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まだ入院中の親父

タオルとバスタオル、枕と座布団を数枚、持って来て、といわれて、夕方、嵐の中、病院へ寄る。

いつものごとく虫の様に脚を曲げて寝てる親父の布団を上げたら、オムツも何も履いてない。オエッ(笑)。

「オシッコとウンコがたくさん出るので、また着替えさせてるところでした」と看護師さん。床擦れ防止で背・腰に枕と座布団を敷くという。まあ、なんてアナログな(笑)。

前回と同様に時々、薄っすらと眼を開けるが、すぐにイビキをかく。「私たちが呼ぶと反応します。短いですが声も出しますよ」だって。多分、脳は臓器を動かすことに集中してるのかもしれない。

俺が側にいることはわかってねえだろうな。いつまでこの状態が続くのだろうか。
入院診療計画書には、病名は洞不全症候群とうっ血性心不全(なんだ、そりゃ?)で、推定入院期間は4週間、病状改善目的のための入院でリハビリも行うと書いてあるけど、そんなの無理だろう。胸水も溜まってるらしいし。
死ぬまでほっとくにしても、こう書かなきゃならんのだと思われる。

親父の生気を失った顔を見てたら、ふと、小さい頃、親父が運転する小型バイクのガソリンタンクに脚を広げて座ってて、途中、コクリコクリと眠くなり、ずり落ちそうになって親父が頭を持って元に戻してたというシーンが頭に浮かんだ。後から付けたものかもしれないが、わずかながら記憶が残る。感傷的だけど、親父との懐かしい良い思い出ってすぐに出てこない。

しかし、スタッフにインフルエンザ感染者が出たということで、さらに制限が厳しくなった。

脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。