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【妊娠日記】幸せは一つのベッドに、初めて新生児の肌着を手に取って|予定日まであと63days

朝目が覚めると、足元で飼い猫のウタが眠っている。私が起きたことを察知して、右目だけ薄く開けてこちらをチラリ。枕元の脇に置いてある猫たち用のサイドボードに置いたイケウチオーガニックのタオルケットのふかふかには、オトが静かに丸まって、今も寝息を立てていた。

妊娠してから以後、うつ伏せ寝は一度もできていない。最近はもう仰向けも難しい。妊婦用の三日月型の抱き枕を使って、左向きか右向きで眠るようになって久しい最近、脇腹あたりでぽこ、ぽこと胎児がお腹を蹴る気配がする。

「おはよう」とそれぞれに話しかける。足元のウタ、枕元のオト、腹を蹴る胎児、まだ起きる様子のない隣のパートナー。昔は世界中に幸せが散らばっていて、国をまたいでそれを急ぎ集めているような気持ちだったけれど、こうやって1つの部屋に幸せが集っている朝も、ゆったりしていて悪くないよね、と感じたりする。最近の私の1日は、いつもこうやって始まる。

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豊洲のららぽーとのアカチャンホンポに夫婦で訪れたら、絵に描いたような妊婦になってしまったな、とちょっと負けた気になるのは私だけか。

詳細は「伊佐知美と古性のちの頭の中」noteで綴っているけれど、数年前、妊娠検査薬で陽性になったがしかし、結果としてこの世に生まれなかった命を少しだけ抱いていた日々がある。

今回も、正常妊娠であるのか否か、それがわかってからも心拍がわかるまでは、それがわかっても安定期に入るまでは、安定期に入ってからも、まだ、まだ……と、いつまでも確信を持つのをどこか怖がるかのように、確定事項として捉え切ることを、二人とも自分たちを守るために避けていた、ような気もしている。だから、赤ちゃん用品を事前に買い集めすぎることはもちろん、真面目に選び始めることも、していなかった。できて、いなかった。いや、しないことを、選んでいた、という表現が一番近そうだけれども。

今日、初めて、「買うこと」を念頭に置いて、新生児サイズの肌着や洋服、はたまた夏生まれなので甚平などを見学(?)できた気がして。

妊娠前よりも全身を流れる血が1.5倍に増え、息が切れて長く歩けない私はショッピングモールの端っこで疲れ果て、そしていくつかの小籠包を頬張りながら、「うれしいなぁ」と呟いた。

やっと、確信が持ててきた。ありがとうね。ありがと。この命は、きっと無事にこの世界に産まれてくる。信じられる。梅雨がきて、それを越えたら、私が一番愛している夏へ。君はその真夏に産まれるなんて。

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子どもが産まれるまでの特別な日々を忘れないために

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