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徒然なるままに

言葉というのは追い込まれたときにこそ思い浮かんできて、ふとしたときに文章がとてつもなく書きたいという衝動に駆られるのかなとふと頭の中で思考がめぐる。皆様お久しぶりです。10月というのにまだまだ外から蝉の鳴き声が聞こえてくる日中と、ひんやりとした風が吹く夜。私が住んでいる台北市もそんな季節がやってきた。日本にいたときは、毎年この時期になると中間テストと戦っていた記憶しかないが、そんな日々もなんだか懐かしく思える。先月行ってきた学科主催の新入生キャンプ。周りの同級生たちは自分より2歳も年下なんだという事実に驚く一方で、言語にあまり自信がない外国人の私を必ず輪に入れてくれる温かい台湾人の学生たち。私の学科(学科名は大学名がバレてしまうので伏せる)は外国人留学生がほとんどおらず、国内トップレベルの優秀な台湾人が集まる環境に涙する日々なんて数えきれないが、そんな中でも感じる些細な温かさや幸せに救われながら毎日をもがき続けている。

言語の面はどうだろうか。高校在学中からゆるやかに勉強してきた中国語。私が所属している学科は中国語課程だが、英語にもなるべく力を注いでいる。しかし、どちらの言語も母国を久々に離れてから全く太刀打ちできるものではないという現実を突きつけられた。でもやはりコミュニケーションで大切なのは言語力ではなくて、相手のことを思う気持ちだと思う。言葉の壁を乗り越えた先で心が通じ合ったとき、それが1番私にとっての幸せかもしれない。しかし、授業と日常生活では話は別。耳を澄ますように授業を受けていても、結局授業内で収穫できることはまだ少ない。授業終わりは毎回教授や同級生に質問をして何とか乗り切る。それでも追いつけない分は寮に持ち帰って復習の嵐。1日のほとんどを勉強に費やしている現実は正直辛いけど、世界中から集まった優秀な人たちに囲まれながら言語以外の学びすらも深められる環境は本当に貴重だ。

ほんのわずかな時間を縫ってこの記事を書いている今も、あと少ししたらグループ課題の準備をするために再び学校へ行かなければいけない。学校の行事や課外活動(私は台湾に来てから再び剣道を始めた)、どれも大変だけど本気で毎日が充実している。孤独に押しつぶされそうなときでも、時間が経てば昨日よりも前に進んでいることに気がつける。家族のように出迎えてくれるルームメイトやオフィスアワー外にも関わらず、何から何まで教えてくれる教授、そして「頑張りすぎないでね」と言ってくれる家族のみんな。まだまだこちらに来て日は浅いけれど、私は私なりにここ台湾で生きていけたらいいなと願う。

そういえば友達と図書館で1日勉強をしてから少し遠くまで夜ご飯を食べに出かける休日が定番化してきた。夜風に吹かれながら夜市を歩いたり、店の前で順番待ちをしている時間が至福で、そう思わせてくれる台湾の人たちと今の天気が最高に好きだ。明日も憂鬱な必修が待ち構えているけど、頑張って乗り越えよう。ゆっくり少しずつ。

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