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今に集中すること

 最近の自分に足りていないかもと思ったことをテーマにしました。
それが「今に集中すること」です。30代に差し掛かり、いよいよいろんな決断を迫られるようになり、どれを優先したらいいのか?、将来今のままで大丈夫かな?とかを考えるようになりました。

さて、そんな中で自分の読んでいる本でハッとさせられたのが、アリストテレスのこの言葉です。

“快楽は本来、「活動(エネルゲイア)」にほかならず、それ自身目的なのである”

『二コマコス倫理学』

エネルゲイアは将来の目的を度外視し、今この瞬間に集中する行為を意味します。

現在の日本では、結構今の楽しみを犠牲にして、将来の自分のために備蓄する行為を良しとしています。

ただ、このnoteを見た方はこのように思われる方も多いと思います。

計画的に生きることが将来の不安をなくしてくれる!
そして、エネルゲイア的な行為は刹那的な感情にまかせて行動するので、その瞬間を生きていると、不安を積み残すのではないか?と。

さきほどのアリストテレスの言葉をもう少しかみ砕いて言うと、
エネルゲイア的な行為とは「今、自分にとって楽しく充実しているという状態」がそのまますでに成し遂げた成果になることを意味します。

例えば、大きなプレゼンの準備で、その準備のプロセスにのめり込んだことで結果的に大きな成果を得たというようなケースがあります。

結論、将来のことを考えていても、誰一人どうなるかは全くわかりません。
誰一人わからないことを考えても、結論は出ないので、考える時間がもったいないということです。

だからこそ、今の自分に置かれた立場や環境、そしてその時にやりたいと思ったことに集中すること。

そうすることで、自分の最高のパフォーマンスが生まれ、おつりとして良い結果が生まれてくるということです。

これこそが本当に自分にとって大事なことなんだなと思います。

そして、このようにハッとさせられる時間を作っていただいたアリストテレス、並びに『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』に出会えてよかったなと思います。

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