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月日を超えた 苦い日々、笑い話しにできた。 できたんだけど?

昨年の8月下旬……。
自宅で倒れて救急搬送されて1ヶ月、入院しました。

原因は単純明快です。
通院している病院の、担当医が処方してきた
薬が強すぎたせいです。

後になって別の医師に
「この薬の種類と量だと、普通の人は起き上がれませんよ」
と、言われたほどでした。

ちなみに、その担当医は相性が悪すぎて
通院する病院は変えました。


ともあれ。
昨年のわたしはボロボロでした。
これの前に書いてある
『信頼していたステキブンゲイの不正選考のショック』
これが引き金となり、心のあちこちが崩壊しました。

※他者に過度に期待しすぎると精神が追い込まれやすくなる。
と、ツイッターで最近、みかけました。正にそれです。

そして楽しくやっていた短歌の受講も辞めました。
「わたしは頭がおかしいから短歌が上手く作れないんです」
と、メチャクチャなことを言って。

そんで、なんもなくって、余暇が長く感じて、苦しくて。

踏切を渡り切らずに、線路の真ん中に立ち尽くしたりしました。
周囲に引っ張られて線路から出されました。
もう少しで電車を止めてしまうところでした。

シャッターの閉まった店の前に座り込んで動けなくなって
通報されて、交番の警官に保護されたりもしました。

医師は、わたしの希死念慮 ( きしねんりょ・自殺願望 ) それを
抑えるためにと薬の処方を強くしたのですから
自分自身のせいでもあります。



ともあれ。
新しく処方された薬を、夜に服用して眠って目覚めた日。
これだけは明確に記憶しています。

そしてベッドから起きて、トイレに行こうしたら
廊下で、フッ……と、意識が飛んで
バターン!!と、倒れました。
まったく受け身も取れないまま、容赦なく打ち付けられて
ピンポイントで顔面を体重計へと強打して
赤い血がボタボタと白い体重計の上に大量に落ちていきました。

やばい!なんかやらかした!どうしよう?
と、思いつつ、這ってベッドに、しがみつきながら起き上がりました。
洗面所で鏡をみたら顔が血まみれでした。
しかしながら激痛があったわけではないので
ここで油断してしまったのです。
大したことなそう、でも鼻の骨が無事か確認したいから
病院には行こう。
っていうか、顔面血まみれのままでマスクして出かけたら
なんか面白いかな?とか、考えたほどです。※アホです。

ですが、トイレから出て、一歩、踏み出したら
今度は後ろへと……ドーン!!と、倒れました。
もはや鼻も腰も頭蓋骨も大丈夫か?という事態になりました。

そこから起き上がれなくなりました。
どう頑張っても手足にうまく力が入らない。

上半身は起こせても、そこから何もできない。

そして起き上がれないまま、2日間、経ちました。
もうどこにも力が入らなくなってました。

この2日間が長く感じなかったので
気絶を、繰り返していたんだと思います。
そして必死に身体を動かそうとしました。
普段、必要なモノを置いてある小型のセンターテーブルを
片手で掴んで横倒しにして、三分の一ほど残っていた
スポーツドリンクを取れて飲めたり、飲んでも吐いたり。
椅子にかけていたバスタオルを口に持っていって、
眠ったり起きたりしました。
上唇を切っていて、ずっと口が開いたままなので
少し眠ると口から何か出てくるので、バスタオルで受け止めたり。
まるで赤ちゃんの寝返りみたいに身体をうつ伏せから仰向けへと
どうにか転がろうとしても、なにかしらモノが邪魔して
できませんでした。

自分では部屋の、どの位置にいるのか?わからなくて
スマホもみつかりませんでした。


このときのわたしは
「死ぬのはいまじゃない!」と、必死でした。

自殺願望があったのに、です。

ものすごく端的なのですが
役所に支払わないといけない月イチの一定料金がありました。
死ぬとしたら、それをちゃんと支払ってから。
という気持ちもあったからです。

ちなみに命が助かった要因のひとつに
『エアコンの冷房を夏のあいだは一日中つけてる』
というのもありました。※帰宅して部屋がモワッと暑いのが嫌で。
他者だと大変かもですが。わたしの住まいは、かなり狭いので
これでも電気代は少し上がる程度でした。
それでも寒がりなので設定温度が30度で
着ていた服が汗で濡れてましたが、ギリギリで
熱中症にはならずに済みました。

とはいえ、もう無理かな?
とも思いました。

数ヶ月後に遺体となって発見されるとか。
そうか、ここでこんな風に死んでいくのか。
とか、諸々……。

でも、すぐ死ねるならともかく
ガチで死ぬとしても日数がかかる!

餓死で亡くなるのは2週間以上?
とか、どこかに書いてあったような?
それはそれで嫌でした。
苦しみ過ぎる。

それもあって、とにかくどうにかしようと
足掻きました。

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そうして3日目の午前……。

ようやく身体を仰向けにできました。
もちろん無理をして態勢を変えたので
このときに肩を痛めました。
収納ベッドの引き出しの一部も壊れました。

そして仰向けでズリズリと少しづつ、前進しました。
髪の毛が抜けそうなほど痛いので、ほんとに少しずつ。

そこから。
ここからが『生死の分岐点』でした。

仰向けでベランダまで辿り着けた。

さて、窓は開くのか……?
ほんとうに神頼みの気持ちで手を出しました。

縦長のベランダの窓が、開きました!

3日ぶりに……外の空気を吸いました。

曇り空で、仰向けなので上下逆になっていましたが
世界が美しくみえて、冷たい風が吹いてきて

おもわず「幸せだ……」なんて思ってしまいました。

でもそんな浸ってる場合じゃない!
※いや、しばらくは浸りましたが

更にベランダから頭を少し出して
「助けてーっ!誰か助けてくださーい!」
と、出せるかぎりの声で叫びました。

わたしの部屋が1階であるのも幸運でした。
でも通常の歩道には面していないので
通行人に届くには、ちょっと無理があったのですが……。

たまーに、見かける、いつも気難しい顔をしている
ぽてっとした、おばちゃんが、ベランダ越しに
わたしを見てきたので「助けてください」と
訴えたら。
かなり渋い顔をして去っていきました。

み、見捨てられたのかっ!?

と、困惑していたら……。
おばちゃんが、旦那さんらしき男性と2人で
戻ってきました!

そして旦那さんが「どうしたんかね?」と
聞いてきたので
「倒れて起きれません、助けてください」と
告げたら「救急車、呼ぼうかね?」と、言ってくださって
「おねがいします」と、頼んだら
また去っていき、わりと早くに戻ってきて
「( 救急車 )すぐ向かいますって、言ってきたんで。
それまで頑張りなさいや」と、言ってくださいました。

「ありがとうございます、ありがとうございます!」
と、泣きながら、血まみれの顔で
お礼を告げました。

ちなみにコロナ関係なら救急車は無理な時期でした。
怪我と体調不良なので、救急車は早く到着しました。

救急隊員の方々が、一度はインターフォンを押してきましたが
たぶん、通報してくれた方が「ベランダなら開いてる」
と、伝えてくれたらしく、ベランダから数人が
わたしをまたいで部屋に入ってきました。

そして、必要なモノ。
おくすり手帳とか財布や身分証明の入ってるトートバッグ
着替え用のズボンと靴。

それらも運んでいただいて、救急車に乗せられて。
どこの病院なら受け入れ可能か?
しばらく探されました。でも整形外科行きなので
早めに搬送先が決まりました。

※コロナの場合、翌朝まで待たされるとか
かなりヤバイんです。いま現在も切迫しています。

ここでスマホはみつからなくて
持っていけませんでした。

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病院での入院生活は、話せば長くなるので伏せます。

それより。

命が助かった『運の良さ』を、述べます。

◆エアコンが付いていたので熱中症にならずに済んだ。
◆なんだかんだで危機に身体が持ち抜いた
◆一階の部屋だった。
◆親切に救急車を呼んでいただけた。
◆顔の血を拭かなかったので、血まみれなので
事の重大さを把握してもらえた。

それだけではないのです。
最も幸運だったこと……。

◆ベランダの窓が開いた!!です。

この手記は、この出来事のために書いたのです。

わたしは、いつもベランダの窓には鍵をかけています。
一階だから外からの危険性は高いからです。
カーテンも遮光性にして、外からは暗いだけにしてます。

ところが……。

倒れる前に、一度だけ窓を開けて、
天候の確認をしました。

このときに窓の鍵を閉めなかったのです。

なんでだ?
鍵が閉まっていたら…..もう助かる見込みは無かったんです。

現在、長い時間をかけてボロボロだった身体は
回復していきました。
後遺症なども残らずに済みました。

短歌の受講を再開して、楽しくやってます。
小説も再開して書き続けています。
ライヴも映画も行ってます。
オープンマイクで歌ったりもしています。

あのとき死ななくてよかった……。

そう思える日々を送っています。
そして文字通り、この大事件は笑い話しにできてます。

それでも……。
どうしてもわからないのです。
なぜ無意識に
「あのときだけ鍵を閉めなかった」のかを……。

運が良かった。では、納得できない『謎』です。

これが解決しないままで。
なんだかモヤッとした日々を過ごしています。

というわけで。
「死なずに済んだ実話」ではなく
「なぜ鍵を閉めなかったのか?」という
ミステリーなんです。
霊的な何かを感じたりもしますが……。

ほんとうにわからないんです。

どんなに書いてもわからないので
ここで締めます!

わたし、なんなんだ?