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いちじく狩りへようこそ

お店でいちじくを見かけると、実家のいちじくの木のことを思い出します。

80年代、私は中学2年生でした。
家の庭の端っこの方に大きないちじくの木があって、毎年秋になると沢山の実をつけました。

学校から帰ってくると、すずなりになっているいちじくを食べるのが楽しみでした。

祖父が「いちじく採り機」を毎年作ってくれました。
虫取り網に鎌を紐でくくりつけ、網の輪っかの中央に、鎌の刃がくるようにしてあります。高い所のいちじくは、この鎌で根元を切ると、カゴに自動的に入る仕組みです。面白いように採れました。

いちじくの枝は、物置小屋の屋根の上にもせりだしていました。私は梯子をよじ上り、物置小屋の屋根の上に上がって、毎日いちじくの実を採りました。
そして屋根の上でそのまま食べました。

庭になるいちじくは、どのいちじくよりも美味しいと思いました。もらったりもあったけど、やっぱりうちのは美味しい。採りたてだからかな?

ある日、部活動の帰りに5人くらいに声をかけて、我が家へいちじく狩りに誘いました。

木によじ登る友人、屋根にも何人か上り、いちじく採り機を使い、なんだか猿みたいだなぁと楽しくなりました。

みんなでいちじくに舌鼓。やっぱ美味しいよね〜なんて満足げな私。

平和な平日の夕方です。皮はいちじくの木の根元に捨てて肥やしにします。ざくろも少しだけなっていたのですが、やはり種や皮はざくろの木の根元です。口から直接プププ!と勢いよく笑。

いちじくの木は、何年か後、腐ってしまい根元から切ってしまいました。今はもうありませんが、毎年いちじくを見ると思い出す、楽しい秋の味覚の思い出です。

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