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少女漫画と出会って恋を知った話(ときめきトゥナイト)

小学生のころに夢中になって読んだ漫画雑誌は、りぼんでした。

毎月、発売日の2日後ごろ、1ヶ月分のお小遣いを握りしめて、家の近くの雑誌を置いている商店に走りました。
(地元は田舎なので、家の近くにコンビニなんてないし、お店に雑誌が並ぶまでタイムラグがあったのです)

りぼんを読み始めたきっかけは、友達が単行本を貸してくれた、池野恋先生の「ときめきトゥナイト」にハマったから。

「ときめきトゥナイト」は3部構成で、第2部の鈴世となるみ、第3部の開陸と愛良の話も好きですが、イチオシはやはり第1部の真壁くんと蘭世です。

蘭世の一途で、健気で、一生懸命で、可愛いところが大好きだったのです。
あと、蘭世がの髪が長いのも子ども心にポイントが高かった(笑)。

真壁くんは頑なに自分の気持ちを言葉にしないので、何を考えているのか分からず、蘭世と一緒に泣いたり悩んだりしました。

好きとか愛してるとか言葉にはしないけど、ここぞという時に行動で表現する──こういう子を硬派というのでしょうね。

幼心に、「真壁くんかっこいい!好き!」と思ってしまったので、その後他の漫画を読んだ時、こういうキャラには好感を抱いてしまうようになりました。
(現在進行形で大好きなキャラも、本心が見えづらいタイプです)

ちなみに、第1部の蘭世は、理想の女の子です。

こんな風に素直に気持ちを表現できる素敵な女の子になれたらいいなぁと、ずっと思っています。

男の子と同じく、何十年も経った今現在、大好きな漫画の大好きな女の子キャラは、「一途で、健気で、一生懸命で、可愛い」子です。
好みのタイプって変わらないんですね。

「ときめきトゥナイト」は私に色んなことを教えてくれました。

人を好きにるということは、楽しさや喜びだけではなく、悲しみや虚しさ、痛みや切なさもあるのだと、恋をするのが楽しみに、そして少し怖くもなりました。

少女漫画は、私のこころを豊かにしてくれました。

大切な本を貸してくれた友達に、感謝を。
すすめられて読んでみようと決め、オタクへの道を進むことを選んだ小学生の私を、褒めてあげたい。

友達に借りていた本を返したあと、どうしてもまた読みたくなって親に頼んで古本屋さんで買ってもらいました。

文庫版が発売された時に、自分で買い直したのですが、今でも本棚にしっかり収まっています。

ちなみに、令和の今、「ときめきトゥナイト」は再び蘭世の物語が動き始めました。

ゆっくりペースの刊行ですが、新刊の予約が始まると、そわそわしてしまいます。
(最新4巻は、2024年9月発売予定です。)

大好きだったキャラの、その後を読める幸せ。
また明日がんばろう、という活力が湧いてきます。

少女漫画って、すばらしい。
素敵な物語を生み出してくださる原作者の先生には、いくら感謝しても、足りません。
ありがとうございます。

次回は、少女小説、折原みと先生作品との出会いについて語りたいと思っています。

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