オンライン家庭教師ってどう?
キャリア共育デザイナーの赤井友美です。
12歳男子に半年以上、オンライン家庭教師をつけてみました。
私の結論としては「オンライン家庭教師は答えがある学習向き」「目標設定が明確な短期決戦向き」と思いましたが、自分自身が体験してみて、オンライン家庭教師って「○ヶ月もやってるのに何にも結果がでないのは何故?!キー!」って怒るお母さん、お父さん多そうだなぁと思ったので、今後オンライン家庭教師を検討される方のため参考になれば・・・と思い、簡単にまとめておこうと思います。
オンライン家庭教師やってみる?となったきっかけ
コロナ禍から「机に向かう」ということがますます少なくなった男子。(当時小5)
もともと落ち着きないタイプなので、1人で黙々とドリルをやったりするタイプでは全くありません。
アートや工作系についてはピカイチなのだけど(今はMinecraft建築に夢中)、誰かと話しながら学ぶほうが好きなので「とにかく学ぶ時間をとってみて欲しいなぁ」「誰かを独り占めできるオンライン家庭教師は毎週定期的に学ぶ時間になっていいのでは?」と思ったのがきっかけでした。
オンライン家庭教師をお願いする前に3点は明確にする
「オンライン家庭教師」もプロジェクトマネジメントと同じです。
保護者がマネージャーで、子どもの学びというプロジェクトをこれから進めていくために家庭教師というリソースを使おうとしているだけ。
そのため、家庭教師選びをするにあたり、以下の3つは明確にする必要があります。
1. 目的:「望ましい状態」を明確にする
中学受験のわからないことをサポートしてもらうのか
学校の予習復習をしてほしいのか
子どもの日常的な悩み相談や自習などにも付き合ってもらえるようにしたいのか
によって、「オンライン家庭教師でその望ましい状況にいけるのか?」が判断できません。
2. 現状を把握する:現在地を確認しないと、ルートが決められない
現状把握のために
実力チェックをする必要があるのか?
実力はもう分かっていて、チェックは不要なのか?
実力チェックは要らず、今から勉強すればいいだけなのか?
によってルート(この場合、家庭教師・事業者、勉強内容)を決められません。
3. マネジメント対象を確認する仕組みがあるか?それは続けられるか?確認する(丸投げしても望ましい状況は生まれない)
授業内容や理解度を確認する方法があるのか?
オンライン家庭教師と話さないと状況確認ができないのか?
実力テストなどを定期的にやってくれるのか?
学校の成績以外は特に確認手段がないのか?
などをマネジメント対象がうまくいっているか確認する仕組みがあるか?を確認しておかないと「数ヶ月後に○ヶ月もやってるのに何にも結果がでないのは何故?!キー!」ってイライラすることになります。
上記3点を明確にしたら、家庭教師探しをする
家庭教師には主に3種類あるようです。
・大学生がバイトで教えてくれる
・社会人の塾講師などが空き時間に教えてくれる
・プロ講師として活躍してる人が教えてくれる
プロ講師や社会人はやっぱり少なめ。(別にオンライン家庭教師でなくても彼らは教える場が他にありますしね)
オンライン家庭教師に多いのは圧倒的に大学生でした。
そして、値段は差がはげしい。
「プロ講師を指定しない限りは大学生か塾講師」というのが今のオンライン家庭教師業界の流れのようで、これは選べないようですので、希望がある場合は事業者に希望を伝えた方が良いと思われます。
我が家は年が近い方がいいだろうと判断し「大学生が多く在籍していそう」「家庭教師派遣業」をしている会社のサービスをチョイスしました。
実際に家庭教師をお願いしてみてわかったこと。
大体どこのオンライン家庭教師も1-2回トライアルがあると思われますので、ぜひトライアルをしてみてください。
・先生との相性はかなり大きい
人間対人間なので、先生との相性は大きいです。
長男は1人目の先生は「英語でコミュニケーションが取れる」という意味でとても相性がよかったのですが、その先生がやめてしまい一気にやる気を無くしました(笑)
それと、オンラインのせいか辞めやすいのかもしれません。
先生の交代が結構あったり、来週お休みするので他の先生が代講しますね!が普通にあるのも気になりました。
・プロ講師以外はパート。こちらの期待値をあげすぎないのも大事
私たちの大学時代とあまり変わらず、バイト先の1つとして家庭教師をしている大学生も多い。当時を思い出すと、生徒の成長とか意識高く仕事している人もいれば、バイトの1つとしてやっている人もいましたよね。
ぜひそれを思い出しておいてください。
・オンラインだからこそ、難しい面もたくさんある。
親でも「兄弟の一人一人の個性に合わせて話し方を変えたり」「子どものその時の気持ちや状況に応じて」対応するのは難しいですよね。
オンラインで子どもを観察しながら、学習を教えながら、さらにオンラインツールの使い方も意識しながら教える(例えばパソコンのホワイトボードで書いて教えるなど)というのはなかなかハードルが高いです。
更に、オンラインだと、受ける子ども側の環境の問題も大きいです。自分の部屋や家だと家族の音が気になる、何か触れる物が沢山あるなど。
教えることにエネルギー注いでほしいなーとか、勉強にエネルギー注いで欲しいなーと思うのであれば、オンラインが本当にいいか?家庭教師が本当にいいか?考えた方が良さそうです。
・期待値をあげすぎずに親はマネジメントに徹する必要あり
「今週までに勉強していてわからなかったことを聞く!」という家庭教師の使い方は、子どもが先生をうまく使える能力がある時以外は、「望ましい状態」からは遠ざかります。
例えば何がおきるか?というと、今日学校で宿題にだされたプリントがわからないー!とか、SAPIXで宿題になった問題がわからないー!と家庭教師にお願いすると「答えを出そうと頑張ってくれちゃう」のです。
ここには「生徒がこれまでどんな問題を解いてきたのか」「今回のプリントあどういう意図で出された問題なのか?」「学年に応じた教え方」は全て飛ばされるので、例えば、鶴亀算で解いて欲しいのに方程式で解いちゃうとかが起きます。色々なところに気が回らないということです。
望ましい姿にしたいのであれば、数日前には
・算数だったら、「今日はこのテキストのこの部分は絶対終わらせて、面積の出し方が理解できるようにしてください。最後に○ページの演習をやって理解してるか確認してください。」
・英語だったら「今日はこのテキストの受動態について理解できるようにしてください、最後に○ページの演習をやって理解してるか確認してください。」
などのリクエストとやるべき箇所、目標を提示するのがおすすめです。
子どもの自主性については微妙
ここまで読んだ方は気がついたと思いますが、勉強について
・あるべき姿
・現状把握をしてルートを考える
・定期的に確認する
ということを親が設定し家庭教師をつけた場合、子どもの主体性とは遠ざかっていきます。
オンライン家庭教師を子ども自身が主体性高く活用するためには
・子ども本人があるべき姿や目標を設定でき
・子ども本人が現状の実力を把握していて
・家庭教師があるべき姿と現状の実力差を理解しルートを設計できること
・子どもと家庭教師で定期的に到達チェックができること
という子どもと家庭教師の二人三脚が生まれるレベルが必要です。
それって、相当精神年齢が上がらないと難しい・・・・
そして「バイト先でアサインされた大学生」にそこまでを望むのは期待値高いのでは・・・と思う私もいます。
そういうことも意識して、オンライン家庭教師を選ばれるといいかなーと思います。
私の結論
・オンライン家庭教師に限らず、家庭教師は、プロ講師に頼む時以外は「答えがある学習向き」
・望ましい状況に近づけるために家庭教師をお願いする場合は、事前に親の準備と細かな指示出しが必要
・子どもが目標設定を設定し、自主的に家庭教師の先生と二人三脚で学習できるのでない限りは、「目標目標設定が明確な短期決戦向き」
だと思います。
オンライン家庭教師を検討される方の参考になれば嬉しいです。
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