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やってみた!もしものときの生前家族会議:ミニマリストの娘ともったいないが口癖の母との終活日記(第11話)

みなさんこんにちは。終活日記をお読みいただきありがとうございます。

今回は、コロナウィルス感染症が蔓延する前におこなった、我が家の生前家族会議の模様をお届けしたいと思います。

きっかけは、祖母が介護施設から病院に移り、寝たきりになったことです。両親と私の3人は、「もうすぐお迎えでは?」「その時どうする?」という相談のもと、この機会にもう少し具体的に、終活プランを立てようではないか、ということになりました。

ノート

話し合ったポイントは3つ。
① 終末期
② 葬儀と墓
③ 葬儀等にかかる費用

祖母不在ではありますが、「おばちゃんだったらどうしてほしいか・・・」も含めて話し合いました。

終末期ケア : 延命はざっくりから詳細へ


父は、ガンを患って10年以上、治療を続けながら生活をしています。
自分の「死」について考える時間は、母や私よりも長く、父が決めていた終末期プランは、具体的かつ、個人の希望がつまった内容でした。

そのプランに、母も、「お父さんと同じでいい」と、便乗していました。
(もう少し考えろ!と、心の中で突っ込みましたが・・・)

父の終末期の希望を明確にすることで、親子3人の終末期が、かなりはっきりとした形となりました。

「あらゆる延命治療はしない」という希望では、「あらゆる」という部分を具体的にしました。
食べられない、水も飲めない、それでも「胃ろう」はしないなど。自然に枯れていくように逝かせて欲しいという希望を、エンディングノートに追記しました。

「痛みはとって欲しい」という希望では、末期ガンの痛みや苦しみから、できるだけ解放されたいという願いを聞き、最終的に「鎮静までする」という同意を得ました。

その他、自宅で看取れないなら状況なら、病院で死ぬことも仕方ないこと。
最期にそばにいてほしい家族。
かなり具体的なイメージを浮かべて、話し合いました。

けっこう、疲れますよ。

話し合っても、本当の決心は難しいかもしれません。
それでも、知らないよりは、知っておいた方が、後悔は小さいと思うのです。

祖母の希望は確認できませんでした。
しかし、94歳という年齢を考えれば、何もしないでおこうという意見は一致です。
父も、「大往生だから、このまま静か逝かせてやろう」ということで、医師にもお伝えしました。


葬儀と墓


葬儀については、父の一言で決まりました。
「死んだ者に金を使うな。生きている者に使え」 

母も私も、「そうしましょう」ということで、「葬儀は小さく、シンプルに」をモットーに、葬儀社を選びました。

祖母の「そろそろ」も考慮して、家族葬中心の葬儀社に会員登録。葬儀プランを調べておきます。
居住エリアにあり、病院まで迎えにきてくれる。火葬まで遺体を預かってくれるというのも、条件に入れます。
後日、相談に行くと、非常に好感が持て、「寄り添う」という気持ちが伝わってくる葬儀社なので、安心しました。


次にお墓ですが、我が家の墓には、すでに祖父が入っています。
祖母は「死んだらじいさんの隣に置いて」と、言っていました。ここは、祖母の希望通りになるでしょう。

さて、両親は? 二人とも散骨を希望しています。
父は長男で墓守なのに、数年後、墓終いすることを決めていました。どうも、自分たちの墓を娘ひとりに託すことを不憫に思い、早めに墓終いすることにしたようです。(ありがとう、おとうさん)

ということで、散骨の方法や業者などをピックアップ。散骨クルージングにも参加して、散骨体験もしました。「東京湾も悪くないな」と思ったので、両親は散骨になるでしょう。

墓終いとなると、自動的に私も散骨になりそうです。跡形もなく消えていく・・・これもまた人生。


お金はどうする?


お金の話は、両親になかなか切り出せないですよね。
私も、この機会を利用して「葬儀費用はどうするの?」と、確認しました。

口座からお金を引き出せるようにする。事前にまとまったお金を預かる。立て替えて、後からもらうなど。
父が亡くなったバージョンと、母が亡くなったバージョンなど、いろいろなパターンで、どう準備するか決めました。

お金はあるけど、引き出せない。すぐに銀行に行けない。口座番号を知らない、などの問題もあるので、何パターンも想定しておいた方がいいでしょう。

「これで大丈夫」という安心材料にもなります。

何となく確認をしていましたが、今回、具体的な内容を決めたことで、かなりの達成感がありました。
3人とも、話し合ったあとに「やりきったな」という安堵。

細部まで確認していたとしても、訪れる「死」はぶっつけ本番です。 
希望通りにならないこともあるかもしれません。

しかし、希望を聞いて、具体的に準備しておくことで、家族の連帯感が強くなったことは確かです。

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「できるだけ、希望に添うように努力しよう」という思いを、家族のお守りのように大事にすることが、終活の本当の目的かもしれません。

「死」を前提にする話は、かなりストレスです。想像すると悲しい時間です。話し合っている間も、けっこう疲れました。
いつ、どこで、タイミングは難しいですが、必要な時間でした。

みなさんも、家族と向き合う時間を大事にしてくださいね。
我が家の生前家族会議が、少しでもお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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