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フロイトが「因縁」を「反復」と科学用語で置き換えた


幸せな恋愛をシンプルに楽しまない人がいる。
愛し、愛され、ほのぼのを好まない人もいる。

不倫を繰り返したり、危険な情事、一線を越えた他人の男、女でないと興奮しない者がいる。

自分のものにならないのに、自分が他者と恋愛し幸せになろうとするとそれを潰してくる男や女がいる。

なぜ?
生物学的「性」を超えた性 エロスとは欠如 ないものねだり。ジェンダーとは家族関係の「関係の累積の歴史」であることを見つけたのはフロイトでありラカン、そしてバトラー。(バトラー 「問題=物質となる身体」)

「あんな男やめとけ」
という父-兄 (的存在)

「あの女は金目当てやで」
という母-姉 (的存在)

母、父、姉、妹、兄、弟…タブー的存在を愛し/愛され過ぎると

後生
嫁いびり
姑いびりをされたり、
恋愛の邪魔をされ続ける
「あいつはあかん」「別れろ」
「幸せになってはいけないのである」

いつか彼らも死ぬさ。
その時まで待てば良い。
いやいや
因縁=トラウマは反復する。

「同じ関係を持つ対象X」が現れる。

一線を超えてはいけない「タブー」
手をつけてはいけない代理対象が再び現れ
その者とタブー=
一線を越えてはいけない不倫
を強迫反復し続ける。
(ジャック・アラン・ミレール Les labyrinths de l’amour)


母=タブーの関係反復=
一線を越えた不倫女性
以外の
他の女に目移りしてはいけない。
他の女に行ってはいけない
浮気してはいけない
私が一番
私だけ。
グレートマザー=母の呑み込み (ユング)
彼らほどタブー的存在に忠実な者はいないとフロイト。

つまり

母のように決して自分のものにならない人
に恋慕し、
他人のものである女や男
タブーを
愛し過ぎた者は
越えてはいけないタブーを超えて
彼自らもタブー=秘密となり
バレてはいけない秘密の塊=共犯者
となり
自ら幸せに背を向け「他の女たちから逃げ廻る」しかない。 
(フロイト 性理論三篇、レオナルド・ダ・ヴィンチの幼年期のある思い出」)

つまり、不倫相手は
母類似のタブー(当時の母の年齢など)の女性=母親のフェティッシュ=代理物 ex. 昭和ステレオタイプ、熟女などとの情事となる。不倫とは即ち、下着、靴 毛皮、足などに同じ一つのフェティシズム。母を現し母を隠す母の代理物 フェティッシュ。
(フロイト「女性の同性愛の発生の一事例」)


他の女に行ってはいけない
浮気してはいけない と
「制止」がかかり他の女に行こうとすると「不安」になりインポテンツ 勃起不全、不感症などの問題が付随する。(「制止、不安、症状」、「性理論三篇」)

こうして 同性愛しか選択肢がなくなる。
母=代理対象は決して手に入らない存在
でありながら
彼が
他の女のものになることも許さない
だから
同性愛しかない。

「彼が少年のあとを追い廻しているように見えても、じつは彼はこうすることによって…彼をその性的義務にそむかせるかもしれぬ他の女たちから逃げ廻っているのである」「そして女に魅かれたときでも「母に忠実」であるために「彼はそのつど急いで、女たちから受けた興奮を男の対象に移」すのだ。(レオナルド・ダ・ヴィンチの幼年期のある思い出)

同性愛に陥る手前にしがみつくことが可能な最後の砦 不倫女。一線を越えて、その者を愛し過ぎるとその女に同一化し、自らもタブー=秘密となる。その秘密を暴く者は排除されねばならず、その女との関係以外は 全て潰れていく。バレてはいけない不倫関係を持つ男から女はみんな離れていく。選択肢はただひとつ
同性愛しかないのだ。

まとめよう

親を/親に一線を越えるほど愛し/愛されると

1:代理=フェティッシュ 母を隠しつつ現すもの(毛皮 下着 足など)を通して女を愛し

2:代理女性=母代理の熟女は 自分以外の他の女を許さない。自分が一番 男を理解しているのである。母=姑が、息子が他の女を自分より好きになるのが許せないように。
他の女は1人、また1人と消えていく。
そして 
女は誰もいなくなった。
残るは

3: 同性愛
母代理=不倫女性=タブーを愛しすぎて、自らもタブー=秘密となった男の秘密に気づかない女はいない。彼女を裏切らないためには
「男性性の一切の発揮が妨げられ」受動的/女性的態勢=同性愛を選択するしかなくなる。(制止 症状 不安)

不倫、同性愛、タブー 共通項は「一線」を越えること。エロスのタブーが「法」と「国家」のオリジンであったとフロイトは「トーテムとタブー」で論じているが、家庭を含む 小さな国家から大きな国家までの幸せと平和はその「一線」の内にある。日本においてそれを最も初期に改名した書物は「古事記」だ。昔の人は偉かった!

この記事に興味を持って下さった方、以下の我がnoteも読んで頂ければ幸いです!

・どちらの男を採るか?「007」ヴェスパー・リンドと「古事記」サホ姫の場合

・ハイデガー「言語は存在の家」vsラカン「言語は非存在の家」

・レオナルド・ダ・ヴィンチと聖母の「穴」
















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