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喧嘩商売

全巻読んだので感想というか思いついたことの殴り書きです。喧嘩家業はまだですが近いうちに読みます。面白すぎ。流石に大作。この漫画が一番好きって言ってる人結構見たことあるし、それもわかりすぎる。知人が貸してくれたんですが、序盤のしょうもないエロギャグ漫画路線合わないかもしれないんで読み飛ばしてください、て注釈を入れられるくらい序盤はしょうもないエロギャグ漫画路線なんだけど、ぶっちゃけその入り口のおかげ

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夜な夜な夜な

夜な夜な夜な

ハルタを母体として刊行された青騎士の最初の連載作の一つで、昨年リリースされた2巻で完結。元々作者の柴田康平先生はレキヨミという姉妹もの超名作ギャグ漫画を描いていたことで知られていて(個人的にレキヨミはオールタイムベスト作品でもある)、またあのすごすぎる絵の連載作品を見れるというだけでも嬉しかった。しかも青騎士側の拘りから絵の迫力すごすぎるんで是非雑誌連載時の本来のサイズでお楽しみください、と単行本

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少年少女

少年少女

オールタイムベスト漫画。大好き。好きな漫画家を聞かれたときに福島聡って答えたくなるのはこの作品が根底にあるからだと思う。本人も後に「少年少女の成功と、機動旅団八福神の失敗と」と語っていたので代表作になると思われる作品。少年少女たちを描いた全4巻の読み切り作品集、と思って読んでると意外と話が繋がっている。でも意外と話が繋がっているらしいと思ってその認識で読むとたぶん全然そうでもないかも。そんくらいの

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アマリリス

アマリリス

同作者による同時発売のスイミングと比べるとこちらは青年誌の方に掲載した作品を主に収録した短編集。表題作のアマリリス、めちゃくちゃ名作だと思うが、めちゃくちゃ切ない。表紙のインパクトもすごい。でもエピローグが本当に良い。単行本初収録とのことだが読み切り掲載時読んでそのまま終わったら自分は耐えられなかったと思う。スイミングは少年少女の恋愛模様を描いた甘酸っぱい作品だったのに対し、今作はいきなり母親に捨

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スイミング

スイミング

中学~高校生のとき毎週友達が買ってくれたジャンプとかを読んだりコンビニで立ち読みしたりしていて、それはよくなかったよなと思って働くようになってから電子書籍で毎週買ってあの頃の贖罪みたいな気持ちでアンケートを出し続けるようになった。ジャンプは入れ替えが激しいので好きだった作品が打ち切りになると悲しんでいたが、でもアンケートに参加してなかった時点でそれは応援を一切してこなかったんだから何も文句言えない

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エロチカの星

エロチカの星

美大で絵を学んでいた主人公が好きになった女の子をきっかけに漫画を描くようになり、結局振られ、色々トラウマになったもののその頃の執着に逃れられず漫画を描き続けているもまるで結果がでない、そんな感じのダメな印象から始まる32歳童貞が色々あって10代の完璧そうな超絶美少女とエロ漫画を描くようになるという話。実はこの美少女も友達の姪っ子で小さい頃に面識があり、今はエロ漫画愛好家に。主人公の遠藤は原作担当、

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スペシャル

スペシャル

スペシャルっていうヤバい漫画があるらしいよという噂は前々から聞いてたけど今更買って読みました。衝撃。こんなに素晴らしい漫画と出会わせてくれてありがとうという気持ちになった。あの最終話読んで、とにかく貪るように色んな人の感想や考察を漁ったりとか、イフのルートがあるんじゃないかとか作品について考えを巡らせたり、もう二次創作でもいいからとにかくこの世界の続きの話やその可能性を見たいと思わされた作品って今

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ふたりで木々を

ふたりで木々を

楽園で連載されてた短編をまとめた平方イコルスンによる短編集。自分の中からじゃ絶対出てこない発想とかちょっとした考えがそのまま物語として昇華されたような不思議な短編が多くて面白い。気難しい女の子がたくさん出てくるけど割と共感できるのが良い。自分自身日記で人に話すでもないような、記憶の反復の中で生まれてくる考えや言葉をばーっと記録に残すのが好きだけど、こういう発露の仕方もあるんだなと結構憧れるものがあ

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女子攻兵

女子攻兵

ここ1~2年の間で読んだなんとなく買った旧作漫画とかの中で一番衝撃を受けたかもしれない。ヤバイっす。松本次郎はIKKIのフリージアのイメージが強くて今やってるビューティフルプレイスもめちゃくちゃ面白いけど、女子攻兵ってあまり周りで話題に出す人もいなかったしSNSの漫画好きの人たちのログにも無くて完全にノータッチでした。女子高生の形をした巨大ロボに乗って戦争をするおっさんが主人公の漫画で、なんとなく

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なるたる

なるたる

最近マガポケで公開されたのをきっかけに序盤何話か読んで、昔読んだことあるんだけど全然昔すぎて今の自分の新しくなったレンズでもう一回この話を通したらどうなるか気になって(てか純粋に先が気になりすぎてポイント溜まるの待てなくて)、ダンボールに詰めていた単行本を全部出してきて最近一気読みしました。いやー、おもろいっす。ぼくらののジ・アースとか見たときもまず物語とか前評云々よりデザインかっこよ!みたいな感

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対岸のメル 幽冥探偵調査ファイル

対岸のメル 幽冥探偵調査ファイル

好きすぎる。福島聡の最新作で一時期これが一番楽しみでハルタ買ってました(あとダンジョン飯)。福島聡は前作のバララッシュも本当に名作でキャリア長いのに全然普通にここ数年最新作が面白すぎて、衰えてないどころが加速し続けていることが感じられてすごい。メルちゃんっていう幽霊が見える不思議な女の子と、小学生の男の子ワキヤくんの心霊ミステリージュブナイル。破天荒なメルちゃん見てるだけでいくらでも見れる。ユルそ

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結末の国のアトー

結末の国のアトー

たまたま本屋で見つけて表紙のデザインが気に入ってそのまま買った漫画。かつて栄えた巨大な王国が世界中に残した不発弾を回収して回る、心優しく純粋な少年アトーの悲しすぎる旅路を記録した二冊。アトー、いい子過ぎる。彼はその王国の唯一の血筋で改造された子供らしい。その不発弾自体が美しい装飾品で、もう世界中に残って愛されてしまっていて、行く先々の街中で出会うたくさんの人たちの生活の中にすっかり溶け込みたくさん

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るくるく

るくるく

一時期ツイッターでアフタヌーンの話をしてる人がすごく多い時期が2018年くらいにあって、当時あんま読んだこと無かったのもあり漠然とその時期にブックオフとか、TSUTAYAとか、ゲオのレンタルコミックスコーナーとか、そういう棚でアフタヌーンを適当に見る時間が増えてきたくらいに買った記憶がある。かわいいっすよね。るくのデザインとか表紙見てるだけでついつい手に取ってしまいたくなる作品。突然悪魔が居候とし

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有害無罪玩具/偽史山人伝

有害無罪玩具/偽史山人伝

読んだ。最初に出た有害無罪玩具ってのがブックオフでかなり安くて、自分は中古エンターブレインコーナー見てBEAMかHARTAの短編集が300円以下だったらとりあえず全部買ってるのでそこからの産物。ではあるが表紙よすぎるので関係なく見つけたらジャケ買いしていたと思う。

面白すぎた。人間の倫理観に訴えかけてくるような発売禁止になった想像を絶する玩具が展示された博物館を見る話で、同じ時代に同じものを見て

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