『無気力』に対しての危機感

EUROやコパアメリカが終わり、国際的な注目は東京五輪になるのだろうか?

個人的には、実質無観客となった東京五輪に関して、非常に残念である。

海外からの観客は入らないのが前提であるのに、無観客。

Jリーグもプロ野球、その他のイベントもそれなりの観客が入って行われているのにも関わらず…である。

Jリーグやプロ野球のスタジアムが原因のクラスタ感染は発生しているのだろうか?少なくとも、僕は知らない。実際にJリーグをスタジアムで観戦したが、十分な対策はされていたし、これなら流石に大丈夫だろうと思っていた。

東京五輪の会場にもなっているカシマスタジアムでも2回観戦したが、正直、これは五輪でのリハーサルでもあるだろうと感じていた…しかし、カシマスタジアムでの観戦は、学校連携観戦プログラムのみとなった。

日本でもEUROの運営、観客に関しては報道されている。

クラスタ感染もあった様である。しかし、日本と違って、パブ等で飲食を行いながらの観戦やパブリックビューイングでの観戦だとの報道もある。

海外で起こったことと比較し、果たして日本で日本人に対しての注意喚起を行なった上で、五輪を有観客にすると、同じことが起こるのだろうか?

要は信用する、しない、の問題ではなく、何か起こってから責められるのが嫌だから、禁止してしまおうという感覚なのだろう。

事なかれ主義でいいの?

日本の『事なかれ主義』で救われていることも勿論あるだろうが、この東京五輪に関しては様々な利権が影に見え隠れしているのが何と無くわかる。

自分は専門家ではないし、批判したところで声は届かない。

しかし、安倍前首相の『アベノマスク』に始まり、ワクチン接種の遅れ、菅首相に引き継がれた緊急事態宣言と通称『マンボウ(まん延防止等重点措置)』の乱発。協力金等の政策の不透明さは特に飲食業界の皆様にとっては本当の死活問題であり、不安を煽るのを通り越して、残酷な現実を突きつけていると言っても過言ではないだろう。

海外でこんな政策をしていたら?各地で暴動が起こっているだろうし、それを鎮圧することで国は大変なことになっているのではないか?日本人の道徳を称賛するのも間違いではないが、大半の日本人は無気力に近いというのが真相に近いであろう。実際に、何かに抵抗するパワーが無いのではないか?事実、他に何かにパワーを注げるか?と言えばそうではない。実際に自分も高校生や大学生くらいの人と接すると感じるのは『無気力』であるということだ。

無気力であるから、簡単に諦める。

言うことを聞けば、大半の困難は逃れられる、誰かが助けてくれると思っている人も少なくないだろう。特に学生はそう思っているだろう。

日本の教育が、『失敗しない為の教育』になっている。

失敗する前に、先生に言われることだけやればいいと思っている。

失敗して学ぶことの方が価値があるのに、そもそも失敗させないから、子供達にも危機感がないのだ。

『先生(コーチ)に教わっていないからできない』

平気でそういうことを言う子が多い。実際多い。

保護者もそう。『わからないなら先生(コーチ)に聞きなさい』と平気で言う。

自分がサッカーの時に質問すると、何も考えずに、

『わからない!』

という子が何と多いことか!

考えてやってみよう!と声をかけても、初めはなかなか動こうとしない、チャレンジしない者が圧倒的に多いのが日本の現状。海外ならば、勝手に動いてる人ばっかりだと思う(笑)

ミャンマー代表選手の抗議に思う

話は更に大きな話になるが、少し前のW杯予選でミャンマーのピエリアンアウン選手が、3本指を立てて軍事政権に抗議をしたことが話題になったが、そのことの大きさを理解している人は日本にはまだまだ少ないだろう。

https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2021/07/02/113956/

日本に生まれたことで、実際に世界で起こっていること、日本で当たり前だと思っていることが、海外では決して当たり前ではないということを理解している人はどれくらいいるだろうか?

理解することは難しいとしても、毎日の生活を無気力で過ごすことに疑問を持たない日本人が多いことには危機感を覚えてほしいと思う。

何となく学校に行き、何となく就職する…そんな世界を作ってしまったのは間違いなく自分達を含む日本人である。

さあ、大人も含めて『無気力』でいいのだろうか?

デモ行進だとか、政治活動だとか、そういうことを進んでやることが正しいことだとも思わないし、それをやれとも言いたいわけではない。

テロなんかが日本で起こったら?と思うとそれは絶対にいけないことである。

今は令和の時代。明治維新の様なことが起こることもないだろうし、当時の様な戦いを起こしてはいけない。けど、当時の中心はみんな20歳前後だったりするわけだ。

長嶋茂雄氏が立教大学を卒業する当時の映像をご覧になった方々はお分かりだろうが、22歳にしてかなりの風格が漂っている。今の22歳はどうだろうか?失礼を承知で書けば、当時の同年齢と比較したら”クソガキ”ではないか?

居酒屋等でアルバイトをしている学生が、『ああ、店潰れたらどうしよう?次に何のバイトしよう?』と考えている間、居酒屋の経営者は本気で悩んでいるわけだ。本当に死活問題の中、苦しんでいる人がたくさんいる。

話がまとまらなくなったけど、無気力で何をしていいのかわからない人達は、間違いなく真剣に危機感を持って考えた方がいい。

助けてくれる人に巡り会えるのは、真剣にもがいて、考えて、行動した人だけだ。

国や行政が助けてくれることは限られている。

厳しいことを言うけれど、『公務員になりたい』と漠然と言う人は、『公務員になって、困っている人の力になりたい』と言える様になってから公務員を志してほしい。

日本という国に生まれ、日本人であるからこそ…コロナ禍の東京五輪をあるきっかけに、真剣に日本のことを考える人が増えて欲しいと思う。


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