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77.きもだめし大会

小学6年生。楳図かずお先生の恐怖漫画「ヘビ女」は好きだし、恐怖体験番組「あなたの知らない世界」も好き。でも、商店街の夏祭りイベントのお化け屋敷は恐くて絶対行けませんでした。何度も立ち止まるけれど、入る勇気はありませんでした。

地区の子供会で、きもだめし大会をやろうということになりました。6年生は仕掛ける側でした。仕掛ける側だと途端にわくわくして、家から古いシーツとケチャップを持ち出しました。
集合場所は、地区の神社の境内。下級生にその周りを回って恐がってもらいます。
シーツをまとい、ケチャップを口の端に少しつけて、草がぼうぼう生えた真っ暗な神社の横にスタンバイ。
その時までわくわくしていたのですが、参加者と参加者の間に時間が空いた時、ふと

あれ?なんかちょっと恐いんですけど…。

とわれに返りました。たまに長い草がサワサワします。普段夜に来ないこんなに暗い所になぜ私はじっとしてるのかしら?ばちが当たるんじゃないかしら?とかドキドキしました。

下級生は予想通り怖がってくれる子、「あ、またケチャップ」と冷やかす子様々でしたが、あまり参加者は多くなくちょっと淋しい、逆にちょっと恐いきもだめしなのでした。


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