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〈to'morrow music〉 NEW ARTISTS OF THE MONTH (September 2022)
4年に一度のワールドカップだと言うのに、いまいち盛り上がり切れないのはあまりにも怪我人リスクが多すぎるから…..なのかわからない。けどはじまってしまえば楽しいし生活がブッ壊れること間違いない。
今ですらブッ壊れてるのに大丈夫か?
今月もプレイリスト〈TO'MORROW MONTHLY〉から国籍 / ジャンルを問わずに特にお気に入りのニューカマーを厳選し紹介していこうと思います!
Chloe Berry (New York / USA)
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NYを拠点に活動中の21歳の宅録系SSW、Chloe Berry。昨年〈Sprit Goth〉からデビューEP『Blueberry Jams』をリリースしたアーティストで、そのEPはキャッチーでありつつも少し変化球多めでおとぎ話の世界観を感じるような不思議な作品でもあったのだけど、今回リリースした最新曲「When It Rains」は人懐っこいインディーポップに仕上がっていて、Anna BurchやFazerdaze辺りの音楽性を軸にしつつも、少しパワーポップ系統の音楽からの影響も感じる楽曲に仕上がっていて面白い。それでいて宅録らしい少しチープなビートとシンセの音色が超最高だし、後半に鉄琴のようなサウンドを入れることで彼女特有のおとぎ話な世界観も保っていたりします。
CIEL (Brighton / UK)
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ブライトンを拠点に活動中のMichelle Hindriks、Jorge Bela Jimenez、Tim Spencerによる3人組、CIELが先日リリースしたデビューEP『Not In The Sun, Nor In The Dark』はプレスリリースでも”Brighton genre-bending trio CIEL”と紹介されているほどに5曲の収録曲が別々のジャンルで面白い。具体的にはオルタナ、グランジ、シューゲイズ、ドリームポップ、ポップパンク、パワーポップ、オルタナポップ辺りを感じることができるのだけど、ヴォーカルのMichelle Hindriksのキャラクター性あって最終的に一つのEPとして整っているのが素晴らしい。少しPale WavesのHeatherに似ているゴスっぽくて革ジャンをアー写で着ているビジュアルもカッコいいし、今後どうやって化けていくのかが楽しみで仕方ないバンドだ。
Delivery (Melbourne / Australia)
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メルボルンを拠点に活動中の5人組のガレージパンク〜インディーポップを鳴らすバンド、Deliveryはまさにメルボルン!!!ガレージ!!!!コレコレコレ!!!って感じのサウンドを鳴らしていて本当に最高。少しヘンテコな音色をわざと使っているシンセに関しては100点満点だし、僕が大好きなPinch PointsやParsnipとかオージーのバンドが好きな人には絶対にチェックしてほしい。他にもLAのThe ParanoydsやカナダのDumbとかが好きな人にもオススメ。とにかく僕がオーストラリアの音楽に求めているモノが全て詰まってる楽曲「Baader Meinhof」を聞いてほしい!
flowerovlove (London / UK)
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ロンドンを拠点に活動中のJoyce Cisseによるプロジェクト、flowerovlove。実は彼女が15歳の時に一度Twitterで紹介しているのだけど、その時からも着々と成長しているのを感じられるアーティスト。先日リリースされた2nd EP『A Mosh Pit In The Clouds』はポップ、インディーポップ、ベッドルームを全て上手に複合したキュートで心地の良いEPに仕上がっているのだけど、今っぽいセンスを持ちつつもAbbaから一番を影響を受けたということもあり、楽曲によっては少し懐かしさを感じるのも面白い。モデルやスタイリストとしても活躍しているJoyceはそのヘアスタイルやファッションセンスがとてもファッションアイコンとしてもクールだし、現在は17歳ながらも女性中心のチームを作るようにしていたりするのも良いところだ。Clairoのファンにもストレートに刺さるであろう「I Love This Song」とかも最高なのでチェックしてほしい。
Hana Eid (Nashville / USA)
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Nashville出身のSSW、Hana Eidはインディーフォーク系統のアーティストが好きな人にはマストで刺さるであろうシンプルなソングライターで、個人的にはカナダのTayler Janzenや同じくNashvilleを拠点に活動中のCharli Adamsのフォーク系統の楽曲に近しいと思っていて、それはつまりPhoebe Bridgers辺りのインディーフォークから影響を受けつつも、それをよりポップシーンに近しい場所で鳴らしているアーティストだと思う。Nashvilleらしいアメリカンなムードも感じるし、シンプルで新しいところは少ないかもしれないけど、いつの時代にもこういうアーティストが出てくることは大事だなと思っています。
Hickeys (Madrid / Spain)
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スペインはマドリードを拠点に活動中のポストパンク・バンド、Hickeysがリリースした最新作『Fragile Structure』は昨今のUKのポストパンク・シーンが好きな人たちには絶対にチェックしてほしい。スペインにはMournがいるわけだけど、Hickeysはよりサウスロンドン以降のポストパンクっぽさを感じさせるバンドで、Dry Cleaningが一番クールに使用している音と音の間に空間を使う手法だったり、少しガレージっぽいジャキジャキとしたギターサウンドだったりを上手く使っている印象のバンド。熱さと同時に冷たさを表現できるのも2018年以降に出てきたポストパンクっぽいし、アルバムにはインスト曲も収録されているのだけど、その楽曲も最高だったりします!この曲は個人的にはDrahlaとかが好きな人にもオススメですね。
Hotspit (Richmond / USA)
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Virginia州のRichmondを拠点に活動中の4人組、Hotspit。この企画で2ヶ月前に紹介したForever Honeyとかにも通じるようなドリーミーの要素があるオルタナ系のバンドだ。静かな音像の中で美しく少しスピリチュアルなヴォーカル、Avery Fogartyの歌声が星のように輝いているのを基本的に楽しむバンドだと思う。今回紹介する「Cave Dweller」という曲は個人的にも彼らのディスコグラフィーの中で僕が一番好きな曲で、ストリングスとかも使われているのだけど、歌声も含めた彼らが作る世界観にかなりマッチしている。初期のSnail Mailとかに通じるようなシンプルだけどグッと来るインディーロックファンにも届くと思う。
Jenny Bakke (Liverpool / UK)
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ノルウェー出身で現在はLiverpoolに拠点を置くプロデューサー / SSW、Jenny BakkeはまだLiverpoolの学校で音楽を学んでいる最中だという発展途上のアーティストだとは思うのだけど、色んな楽曲を演奏しつつもセンスを感じさせるアーティストだ。今回プレイリストにも入れた「New Life」はエクスペリメンタルを軸としたノイズ〜クラブサウンドで、語りかけるようなヴォーカルも含めて超クールで、Smerzを筆頭に今盛り上がってる北欧のエレクトロニック・シーンを感じさせる仕上がりになっている。他にもR&BやJazzを感じさせる楽曲からAmbient Houseとジャンル付けされてサンクラにアップしていた曲まであって、これからどう進化していくのかが予想もできないが楽しみな存在だ。
Pacific Purgatory (Las Vegas / USA)
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ラスベガスを拠点に活動中の19歳の宅録アーティスト、Pacific Purgatoryから連絡が来たんだけど、簡単にようやくすると「日本語で楽曲を作ったから聞いてくれよ!」というモノだった。こういうのはだいたいしょうもないのだが、試しにその「Takeshi's Long Winter in Sapporo」聞いてみたらとても素晴らしい中毒性の高いインディー宅録ポップで最高だった。日本語で歌っているのはYuka Sekineという方で、Youtubeチャンネルに歌ってみた?を上げているのですが、ラストに上がっているのはOlivia Rodrigo「Driver's License」をバラード調にカヴァーした動画で、本当にどういったらこのPacific Purgatoryの世界観に飛び込んで行ったのか謎が深まるばかり。ただ素晴らしい宅録ポップなことは間違いない。
Unflirt (London / UK)
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West Londonを拠点に活動中の21歳のSSW、Unflirtは来年デビューEPをリリースする予定のアーティストでインディーやフォークに影響を受けた20年代の宅録SSW系統のアーティストと言ってもいいと思うんだけど、まずここ最近出会ったアーティストの中で一番繊細なヴォーカルが本当に美しい。そしてもうの彼女の魅力といえば、小さい世界の中で壮大に完結していることだと思う。まず全体的な音数も少ない楽曲が多いし、恐らく意図して全体的な音量もすごく小さく調整しているだけど、その中で小さくキレッキレに響き渡るエレキギターと少しジャジーにも感じるベースラインが本当に素敵だ。
上記で紹介したアーティストを含めたマンスリープレイリスト〈TO'MORROW MONTHLY〉も公開してます!
僕が運営している洋楽専門のオンラインレコードショップ〈to'morrow records〉もチェックしてみてください!
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11月29日(火)に下北沢LIVE HAUSでシンガポールのシューゲイズ・バンド、Blushの日本スペシャル公演を行います。Blushのヴォーカルを担当するSoffi Petersに加え、同じくシンガポールでSobsというバンドのギターを弾いているRaphael、そして日本からFor Tracy Hydeのメンバーがサポートとして参加するスペシャルセット!対バンも素晴らしいバンドが集まってくれたので、シューゲイズ / ドリームポップが好きな人はお集まりください!
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Blush
Beachside talks
Ferri-Chrome
國
puleflor
ライブハウスでの飲み代になります! Cheers!!!