【Weekly不満】エイプリルフールのSNS発信で混乱が拡散 ほか(~2022/4/3)
こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。
このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。
この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きくださいね。
先週の生活者不満(~2022/4/3)
注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。
先週はアカデミー賞において俳優のウィル・スミス氏が暴力をふるったことへの不満が多く寄せられました。
マイナンバーカードを保険証とすることで初診料等が高くなることへの不満も多く寄せられています。
そのような中、今週は①18歳、②エイプリルフール、30代女性で急増した③日焼け止めに注目します。
18歳で成人になる前に「知識」「判断力」を
改正民法が1日施行され、成人年齢が20歳から18歳に下がりました。18、19歳も十分な判断力があると扱われ、親の同意なく賃貸住宅への入居などの契約を結べるようになりました。一方、飲酒などは20歳からのままとなります。
「18歳」に引き下げられることを心配する声が多く寄せられました。
18歳といえば、多くがまだ社会を経験していないこともあり、様々なトラブルに見舞われることが心配されています。
このようなトラブルを回避するためにも、特に金融関連(ローンやクレジットカード)の知識を学校で教えてほしいとの意見が目立ちました。
また、単に知識だけでなく、その知識を生かして考える力、判断できる力が求められているといった声も寄せられています。
金融関連に限らず、成人になると自分の意思や責任で判断する機会が増えます。知識を教えるだけでなく、実践型の教育や事例等を交えた具体的な説明が求められています。
また、成人になることそのものについて考えたりディスカッションしたりすることで、新成人一人ひとりの「自覚」を高めることが重要だと考えられます。
このような課題認識が「18歳への引き下げ」というイベントを契機に生活者の中で顕在化した、と言えそうです。
エイプリルフールのSNS発信で混乱が拡散
4月1日はエイプリールフールでしたね。毎年4月1日は嘘をついても良い日。今年も遊び心あふれる様々な「嘘」が世間を賑わせました。
「エイプリルフール」について寄せられた不満の多くは「嘘か本当かわからなくて混乱して困る」というものでした。
明らかに「遊び心を持った嘘」であれば楽しめるのですが、「これは本当だろうか」と迷うようなニュースやお話も多く、「嘘じゃないものまで嘘に見えてくる」という混乱が広がっていることが分かります。
このような「混乱」の背景にあるのは「SNSでの発信力」のようです。具体的には以下のような不満が寄せられています。
SNSを用いることで、気軽に不特定多数に対して発信できる。従来であれば「嘘だよ、嘘」と口頭ですぐフォローできたものが、嘘のまま拡散・共有されていく。このことが、場合によっては「混乱の拡散」につながっているのかもしれません。
「フェイクニュース」という言葉が時代を象徴するキーワードになっているように、エイプリルフールに限らず、「目に触れている情報が本当かどうかを見極める」ことが一人一人に求められる時代。
遊び心とはいえ、情報を取捨選択することに疲れている生活者が多いことがこのような不満の背景にあるのかもしれません。
人を混乱させる嘘、人を傷つける嘘があることを自覚しながら、エイプリルフールを「節度ある遊び心」で「わかりやすく楽しむ」ことが求められています。
日焼け止め+αの機能を使いきれる分量で
先週は30代女性で「日焼け止め」に関する不満が増加しました。
Google での検索数の推移をみると、毎年4月になると「紫外線」についての検索が増えるようです。
実際、不満の声を見ても、「紫外線が強い季節になった」ことを嘆く声がみられました。
日焼け止めについての不満を具体的に見てみると、「日焼け止め+αの機能・効能がほしい」といういわば「ワンストップニーズ」が多く寄せられました。
香り、髪の毛のつや出し、保湿など様々な機能・効能を日焼け止めクリームや日焼け止めスプレーに付加することで経済的にも時間的にも効率化したいという思いがあるようです。
また、「使い切らないうちに夏が終わってしまう」「どのくらいの期間使えるのか表示してほしい」などの声も寄せられました。
廃棄物問題などの環境意識が高まるなかで、様々な商品が値上げされていることで、「無駄なく使い切りたい」というニーズが生活者の中で今まで以上に広がっているようで、「大は小を兼ねる」という商品ラインナップでは生活者のニーズとミスマッチが生じてしまうことがうかがえます。
「価格」だけでなく「量」に対する感度も高まっているようです。
今週も皆さんが穏やかな気持ちで過ごせますように。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?