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お遍路さんって、なーに?

おはようさん。令和3年4月3日5時40分です。

お遍路って、なにって?

お遍路ってのはね、四国中にある88のお寺を周ることやねん。んで、周る人のことを「お遍路さん」という。

お父さんは20歳の時に歩いて88のお寺を周ったんよ。実は88以外にも「別格20霊場」ってのがあって、それも行ったから、全部で108のお寺を歩いて訪ねたわけです。

なんでそんなことするんって?

なんでやろうね。88のお寺ってのは、空海さんっていう超絶人気のあるお坊さんゆかりの寺やねん。この人に会えば救われる、病気が治る、水が涌き出る。そんな伝説の人やから、生きることが辛い人、病気で苦しんでいる人が、船を渡って、四国にたどり着いて、んで、お遍路したんやと思う。ずっと。ぐるぐる。

お遍路したから人生変わったか?悟りを開いた?とか、よく聞かれるんやけど、そんなん全然ないww 自分の小ちゃさがようわかったわ。

でもね、いろいろなもののありがたさが、身に沁みた、これはあるね。

お金がないから、食べ物とか飲み物とかを控えるわけ。水もなるべく公園とかの水道水を飲む。でもね、あるとき四国の人からポカリスエットをもらって、これを飲んだらさ、塩分とか糖分とか、身体にとって大切な成分がじわじわっと毛細血管に沁みこむのがよくわかったんよ。普段当たり前のように飲み食いしてるものの貴重さが知れたよ。

野宿ばかりしてたから布団がいかにやわらかくてあたたかいか。寝ながら蚊との闘いじぇけえ、たとえオンボロのプレハブでも屋根と壁のある建物ですらとってもありがたかった。

アスファルトっての、むっちゃ硬いんよ。んで、膝がやられる。膝をかばうようにして歩くから、足首もやられる。むっちゃ痛い。そんな時は、雑草や山道がいかに人の足腰にやさしいかがわかる。アスファルトってのはね、人のためじゃなく、車のためにできたもんやねん。

と、まあこんな感じです。

歩いて周って偉いね、ってよく言われたけど、別に偉くはないんよ。自転車でも、バイクでも、車でも、バスツアーでも、なんでもええやん。

車使って、旅館に泊まりながらの贅沢遍路でもいいと思う。日々の生活の中で、一生懸命働いて稼いだお金で、四国に来ているわけやん。一生懸命働いて、誰かを喜ばせたからお金をもらえたわけで、そのお金を遍路に使うことで四国の旅館や食べ物屋さんやお土産やさんが潤うわけやん。

お父さんなんか、大学辞めて、ニート状態だったやつが四国に渡って、いろんな人から施しを受けながらなんとか一周歩いたわけよ。お金なくて、いただいてばかりで、誰かになにかを喜ばせたわけじゃない。歩いたことで価値を生んだわけじゃない。だから、歩きが偉いってわけじゃあ、ないんだな。

とまあ、長くなったねー。3分オーバー。

でも、世の中にはこういう世界があるってことを知ってもらえただけでもよかったよ。さあ。6時です。起こすよー。

ではではよろしく。


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