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#109 年下との会話で必要なのは質問力!自慢話は害でしかない

日経新聞に、まさに世代間ギャップを表す直近の面白いデータが紹介されていました。
「出社再開、お酒好きから」
お酒を飲むのが大好きな私としては見過ごせないタイトルです。記事を紹介します。

人流データを、趣味、属性で分析。
企業がポストコロナ時代の働き方を探る中、オフィス街に戻りつつあるのはどんな人か、日本経済新聞が携帯電話の位置情報と趣味や職業などの属性を分析したところ、お酒好きな人は、朝から出社する傾向が強いことがわかった。
コミュニケーションの健在ぶりがうかがえる一方、出社と在宅派の交流という新たな課題も浮かび上がる。

日経新聞

お酒好きな人の場合は、朝はつらいのではないか、と私はまずこのリードの文章を見て思ったのですけれども、中身紹介します。

オフィス街の人口は回復しきっていない。新型コロナウイルス流行前の2019年9月と2022年9月を比べると、東京駅や新宿駅周辺などの平日昼間の推計人口は2割から3割少ないまま。
在宅勤務を続ける人も多いとみられ、郊外の住宅地域はコロナ前よりも人が増えた場所が目立つ。
出社を再開した人にはどんな特徴があるのか、様々な属性ごとの傾向を分析したところ、目を引いたのが趣味による違い。東京・大手町のオフィス街でお酒好きの人の平日正午の推計人口は、2022年9月には1万1000人と、減少率は19年9月から11%にとどまった。
スポーツやアウトドア好きは32%減、料理好きは23%減、国内の他の都市でも同様の傾向がある。

日経新聞

つまり、コロナ前より人は減っているのだけれども、お酒好きの人の方が減少率が低い。

一方で、スポーツやアウトドア、そういったものが好きな人は3割減ったまま。他のそのような趣味と比べた場合、お酒好きの人の方がコロナ前の水準と照らし合わせると、元に戻りつつある、というデータなのです。

さらに、こんなデータを紹介しています。

リアルな接点を求める傾向は、役職や年齢が上がるほど高い。管理職以外の平社員と管理職や役員の地位にある人の推計人口を比較したところ、平社員はコロナ前の70から80%と、平均並みだが、管理職や役員は5%ほど高かった。
年長者の飲み会の復活は消費動向からも見て取れる。三井住友カードの協力で会社員が、非会社員と比べて居酒屋での飲食に何倍お金を使ったかを調べたところ、20代では1. 4倍とコロナ前(1. 6倍)よりも減っていたが、40から50代では2倍前後とほぼ変わらない水準を支出していた。

日経新聞

つまり、お酒好きな人、さらに40代から50代、さらに役職がついている人は、戻ってきている。ここから紐解くに、特に私達の世代が最も注意しなくてはいけないことがあります。

自慢話を聞くほど面倒なことはない

20代の部下の子達が何人もいるのですが、飲みには行きたいのだけれども、上の人たちの自慢話に付き合うことほど面倒くさいことはない、と思っていると思います。

本当に注意すべきなんですけれども、特に40代50代になってくると、輝かしい20代30代の話を誰かに聞いてもらいたくなります。そうした自慢話,
手柄話、儲け話は20代の子たちにとっては何ら意味を持たない。本当に面倒くさいのです。どんな手柄話であったとしても、全くもって聞いてる方は面白くありません。よほどのことがないとです。

あなたがもし宇宙ステーションに行って、半年滞在して帰ってきた話ならば、みんな聞きたいけれども、同じ会社に属していて、同じような仕事をしていて、そんな人の成功話を聞いたところで何にも面白くありません。しかも、まずそもそも時代が違います。だから、ここを僕は特に最も注意しています。

BTSの大ファンで、本当に会うことができました。それならば、BTSからたくさん話は聞きたいですよね。どんな自慢話でも聞きたい。「あのときのコンサートはこんな感じだった」「こんなところに泊まっているんだ」など、ぜひ聞いてみたい。私でも聞いてみたいと思います。そういう立場にいるならばいいですよ。でも、そのような人は1%です。1%だからこそ、聞きたいのです。まず、自覚すべきはほとんどの素人の話は面白くない、ということです。

後輩たちと必要な会話とは

では、どういう会話が必要か。

まずは相手の子たち、年下の子をイメージしていますけが、どういったものに興味を持っていて、どういったものに疑問を感じているのか。もう少し深い話をするならば、どのような悩みを持っているのか、それを知るためにまず質問しなくてはいけませんよね。

どういったことを考えてるのか、どういったことに興味を持っているのか。20代の子たちに最近よく聞くのですが、彼女、彼らが手にしているものは、私が手にしているものと全く違うんですね。聞いたことのないブランドも教えてもらいました。音楽に関してもそうです。今流行っている歌手、全くわかりません。ドラマもそうです。

だからこそまずは、質問する。どういうことを考えてるのか、何に興味があるのか、そこから教えてもらう。むしろ、そういう年下の子たちと接する機会があるということに感謝すらしなくてはいけません。だって、本来は面倒くさいのです。自分が20代のときを振り返ってみたらいいと思います。

ただ、テクニカルなことならば、勉強になるのです。技術的なことです。私達の仕事でいうと、原稿の書き方であったり、どういった演出方法がいいのかとか、あとは構成ですね、これを先に持ってきた方がいい、すると、このような感じで視聴者は興味を持てる、とかそのようなテクニカルな話ならば、とても参考になるし、私もそういった話は極力20代の子たちにしようと思っています。やはり、そこは教えてもらわないとわからない。ただ、自慢話ほど聞いていて退屈なものはないので、ここを履き違えないようにすること。そして、質問をすること。そこから興味をつかむこと。さらに、もし自分がその子たちが言っていることに興味を持ったのならば、手を伸ばしてみる。すると、自分の知らなかった新しいことが出てくることがある。

つい最近知ったのですが、スマホのアプリで背景を消すことができるものがあるのですね。皆さん当たり前なのでしょうか。私は全く知りませんでした。どのようにして知ったかというと、20代の後輩の子のInstagramを見たとき、自分の顔写真だけ抜けていたので「どのようにしてやったの?」聞いたら「森下さん、こんなの簡単ですよ。ワンタッチです」と無料のアプリを教えてくれました。

それすら発見になる。ありがたい、と思いました。この気持ちがないと、40代、50代は自分たちの世代だけでかたまってしまうことになります。面倒くさいおじさん、おばさんのかたまりになってしまいます。これが、一度始まると、なかなか若い子たちに溶け込んでいけなくなります。

だから、本当に気をつけてください。このデータが示す通り、コロナと共存していく、そして経済を回していく、そういった傾向の中で飲み会が増えている、コミュニケーションが増えている、特に40代50代、役職がついてる人のそうした機会が増えているということは、今、最も気にすべきは、このようなポイントだ、ということをぜひとも肝に銘じておいていただきたいと思います。

(voicy 2022年11月22日配信)


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