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【Weekly不満】歩いてお得に運動不足を解消したい(~2022/6/19)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きくださいね。

先週の生活者不満(~2022/6/19)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週は韓国のアイドルグループBTSが活動休止を発表したことで、これを悔やむ声が多く寄せられました。

そのような中で今週は①「歩数」、②「手拭き」に注目します。

歩いてお得に運動不足を解消したい

先週は「歩数」についての不満が増加しました。どんな不満が増加したのか見てみましょう。徐々に外出する頻度などの行動様式が元通りに近くなる中で、外出した際の「歩数」に生活者の注目が集まっているようです。

特にスマホのアプリで歩数を管理し、いわばライフログ(生活の記録をデジタルなデータに残すこと)として見える化する行為が定着化しつつあることが分かります。

具体的には、歩数をスマホで記録するときの電池の消費についての不満やアプリの使い勝手についての不満が寄せられています。歩数を見える化することで、自身の運動量を理解し、さらに目標を設定することで運動不足を解消する動機付けにしたいという生活者の心理が読み取れます。

コロナ禍により外出が制限され、運動不足を感じる生活者が増えたことで、自分の運動量への関心が高まっていることが背景にあると考えられます。

歩数計のアプリは充電の消費が激しい(20代・千葉県)

万歩計アプリをインストールしたのに全く機能しない。せっかくインストールしたのだから、しっかりと歩数を計測して欲しい。(10代・兵庫県)

ヘルスケアアプリで前日の歩数の記録すら見ることができない。見るためには有料会員にならないといけない。他の歩数計アプリで前日の記録を見るのに有料なんて聞いたことがない。前日の記録くらい無料で確認できるようにするべきだと思う。(50代・東京都)

歩数計アプリが上手く反応しなくて週末までの記録を本来達成したのにしていないことになってた、アプリの更新をしっかりしてほしい(20代・北海道)

加えて、コロナ禍の節約志向のなかで注目を集めた「ポイ活(ポイント活動)」との関連もありそうで、歩けば歩くほどポイントがたまるなどお得なサービスやアプリに対する不満も寄せられています。

歩数によるアプリのポイント受け取りに上限があるのが不満。上限なしにして欲しい。(20代・愛知県)

仕事中すごく歩くけど、スマホを持って仕事できないので、歩数でポイントを貯めるアプリに反映できないのが不満。(20代・奈良県)

ここから、①見える化されること、②目標を設定することに加えて、③お得になることが人々の継続的な行動変容につながることが分かります。

「歩数」「体重」のように、健康増進に向けた取り組みを促す行動変容だけでなく、例えば「節電」「ゴミ分別」「二酸化炭素排出」など社会課題解決への貢献に向けた行動変容にもこのような見える化・目標設定・お得をパッケージ化したアプリやサービスが受け入れられる可能性がありそうです。



「外で食べる」ことが増えて改めて手拭きの大切さを知る・・・

先週は「手拭き」への不満も増加しました。「歩数」と同じく、徐々に外出する機会が増え、さらに外で食事をすることが増えたことに起因する不満のようです。

具体的には以下のように、紙のお手拭きがペラペラすぎる、注文のタッチパネルを触るのでお手拭きが欲しい、映画館のポップコーン用にお手拭きが欲しい、など様々です。

経費削減なのかファミレスのお手拭きがペラペラすぎるので、もう少し分厚くしてほしいです(40代・大阪府)

牛丼チェーン店、小さくてよいのでお手拭きを出して下さい。注文のタッチパネルに触った後に、アルコール入りのお手拭きで手を拭きたい。(50代・兵庫県)

お手拭きがテーブルになく、持参したものがちょうどなくなってしまい困った。お手拭きは箸と一緒にテーブルに置いて欲しい。(30代・埼玉県)

映画館でポップコーンを買ったら、お手拭きをつけて欲しい。(20代・兵庫県)

外で食事をするようになっても「手を綺麗にしたい」という衛生意識は高いままであり、これが結果として「手拭き」不満につながっていると言えそうです。

「手をちょっと隙間のタイミングでも綺麗にしたい」という生活者のニーズに対応した商品に商機があるかもしれません。
カバンの中から都度アルコール消毒やお手拭きを出す必要がなく、すぐに消毒・手拭き出来るような商品が生活者に安心や快適を生みそうです。


ここのところ外出する機会が増えたことに起因する不満が目立っています。

徐々にコロナ前に「戻る」気持ち・行動と、すぐには「戻らない」気持ち・行動の”はざま”に生まれる不満に「with コロナ」を快適にするイノベーションの種が隠されているかもしれません。


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