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のんびり7割、騒がしさ3割くらいがちょうどいいでしょうか。

保護猫カフェの預かりボランティアをすることになりまして。

預かり猫さんと私とビビリ兄弟猫の様子を記録していくブログとなっております。
 

2期生ー54日目
『抱っこ?されたことありますよ。』

預かり猫さんのご機嫌を伺いながら。
リラックスしている時に、撫でたりブラッシングしたりしています。

ビビリ兄弟がいて敏感になっている時には、

今、そういう気分じゃないんで。

と、
すぐにお断りされるので、あまり触らないようにしています。
 

預かり猫さんのご機嫌を取るように、毎日少しずつのスキンシップを積み重ねてきました。

なので、最近の私は。
ご飯係と、掃除係と、ビビリ兄弟の監視係と、時々マッサージ係に任命されました。
 

もともとなのか、私にはなのかはわかりませんが。
あまり触られたり、構われたりするのが好きではなさそうなので。

私もあまりベタベタした関係は、人にも猫にも求めないタイプなので。

私と生活するのならこの位の少しずつのスキンシップで全然問題ないのですが。

いつかは里親さんの家に行くことを目指して人馴れ修行中の猫さんが、これでは修行が不十分なのでは?

と、思ったので。

抱っこ修行をすることにしました。
 

ビビリ兄弟が寝静まった午前中。
レースカーテン越しでも明るい日差しの抱っこ日和。

預かり猫さんは、ケージの前でゴロンと横になっています。

修行の様子を撮影するカメラをスタンバイして。

いざ。
録画ボタンを押して預かり猫さんの所へ向かいます。

あのー今日は抱っこに挑戦してみましょう。
あちらにカメラがあるので、今から体を持ち上げて移動しますが、よろしいでしょうか?

あごをグーーンと上げて後ろから話し掛けた私を確認して。

…………。(無言)

拒否はされなかったと理解しまして。

それでは。
 

脇の辺りに手を入れて、両手で持ち上げると。

にょきにょきーーーー。
でろーーーーん。

猫は思ったよりも伸びるもので。

手延べそうめんみたいに細くて長ーくなってしまう前に、急いでカメラの前に座って。

私の足の上に着地して。
もとの猫の長さに戻っていただきました。

怒ったり、暴れたりするのを想像していたのですが、なにも抵抗されませんでした。

まさか私に持ち上げられるなんて思っていなくて、ビックリして放心状態だったのかもしれません。
 

足の上に着地すると少しずつ現実を理解してきたのか、足から降りようと、小さな抵抗を始めます。

なんで私ここにいるの?

ものすごく嫌だったら一瞬で逃げてしまっているだろうし。
戸惑ってるのかな。

大丈夫、大丈夫。
抱っこするだけだから。
おばあちゃんには抱っこされてたんですか?
元気にしてるといいねー。
ずっと一緒にいたかったねー。
 

元の飼い主さんはおばあちゃんだったそうです。
介護施設に入るので、お別れすることになりました。

もし私がねこひげ集会所を始めたら、こういうお別れを1つでも減らしたい。
離れ離れになったとしても、悲しまないように。
できれば幸せに過ごせるように。

今は私もしっかり猫修行に励みます。
 

あ、
預かり猫さんの抱っこ修行の途中でしたね。

少しずつ落ち着いてきて、足から降りようとしなくなりました。
不満げな表情をしてるけど。

うーん、なんか違うわねー。

抱っこされてた記憶が蘇ってきましたかねー。

はいはい、思い出しましたよ。

この表情は。

抱っこ好きだったんですか?
良かったらいつでも抱っこしますよー。

んーー居心地がちょっと違うのよねー。
でも、
温かいし、マッサージもしてもらえるし。
ま、たまにはね。

と、
とてもいい感じで、この日の抱っこ修行は終了しました。
 

2期生ー55日目
『なぁに?ヤキモチかしら。それとも嫌がらせ?』

さぁて、今日も抱っこ修行しましょうか。
それでは、お願いします。

あ、今日はそういう気分じゃないんで。

やんわりお断りされました。
 

預かり猫さんの「たまに」はなかなかやって来なくて。

次の日もその次の日も、

今日はそういう気分じゃないんで。

と、
お断りされ…。

どうやら、預かり猫さんの「たまに」は、3〜4日ごとに訪れるようです。
 

なので、
じゃあ今日はブラッシング修行に変更です。

今日はお尻の辺りを重点的にやりますよー。

お願いします。

うわー抜け毛が舞い散る。

抜け毛が舞散らないブラシもありますが。
この抜け毛が舞い散るシリコンブラシの方がたくさん毛が取れるので。

ケージの中に敷いているマットがすぐに抜け毛でふわふわにアレンジされてしまって。
1日でマットの周囲にフリンジかレースの飾りのように、抜け毛がふわふわくっついてしまいます。

もっと毎日しっかりブラッシングをして、スッキリしてもらいたいところなんですが。

なかなかブラッシングが進まず。
預かり猫さんの毛並みが整わない理由が。
 

なぜか預かり猫さんのブラッシングをしていると、毎回やってくるビビリ弟。

爆睡していたはずなのに。
いい感じで、もっとやっちゃうぞーって調子が乗ってきた頃を見計らったように。

にゃーーーん。
今日もブラシしてるのー?

と、やってきます。
 

ビビリ弟もやって欲しいのかな?
と思って、

まったくこのおじゃま猫めー。

なんて言いながらブラッシングしようとすると。

それは別にいいの。

と、
ブラシをするっと避けて。
逃げていった預かり猫さんを見ていて。

こんにちは。

また邪魔しに来たの!
どういうつもり!
シャーーー

と、文句を言われ。

預かり猫さんは、ビビリ弟を睨みつけながらケージに戻って。
爪とぎをバリバリして。
ご飯をあむあむ言いながら食べます。
睨みつけながら。
 

なぜビビリ弟はいつもいい感じの時に邪魔しに来るんでしょうか。
ん?ちょっと違う。
来れるんでしょうか。

私には聞こえない声で、預かり猫さんが、

気持ちいいわ〜

とか言ってるのかな?

そういえば、
預かり猫さんのゴロゴロ聞いたことないかも。
私がそこまでいい気分にしてあげられてないってことかー。
反省。

もっと預かり猫さんの喜ぶことを研究しなければ。
 

2期生ー56日目
『別に通ればいいじゃない。』

預かり猫さんは、部屋の入り口によく寝そべっています。

ここ、風通しがいいのよ。

ビビリ兄弟が近づいたり、にゃーと声を出したりすると、警戒アラームが発動します。

ビビリ兄弟はたいてい、アラームが発動しないように静かに、近づかないようにしているんですが。

この日はゴロゴロしている私の目の前に来て、にゃーにゃー何か訴えています。

が、
なでなででも、お尻ペシペシでもないし。
おやつでもなさそうで。
何を訴えているのかわかりません。

そのうち、この人間使えない認定をされて。
兄弟で向かい合って何か話し合いをしています。

兄ー、僕トイレ行きたいんだけど、門番がいて行けないよー。
どうしよう。

えーそんなの、トイレでーすって言えば通れるだろ。

この前怒られたんだよー。

漏れそうだからって、走って行っちゃえよ。

えー怖いよー。

よし、俺が言ってきてやる。

す、すいませーん。
弟がトイレ行きたいんで、通ってもいいっすか?

別に通ったらいいじゃない。

おーい。
許可取れたぞー。

わーい、兄、ありがとう。

良かったー。
間に合ったー。

よーし、今度は俺が門番だ!

と、
張り切っていたビビリ兄ですが。

じゃまよ!

と、
一蹴される激弱門番でした。

めでたし、めでたし。
 

2期生ー57日目
『こんなにゆっくりできるなんて久しぶりね。』

まだ夜が開ける前の時間。

外の空気が涼しくはないけど、暑くもない数時間。
エアコンを止めて、窓を開けて過ごします。

ビビリ兄弟はすでにひと騒ぎした後の休憩タイムです。

と、いうことは。
預かり猫さんのリラックスタイムです。

お昼寝台で朝の空気を感じながら。
気持ちよさそうに伸びたり。

布団にスリスリ体を擦りつけたり。

空を眺めたり。

念入りにお顔のお手入れをしたり。

ウトウトしたり。

預かり猫さんと私の、ただただ幸せな時間。

もし、ビビリ兄弟がいなかったら。
1日中こんなのんびりした時間が流れるのかな。

それもいいなー。

でも、
欲張りだからのんびりだけじゃ物足りなくなるんだよなー。

やっぱりビビリ兄弟の騒がしさも、欲しくなるんだよなー。
 

あとがき?

預かり猫さんの人馴れ修行って。

初対面の人になでなでされたり、抱っこされたりしても、ゴロゴロ言ってデレデレして。

ブラッシングとか爪切りとかのケアも嫌がらずにさせてくれたら。

それは誰もが満場一致で、人馴れ修行完了と認めてもらえるでしょう。
 

では、
今の預かり猫さんのように、
人を怖がることはなくて、人間のトイレとかについて来たり、人に興味や好意を持っていて。

気分によってはシャーやパンチされるけど、撫でたり、時々抱っこもできて。

私的には人馴れ修行完了でもいいレベルなんですが。
 

保護猫カフェに所属していて、里親さん募集中の猫さんは、より高い人馴れレベルを求められてしまうのでしょう。

人馴れレベルが高い方が、里親さんが見つかる可能性が高いのは事実だし。

たまーに。
私みたいなサッパリした関係を求める人や、少しずつ慣れていく過程が楽しいというマニアックな人もいるのも事実。

さて、とりあえず、もう1つ上のレベルになれるように修行を続けましょう。

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