんにいるところだった。

色々迷ったけど、、、

またの機会にして、


こちらにすることにした。

小川 糸さん『あつあつを召し上がれ』

会場付近はコーヒースタンドはあったけどゆっくりできそうなカフェが無くて、
駅近くのスターバックスに落ち着きました。

フォルダを見てみたけど写真が無かったわ。
撮り忘れるほどウキウキしていた模様。

少しお腹が空いたので、
キャラメルソースがかかったスコーンと
オーツミルクのラテを注文。

ちょうどいいタイミングでテーブルの席も空いたので、すすす、と座り、
ほくほくした気分で本を広げる。


小川系さんの小説は久しぶりに読んだんだけど、
あれ。こういう感じだっけ!って思った(いい意味で)。
すぐに物語のなかに吸い込まれて、
別れの無常さに気持ちが沈んだり、
はたまた新しい恋人にドキドキしたり。
短編集なので心が忙しかった(笑)

文字から伝わってくる所作が綺麗で、
小説を読んでるのに
絵を見てるような気分にもなった。

私は主人とあまり食の好みが合う方ではないので、
愛する人とこんなふうに好きなものをじっくり食べることができたら、
幸せだろうなぁと思った。

難しそうな本を数冊積んで仕事をしている人と、
今晩はシーシャでも吸いに行くかと話をしている若者に挟まれていたにも関わらず、
小川糸さんの描く
人の思い出の尊さに、
母の愛に、(短編集なので心打たれるものもたくさんある)
目に涙を溜めながらいつの間にかほとんどを読み進めた。




そうして貴重な時間を過ごしていると
あっという間に開演時間が近づいてきたので、
会場へ移動した。

付近までは路面電車で、
降りてから10分ほど歩くんだけど、

正直風は強いしめっちゃくちゃ寒かったけど、
心がぽかぽかして足取りはとっても軽かった。


そして到着。

ぎゃあ〜、楽しみ〜〜


そして一瞬のできごとのように終わった。

撮影okな写真

映像や写真で見るお二人は
やっぱり歳を重ねていってる印象があったけど、
ステージで歌って演奏しておしゃべりしてるお二人は
10年前に見ていたときからほとんど変わりなかった。


ずっとスモークみたいなのがうっすらたかれてて、
曲と曲の間は暗転して
曲が始まったらまたほとんどスポットライトだけくらいの照明で演奏していて、
なんだかオルゴールを見てるようだった。

今回は新しいアルバムのツアーだったけど、
もちろん今までの大切な曲たちも演奏してくれて、
それぞれの曲にそれぞれ思い出す人や風景がある。

例えば、
大学時代に軽音部で練習した音練の部屋

女友達の姿

昔の恋人のこと、
親しい先輩の笑ったかお

生まれたばかりの娘を畳に寝かせて洗濯物を干しながら泣いた日のこと。

窓からさす西陽

・・・





「丈夫な私たち」も本当に好きなアルバムで、
ふたつの星は
将来、私たち夫婦もこんなふうになれるんだろうか。
今はそんなこと全然思えないけど、
これから待つたくさんの困難を乗り越えたら、
「ふたりでひとつの星になれるかな」って願える日が来るんだろうかって
この曲を聞いたらいつも思っちゃう。




ハンバートハンバートの曲は
とびきり暗い歌詞のものも多い。

それって
死んでしまった結婚相手とか
別れなきゃならない恋人同士とかそういう人たちの気持ちなんだけど、

なんかそういう"どうしようもなさ"をとびきり優しく強く歌い上げてるから、

不思議と聞き手は暗い気持ちにはならなくて、
共感して涙が出てスッキリしてなんなら元気づけられたりする。



そういうのを聞いてると、
陰の力の強さ、逞しさを感じる

陽の力みたいに前向きでキラキラしてる訳じゃないし、
全員に刺さる訳じゃないけど、

必ず誰かに響いて
どん底から引き上げてくれるような
めちゃくちゃ強い力を感じます。



自分で開業したいなあって
そんな夢を常に頭の片隅に置き出してから、
起業開業した人たちのことを
SNSとかでよく見るようになって

そういう人たちの多くは
すごい経歴とか資格があったり(きっとどれも努力の結晶なんだと思うけど)
自分の生活とか環境をぐいぐい精力的に変えていったり
色んなコミュニティに参加したりしてて

気持ち次第で環境は変わる!!
みたいな言葉をよく目にする。


そういう人たちはみんな
きっとものすごい努力して勉強もして、お金も時間も割いて今があって、
その経験を振り返ったときに
気持ちの持ちようが大事だったなって気付いて
それゆえの経験談なんだと思う。

ほんでみんながみんな根っから明るい訳じゃないんだろうなっていうのも思うけど

やっぱり前向きな言葉ばっかりを見ていると
そう思えない自分はだめなのかなって

どんどん心に重しがのっけられる気分になってしまう。それで何もかも嫌になりそうになる。


あら。
とっておきのいちにちの記事なのに、
根暗な自分が顔を出してきました。(笑)

だけどね。
ハンバートハンバートの音楽を聴いて、
暗い気持ちにも暗いなりの強さがあって、
そういう暗い部分だって時には人の共感を得るときもあるし、
それが救いになるときだってある

なにより、一番のエネルギー源にだってなるときもある

だから前向きにばっかりいられない自分を責めるんじゃなくて、
そういう気分のときもあるよねって
変えられないものはしょうがないじゃないって、

なるべくぐるぐる考えすぎないようにだけ気をつけて、
寝て起きたらなるべくリセットして、
自分に優しくしてあげたいなぁと思ったのです。




恋の顛末も好きなうた。


やっぱり生きるためには音楽が要ります



おわり


心休まる週末を、、、


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