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綿矢りさの「嫌いなら呼ぶなよ」

この人の本は読んだことがなかったんだけど、どこかの書評でなんとなく気になっていて、書店でビビットな装丁にも惹かれて手にした。

「眼帯のミニーマウス」「神田タ」「老は害で若は輩」。どれも面白いけど「嫌いなら呼ぶなよ」が最高。
小説に時代を読むという興味を求めるなら、2020年からの数年間を自由な文体というか口調で綴ったオンリーワンの作品じゃないかな。ずっと後世まで読者は続くと思う。
”コロナ渦で社会人やってます”という人を、笑わせ頷かせてくれる。

…コロナで普段やったら謝らないようなことも人が謝るようになって。例えば電車の中でマスクつけないと周りから怒られるし、夜遊びして怒られるし、陽性なのに会社行って怒られるとかね(笑)。今まで謝っていないようなことで謝るとか、気を付けなきゃいけないことが増えて…
「東洋経済オンライン/38歳の綿矢りさはとてつもなく深みを増していた 新刊『嫌いなら呼ぶなよ』は今の彼女こその等身大」から引用

ところで、
表紙扉の裏に書かれたパリス・ヒルトンの”名言?”いいね。

知らない人から嫌われるのは、
あなたが素晴らしい証拠。


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