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アルバムレビュー/Queen(1971-1995)

こんにちは、2記事は初投稿です。
書き始めたのは2番目だったんです、2年以上寝かせてたけど

前回、次回はアルバムレビューを書くといいましたが、決めきれなかったのでQueenの全アルバムを感想を軽く語りたいと思います。
Queenは私が洋楽を聞くきっかけになったバンドであり、初めてライブ遠征をしたバンドでもあります。
一番好きなアルバムはInnuendo,次点で3rdです。

なお、ほぼサントラな”Flash Gordon”については触れません。元の映画見てないし。

例のように私のおすすめ度を20-80スケールで併記します。
また、アルバム事におすすめの曲をいくつか書いておきますので参考にしてくれれば。

はじめに メンバーについて

オリジナルメンバーは以下の4人。

・Freddie Mercury(1946-1991) 主な担当:メインヴォーカル、キーボード

故人。広い声域とパフォーマンスでファンを魅了した人物。
ネコが好きで家では多頭飼いしてた。Innuendo”や”These Are the Days of Our Lives”のPVでネコが確認できる。

Innuendoが生前最後のオリジナルアルバムとなり、リリースしたその年には帰らぬ人に。
コーラスでは中声域メイン。一人でコーラスを全部収録することもあるが、基本は中声域担当。

・Brian May(1947-) 主な担当:ギター、ヴォーカル

現在も活動中。自作ギターのレッドスペシャルとその髪型が彼の代名詞。現地に行ったライブでギターソロ少しミスったのが一番の印象。
コーラスでは低声域担当。ライブではコーラスに間に合うようマイクへ駆け足で向かう展開がみられます。

・Roger Taylor(1949-) 主な担当:ドラム、ヴォーカル

現在もMayと共に活動中。このバンドのイケメン枠であり、某曲のPVでの女装が一番様になっている人。
聖歌隊で鍛えた高声でコーラスを支える。

・John Deacon(1951-) 主な担当:ベースギター

Freddieの逝去後、1997年に音楽業界を引退し現在は隠居生活。自称音痴とのことでメンバーで唯一コーラスには未参加。
寡作ながら評判のいい曲が多いとおもいます


1.Queen(1973)おすすめ度(以下略):40

ジャケット

処女作にして異色作。
以降の作品では感じられない雰囲気があり、
なんとなくハードロックの香りを感じる作品です。
本作ではギターの多重録音もなく、シンプルな印象を受けます。
商業的な都合上、レコーディングからリリースまで年単位で待たされました。そのためリリース時には時代遅れと批評されてしまいます。かわいそうに。
また、時代遅れになってしまった”Modern Times Rock 'N Roll”(録音はリリースの1-2年前)という悲劇が生まれました。

おすすめ
1.Keep Yourself Alive/5.Lair

正直このアルバムはあまり聞かないので、強いおすすめ等はありません。
60以上の評価のアルバムを一通り聞いてから「彼らのデビュー作はどんなのだったんだろう」という気持ちで聞くといいと思います。
ちなみに、最後の”Seven Seas of Rhye"はインストであり、次回作とはオクターブやテンポも異なります。いわば次回予告のようなものです。

2.Queen Ⅱ(1974):60

Bohemian Rhapsodyのmvの方が馴染みがありそう

日本(というかリアタイ)のファンに特に人気がある作品。
最大の特徴はA面(White Side:Brian曲多め)とB面(Black Side:全曲Freddie)ときっぱり作曲者が分けてある点。
このアルバム(特にB面)はアタッカが多いのでストリーミングで切れ目なしで聞くのがおすすめ。(公式YouTubeはトラックごとに動画を区切っているので本作に限っては試聴に使うのは非推奨。)

個人的にQueenが好きな理由の一つとして全員が曲を出し合って制作するため、曲が多彩であるという点です。そのためここまで作曲者別にきっぱりと振り分けなくてもという思いもありますが、おすすめできないというわけではありません。
A or B面まとめて聞いて真骨頂というアルバムなので数曲を摘んで聞いてみたいという方には向いてないかなと。

おすすめ Black Side(Ogre Battle以降)
プログレ色を感じるアルバムなので、プログレってどんなの?と体験するにはB面はおススメです。プログレと考えればかなりとっつきやすいと思います。
ちなみに今作かOperaが好きと言えばリアタイでQueen聴いてた人のご機嫌取りはできると思います。私はできました。

3.Sheer Heart Attack(1974):60

Freddieの表情がよくわからない

バンドの出世作。ここから彼らの全盛期が始まりました。
今作では”Killer Queen"などおなじみの曲が収録されています。
B面の小品集といった作品の集まりが個人的に好きです。
音楽はしっかり聞くことがもちろんいいと思いますが、この作品は気軽に聞きやすく、洋楽はちょっと…という初心者におすすめできる1枚だと思います。

おすすめ:全体
強いて言うのであればB面全体かなと思いますが、どこから聞いても入りやすい作品だと思います。
ライブではあまり聞くことのないマイナーな曲も楽しく聞けるのはこのアルバムの最大の長所かな。

4.A Night At the Opera(1975):60

描かれてる動物はメンバーの星座

彼らの代表作である”Bohemian Rhapsody”が収録されている作品です。
Queenの特徴といわれる「七色のギター」や「多重録音のコーラス」が最も活かされている作品です。
代表作ではありますが、曲ごとに分けるとそこまで有名な曲が多いというわけではありません。実際ベスト盤やライブではあまり見ない曲も多いですし。曲の種類が豊かなこともあり、アルバムのトータルの完成度が高いアルバムと考えればわかりやすいかな。
ちなみにQueenで一番長い曲も短い曲もこのアルバムに入っています。

おすすめ度が前作より低い理由は、洋楽初心者にはとっつきにくい部分があるからです。A面後半~B面(というか預言者の歌)は長い曲もあり、私は初見の際途中でだれてしまいました。

おすすめ:Bohemian Rhapsody
誇張抜きで70年代を代表する曲です。好みがあるにせよ、一度は聞く価値のある曲とPVだと思います。

5.A Day at the Races(1976):70

黒くなったOpera

バンド初のセルフプロデュース作品です。
Operaの対となる見た目をしているが内容はあまり似ていません。
前作にあった極端に長いor短い曲もなく、よく言えばまとまっており、悪く言えばメリハリに欠ける印象も否めません。
ジャケットは初期Queenで一番好きです。中身とは関係ないのでおすすめ度はそこまで高くないですが。

おすすめ:Somebody to Love/Good Old-Fashioned Lover Boy

前者はゴスペル風味を取り入れた曲です。このアルバムを代表する曲とよくみなされています。後者はポップな曲で、この曲のような雰囲気も悪くないと思わされます。

6.News of the World(1977):45


イラストは裏にもつづいてます

Freddieが髪を切った時期にリリースされた作品です。髭を生やすのはも少し後。
ARIのRandyとSchillingレベルの1.2.は洋楽聞かない人でもわかるはずの知名度。このアルバムくらいからこれまでの多重録音路線からシンプル路線に切り替わりつつあることが伺えます。1.とか最たるもの。
私はこのシンプル路線が苦手なので、あまりアルバム通して聞くことはないです。

おすすめ:Spread Your Wings

John作曲初のシングル曲。シンプルな今作を代表するように、これまで売りにしていたコーラスが一切ない初のシングル曲になってます。

7.Jazz(1978):60

前作のシンプル路線から従来の路線に戻りました。
Operaほどではないものの、バラエティ豊かな曲が集まっており、気軽に聞くことのできるおすすめの1枚となっています。

おすすめ:Dead on Time
雷の音が入っています。これを収録するために結構苦労したそうです。

8.The Game(1980):60

アメリカ市場を制したFreddie生存時の最高売上作品。
Freddieがひげを生やし、世間的によく知られる風貌となった時期。
これまでとは大きく変わり、シンセサイザーをフル活用した曲が多いです。
Queenの中ではおすすめなのですが、前期のQueenが好きな人には方向があまりに違うこともあり人を選ぶ作品でもあります。
私はA面の作品が全体的に好きですが、合わない人には無理らしいです。

おすすめ:Dragon Attack
私がドラゴンズファンだからです このアルバムの方向性

9.Flash Gordon(1980)

評価対象外
同名映画のサントラ要望を受けて制作した一作。なお映画は。
サントラについて語れるほどtomtomは音楽に明るくはないです。

10.Hot Space(1982)

某洋服店コラボのTシャツになりました

意欲作にして盛大にずっこけた作品。
前作(特にAnother One Bites The Dust)が人気を博したので、似たようなディスコ路線に走りましたが世間の反応は良くありませんでした。

リリース時、本作の方針に反対したのが現在活動中の2人。
そのこともあってか本作の収録曲を近年のライブで見ることは少ないです。
なお、Under Pressureは本作の前に"Greatest Hits"に先行収録されています。

おすすめ Staying Power
本作の方向性が一番よくわかる曲。イントロや間奏のサックスが好みであれば本作はオススメできる。合わない方には本作はあまり向いてないかなあ。

11.The Works(1984):45

漂う休憩中に撮りました感

ポップテイストが増した作品。ついに開花した作曲家Taylorの作った”Radio Ga Ga"を聞けばそれまでと違う曲の出現を予感させます。
が、それ以降はどこかで聞いたようなメロディや音が…
となってしまおい、途中で聞くのを断念してしまうことが多いアルバムです。
この時期は実際ネタ切れに悩んでいたようで、次回作がサントラ要素も含んでいるのはネタが作りやすいからではないかという話も。

また私は音楽を娯楽として聞いているので、”悲しい世界”のようなテイストの曲が苦手です。そのためおすすめ度も低くなってます。

12.A Kind of Magic(1986):50

今作のツアーではこの姿を模した風船がありました

映画のサントラとアルバムを合体させたような作品。
なおその作品はハイランダーという題名で、カードゲーム界隈で使われる同じ言葉の由来となった映画でもあります。(ただし厳密な由来はキャッチコピー)
今作も映画はそこまでヒットせず、一体何がいけなかったのか。
前半は勢いも感じ、いい作品かなと思えます。
ただ私には後半の曲が似たように感じてしまい、苦手意識がぬぐえないアルバムです。
なお、今作の発表に伴うツアーがオリジナルメンバーで行う最後のライブとなりました。

おすすめ:Friends Will be Friends
ライブ映像を見ればこの曲の魅力はわかると思います。
ライブの締めであるWe Will Rock YouとWe are The Championの牙城に割って入った唯一の曲です。
いまでも観客のコーラスがあればライブ映えする曲だと思うのですが、現行のメンバーでは聞く機会がないのが悲しいところ。

13.The Miracle(1989):70

この頃からcgってあったんですね(ジャケットはcgで合成)

80年代Queenの最高傑作にてまさに奇跡と呼ぶべきアルバム。
今作から作詞作曲のクレジットがQueenとなり、全員が一つの曲を作り上げていくようになっております。
その結果として代表曲というものはありませんが、全体的に高水準な曲が集まったアルバムです。ただし”I Want It All"以外はライブでも見ることのなく、不遇な印象がしてしまう作品でもあります。

おすすめ:Party~Breakthru
上に書いたように1曲に絞るのはなかなか難しいですが、「この曲はいらないかな」となるような曲はほとんどないと思います。
強いてお気に入りの範囲を選ぶのであれば、上述した部分です。

14.Innuendo(1991):60


ジャケットはJ.J. Grandvilleのイラスト

以前記事にしたのでそちらを見てください
Freddie存命時の最終アルバムです。そのためかアルバム全体に重い雰囲気が漂っています。前作以上に高水準な曲が集められており、Operaのようにバラエティに富んだ質の高いアルバムとなっています。
ただ、このアルバムは複雑な立ち位置でもあるのでなかなか純粋な評価をしにくい作品でもあります。そのため高評価の割にはおすすめできないところがあるのも事実です。

おすすめ:The Show Must Go On
この作品の質の高さと同時に雰囲気の重さを感じ取れる1曲だと思います。

15.Made in Heaven(1995):60

前作で華麗なる終幕を飾ったバンドの後日談といった立ち位置です。私はInnuendoが最終章で、あくまでこの作品は番外編(エピローグ)という立ち位置で聞いてます。
”I was Born to Love You"が収録されているので、かなり親しみやすいアルバムかなと思います。

このアルバムは主に
・既発曲(主にメンバーのソロ作品)
・過去の録音を再利用(いわゆる没曲)
・"Innuendo"リリース後のレコーディング
で構成されてます。

具体的にいうと
1.the Game期の録音(同アルバムdx版に音声あり)
→ボーカルとピアノ以外新規録音

2.Freddieのソロアルバムに収録
→ボーカル以外新規

3.race期?works期?の録音(ソース毎に相違があり詳細不明)
→BrianとRogerが新規でボーカル(と楽器?)を収録

4.Innuendo後のレコーディングで録音
→生前にFreddieが録音できなかった終盤をBrianが代行してボーカル録音

5.Scandal(Miracle収録)のB面曲としてリリース
→アレンジを変更

6.2.と同様(収録アルバムも同じ)

7.Rogerのソロアルバムに収録(Freddieはゲストボーカルとして参加)
→アレンジを変更

8.Miracle期に録音済みも没曲となっていた曲を再収録
(作曲クレジットの問題と言われている)
→当時の録音と差異があり、新規収録箇所がありと思われる

9.これまでの録音の断片を編集したと言われている

10.Innuendo後の新規収録

11.1と同様

12.Don't try Suicideの冒頭より抜粋

おすすめ
Let Me Live
"Works"あたりにレコーディングした曲。
Freddieが録音した分では尺が全く足りなかったため3人がメインボーカルを取っている。
2人がメインボーカルを取る曲は他にもあるが、3人全員がメインボーカルを取る唯一の曲。
この曲が好きなので、生前にこの路線がなかったのが悔やまれる。

Too Much Love Will Kill You
Freddie追悼コンサート(1992)でBrianが初披露した曲。
Brianソロ作品が初出だが、"Miracle"期のデモ音源でFreddieのコーラスが収録されている(本作とは歌い方も異なるため別バージョンとわかる)。


おわりに

Queenは人気のあるバンドなので、検索すれば多数のレビューや感想など出てくると思います。あくまで軽くの紹介なので気になる作品があればぜひ聞いてみてください。YouTubeにもグループの公式チャンネルありますので。

気が向いたら追記など行います。こんなこと書いてほしいといったポイントや修正すべき箇所などありましたらコメントをくださると泣いて喜びます。

なお、ジャケットはこちらのサイトからの引用です。

‎クイーンをApple Musicで

Spotify – クイーン

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