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今更ながら「嫌われる勇気」レビュー

おはようございます。ともたけです。

今更ながら「嫌われる勇気」を読みました。
何故、今更ながらなのかというと、購入してから1年以上読み切っていなかったからです。

読んでみて一番感じたのは「今の時代にマッチしているな」ということでした。

ここでは書評というより、僕が感じたことを書いてみたいと思います。

アドラー心理学

この本は哲人と青年をアドラー心理学を中心にが語り合う物語です。
青年はコンプレックスや劣等感が強く、哲人の話をはじめは否定して、だんだんと理解していく様が描かれています。

そこで登場するのが「アドラー心理学」です。青年の主張や反論を哲人はアドラー心理学の観点から否定していきます。それは哲人がいじわるではなく、かつて哲人も悩んだことがあるため、自分が変わることができたアドラー心理学の考えを青年に伝えたいように思えました。

物語の中に「これを理解するには人生の半分が必要だ、40年生きた人なら20年かかり、20年生きた人は10年たって理解できる」といった言葉があります。哲人は青年にいち早く知ってもらっていたのではと思います。

次からは印象的な話を出したいと思います。

人生の嘘

最初の話は「人生の嘘」という話です。人生の嘘とは「さまざまな口実を設けて人生のタスクを回避すること」という意味です。

「この会社だからできない」「時間がないからできない」などと自分以外の環境のせいにして、自分のやりたいことや、やるべきことをやらないことです。

例えば「仕事が忙しいから育児に参加できない」というのも人生の嘘だと言えます。仕事と育児、どちらが本当は大切か?は明らかなことです。これまではそこに嘘をついて仕事を優先する人が多くいたし、周りも認めない空気感でした。

しかし、現在では男性の育児休暇も認められ、認めない方が損をするようになってきました。これはこれまでの「人生の嘘」を止めるキッカケになっていると思います。

人生の嘘をいかにしないようにするか、すごく大事だと思いました。

承認欲求

人は認めてもらいたい、存在を受け入れて欲しい。そんな思いは多くの人にあると思います。なければ生きていけない!と思う人もいるでしょう。

僕もこの気持ちは分かります。それが特に顕在化しているのが今のSNSです。「いいね」やフォロワー数を増やそうと思うのはこの気持ちの現れであり、社会的な評価も上がるのでより求める思いは強まっていると思います。

ただ承認欲求が強いと、人は不自由になります。認められるため、やりたくないことをしてしまう。苦しいことも引き受けてしまう。なんてこともあるでしょう。

では自由になるためにはどうするか?それには「認めて欲しい」をあきらめるしかなく、人から嫌われることを恐れてはいけないのです。

今の時代、自由な発言・発信ができる媒体が増えていて、それができる人が着実にフォロワーを増やしています。彼ら(彼女ら)は嫌われることがあるのを分かっていて、していると思います。

共同体感覚

最後に上げるのが「共同体感覚」という言葉です。これをアドラーは対人関係のゴールとして提唱していて「他者を仲間だとみなし、そこに自分の居場所がある」という意味だそうです。

この仲間というのは、家族や会社といった枠だけではなく、世界や時間・動植物や無生物まで含むそうです。

すごく壮大な話のように思えるのですが、今の僕たちはそれを理解しやすい時代に生きていると思いました。

昔は村社会、地域社会の繋がりが中心で、そこでコミュニティが形成されていました。しかし、今はその範囲が世界に広がっています。インターネットによるものです。それにより人のつながる範囲は広がり、今までの価値観の外側とも触れる機会が増えているのです。

最近よく利用するClubHouseでは、国内だけではなく、海外に在住する人ともリアルタイムで会話ができます。

この関係は会社などのような縦の関係ではく、横の関係です。横の関係なので年齢や仕事は関係なくつながる世界ができつつあります。

この感覚は、まさに今の時代に受け入れるものだと思います。

まとめ

1年以上かけて読みましたがw非常にいい内容でした。アドラー心理学のことを会話で伝えてくれています。

また、青年がいい具合にネガティブな気持ちもありつつ、解決したいから哲人に聞きに行くことで深くなっていく様子も分かりやすく「これだけ頑なな青年が段々変わっている」のもアドラー心理学への理解を高めていると感じました。

まだ読んでいない人は、是非読んでみてください!

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