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薔薇の花束よりも、淡い記憶。

あなたの心の中に深く残っている、暖かい記憶
それは、どんな記憶だろうか。

「敬愛する人からかけてもらった言葉
友達と日が暮れるまで夢中になって遊んだこと
家族と過ごしたなんでもない時間…」

もしかしたら、思い出してみてと言われても、
なかなか浮かんでこないことかもしれない。

なのに、なんでもない時に「ぽつりぽつり」と、淡く、ゆっくりと、思い出されることもあるように思う。

***

私の場合、生まれていちばん最初に出逢った身近な人との繋がりは、自分の「家族」だった。その家族全員で一緒にお出かけをしたり、誰かと同じ時間や空間を共有する経験を幼い頃からあまり出来てなかったことを最近、ふと、気付いた。

そして、 それがずっと、少しだけ、
寂しくもあった自分自身にも。

だからこそ、この前、今そばに居てくれる、大好きで大切な人たちと、時間と空間を共にして遊んだり、ご飯を食べたり、お話をしたり、一見誰とでもできそうな、「なんでもないこと」ができた時間があって、それがわたしにはとっても、とっても、幸せだったのだ。

なんら、特別なことではなかった。

高級なお洋服を、買ったわけでもないし、
高価なお店で、ディナーをしたわけでもなく、
薔薇の花束を100本もらったわけでもない。
(これは、もらえたら、とても嬉しいけど。)

***

『なんでもないじかん』

それぞれが、好きなことをしてバラバラのことをしていても、そのひとりひとりの「幸せ」がいつのまにか、どこか一点に集まっていく。

そして、その空間と時間をともに過ごした「感じ」と「記憶」は、はっきりと深く深く残り、それは、もしかしたらいつの日か、あなたが生きることをそっとでも、何よりも根強く支える〝希望〟となるのかもしれないなぁと。

そんなことを、感じたこのある夜は、
実はほんの少しだけ、涙がこぼれそうだった。

#日記 #エッセイ #コラム #記憶 #希望 #繋がり #人間

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