言い方のクセが強くて、クレームのように聞こえるだけの可能性もある。
保護猫カフェの預かりボランティアをすることになりまして。
預かり猫さんと私とビビリ兄弟猫の様子を記録していくブログとなっております。
2期生ー51日目
『べつに楽しんでないわよ。』
ギャーーーー!!(猫の悲鳴)
ビビリ兄弟のケンカごっこは突然始まります。
仲良くお互いを舐めあって、微笑ましいなーと思っていたり。
定員1匹のキャットタワーの最上階に、仲良く2匹でくつろいでいるなーと思っていると。
どちらかが突然ガブッと噛みついて、ケンカごっこのスタートです。
噛みつかれた方がギャーーと叫んで逃げて、
噛みついた方が追いかけて。
ブワッと太くなった尻尾をブンブンしながら睨み合って。
大きな音を立ててシンクに上がったり。
今日は僕が勝つんだから!
いーや、俺の方が強いんだからな!
とか、
荒ぶった声で言い合ってたり。
取っ組み合って1つの塊になって転がっていたり。
今日は自分の負けでいいや…
と思った方が、
目を合わせないように相手の睨みを体で受け止めて、そろーり、そろーりとその場を立ち去って。
ケンカごっこ終了でーす。
現場には、尻尾をブンブン振って勝利を喜ぶ勝者と、お互いの抜けた毛が散らばっています。
こんなケンカごっこがほぼ毎日の日課になっていますが。
血が出るような怪我をすることはないし。
たまーに、小さい傷ができていることがありますが、たぶんそれは「ごっこ」じゃない本当のケンカだったのでしょう。
仲良し兄弟でも、たまにはケンカすることもあるでしょう。
部屋の中の物を壊すこともないし。
夜中にやられるとちょっとご近所の耳が気になりますが、大抵すぐ終わるし。
1日に1回までというルールがあるのか、1日に何度もすることもないし。
のびのびと自由にやってもらってます。
そんなケンカごっこを、最初の頃。
な、なに?!
ケンカ?!
人間、止めないの?
大丈夫なの?
と、
ケージの中から少し、怖がるような不安そうな様子で見ていた預かり猫さんでしたが。
最近は、
またやってるの?
うるさいから早く終わらないかしら。
と、余裕な様子。
しかも、
今日も兄が優勢なのかしら。
ほら、今よ。
ガブッといっちゃいなさいよ。
なんて、
楽しんでるようにも見えるんですけど。
自分には被害が及ばないと学習した預かり猫さんなのでした。
2期生ー52日目
『ちゃんと教育しなさいよ。』
うちの猫達は、昼間は爆睡して、夕方から夜はご飯を食べたり、甘えたり、のんびりして過ごして、明け方が1番元気で活動的になります。
預かり猫さんは、以前はビビリ兄弟が元気な時間はケージや部屋の隅っこのブラックホールと呼ばれる休憩処で静かにしていることが多かったんですが。
今やどちらが先住猫がわからないくらいの、堂々とした様子でマイペースに動いています。
ビビリ兄弟の存在には慣れてきたようですが、仲良くなるのとはまた別の話で。
シャーー
うーーーー(重低音)
ハーーーッ
は、もはや生活音と化しています。
今日も明け方のお散歩中。
そこにビビリ兄弟がいることはわかってただろうに、あえてそこから出てきた預かり猫さん。
シャーッ!
動かないで!
と、睨みをきかせながら通り過ぎて。
一旦ビビリ兄弟の視線から隠れて。
気を取り直して出てくると、まだ見られてて。
よっぽどヒマなのかしら。
と、ブツブツ文句を言いながら。
実際にはうーーーという重低音の唸り声を出しながら。
私の前を通り過ぎたと思ったら。
去り際に、
まったく、ちゃんと教育しなさいよ!
と、
とばっちりで怒られました。
は、はい。
すみません。
教育…してみます。
でも、
シャーとか、うーーーとか言われても、しょんぼりはするけど、ビビったり怒ったりしないビビリ兄弟を見ていると。
ふと思うんです。
本当に怒ったり文句を言ったりしてるのかな?
人間でもいるじゃないですか。
関西弁とか江戸っ子口調で怒ってるみたいに聞こえちゃう人とか。
文句を言ってるようで実は応援してくれてるとか。
預かり猫さんも、
ダミ声だったり重低音だったりするから文句に聞こえるだけかもしれない。
時々可愛らしい声も出すけど、基本はダミ声なのかもしれないし。
表情も怒ってるみたいに見えるけど、苦手な猫に対して緊張してるだけかもしれないし。
人間でも通常の表情が怒ってるみたいに見えたり、落ち込んだり泣いたりしてるみたいに見える人いるし。
人間だったら、
いや、怒ってないよ。
いつも勘違いされちゃうんだよねー。
なんて、答え合わせができるけど。
猫は答え合わせできないから、わからないけど。
2期生ー53日目
『自由にやらせてもらってますよ。』
今日も朝から元気な猫達。
それぞれがのびのびとマイペースで穏やかで。
この53日間で、1番いい雰囲気の時間でした。
私がラグでゴロゴロして、仰向けでスマホを見ていると、すぐ近くに預かり猫さんがやってきました。
チラリと見られましたが、気づかないふりをしていると。
私のお腹の上をすべての足で踏んで通って行きました。
軽くぴょんと飛び越えられるはずなのに、あえて踏んで行ってくれて、ありがとう!
とっても嬉しかったです。
踏まれたー!って。
猫好きな人って喜ぶポイントがᏚ要素ですよね。
シャーッ言われたー♡
とか、
猫パンチされたー♡
とか。
で、
その後預かり猫さんは、クッションとスツールの階段を登って、私のオタクエリアをチェックして。
次のエリアへ移動しようとすると、下で寝そべっているビビリ弟に気づいて、シャーー。
ビビリ弟は、
えーやだよー。
と、動く様子がないので。
預かり猫さんは、
ふん、それならいいわよ。
私だってこのくらい飛べるんだから。
と、
ビビリ弟の上をジャンプしてお昼寝台へ移動。
その後しばらくお昼寝台でくつろいでいると。
ビビリ兄が挨拶しに来たので、元気に挨拶を返したり。
元気が良すぎるビビリ弟に呆れたり。
なんだかとっても和やかで楽しい幸せなひとときでした。
あとがき?
最近、平日のお昼過ぎに「ミステリと言う勿れ」の再放送がやっています。
もともとミステリー小説や、サスペンスや刑事ドラマが好きでよく見ていたんですが。
ある時から、身勝手な犯人に不快感を感じるようになって、ほとんど見なくなっていたんですが。
このドラマは第1話を観てドハマリしました。
普通とか常識とか先入観とか、無意識のうちにいろんなフィルター越しに物事を見ていることに気づかされました。
私の目から見たらこう見えるけど、あの人の目にはこう見えている。
こう言われたら私はこう感じるけど、別の人は違うふうに感じる。
1人1人違う人間。
今の境遇、育ってきた環境、出会った人、経験したこと、全く同じ人なんていない。
だったら、
いろんな感じ方や考え方があって当たり前。
ましてや相手が猫だったら。
人間の常識や感覚で理解できるわけがない。
だから、
もし自分が猫だったら…と妄想して、理解しようとし続けるんだろうなー。
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