ココ デハナイ ドコカep.7
秋の境い目に立った。
大三島の多々羅大橋のたもと。
9月21日(土曜日)6時10分、快晴。
風が頬を撫でる。
誰もいない浜へ降りて、対岸の生口島、伯方島、岩城島の上に浮かんでゆく朝日を眺めた。その時、昨日までの暑い夏が終わり、今日から秋になったのだと確信した。
秋の境い目に立てたと思えたのは人生で初めてだった。それが、今回の島旅で一番の思い出となった。
2024年9月19日からの1週間、広島、愛媛、香川をチャリで、船で、電車やバスでゆるゆると移動自体を楽しみながら周った記録を記しておきたい。
この旅企画のきっかけは、2024年6月の訪日外国人旅行者数が313万を超えて単月で過去最高というニュースを見たことだった。5月末に「地方知宝ツアー」を企画して手ごたえを得た私は、“来日5回目以上の、アクティブな欧米人が好みそうな旅程を考案したい“という思いに駆られた。
海外からの留学生と話して、外国の方が最初に行くのは東京、京都、大阪という都心であり、次に向かう先が北海道や九州だということを知った。それなら、これら観光地の中間にある中国地方や瀬戸内で企画するとしたら、どんな旅にしたら喜ばれるだろう?
そんな発想で企画したのが、『自然とアートと歴史を体感する島旅』である。
計画したプランはこちら。
1週間という時間を効率的に、かつ比較的余裕をもって行程を立てるということにギリギリまで拘ってプランニングした。宿には15時過ぎには入れる程度にして、夕方時間は身体を休めたり、自由時間として買い物に出掛けたりできるようにした。
そのせいか、どの日も疲れ過ぎることなく、とても充実した内容となった。そしてなによりも、行く先々で必ずフランス人のファミリーやカップルとすれ違ったり、同じ電車だったりした。この企画が、インバウンドで来る方にも魅力的な行き先であることを確信できたことが一番の収穫となった。
旅Photoで少し振り返ってみたい。
また、いつか訪れる日のために。
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