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【Weekly不満】扇風機は音も穏やかであってほしい(~2022/5/29)
こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。
このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。
この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きくださいね。
先週の生活者不満(~2022/5/29)
注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1653892686102-KMIbxFe5jV.png?width=800)
先週は暑い日が継いだこともあり、「熱中症、冷房、扇風機、日焼け止め」など暑さ・紫外線対策に関する言及が目立ちました。1週間前は「日焼け」が増加したことを踏まえると、1週間経って「日焼けが気になる」から「日焼け止めをしっかりしないと」といった気持ちにシフトしたことがうかがえます。
そのような中で今週は①「扇風機」、②「ラケット」に注目します。
扇風機は音も穏やかであってほしい
暑い日が続いたことで「扇風機」に対する不満が多く寄せられました。
本格的な暑さとなる前ということもあり、体に優しく、経済的にも手軽に利用できる扇風機への期待が高まっているようです。
キーワードは「シーン」、「音」と言えそうです。
まずは「シーン」。
様々なシーンで扇風機を快適に使いたい、という声が多く寄せられました。
具体的には以下のような不満です。
台所で料理をするとき、外出先で、車の後部座席で、などちょっとした隙間シーンで扇風機で穏やかな風で涼しい気持ちになりたい、という生活者の期待がうかがえます。
台所で調理してると絶対汗かく。扇風機むけたら火がゆれるからいまいち使いにくい。手軽にすずしぬなれるものほしい。(30代・沖縄県)
ハンドタイプの扇風機、冷風が出たり、ミストが出ると嬉しい。(50代・京都府)
車内用に、後部座席に安全に設置できる扇風機を作ってくれたら良いのに。(40代・神奈川県)
座席が熱くなる季節、後部座席にエアコンの風が届かないので、扇風機設置できたら良いのに。(40代・神奈川県)
持ち運び型の扇風機が普及したことで、扇風機=空調家電ではなく、扇風機=シーンに穏やかな風をもたらし涼しくしてくれるデバイス、といった概念が作られていることが良く分かります。
だからこそ、シーンにあったニッチな機能が求められており、そこには夏を快適にするヒントが隠されているようです。
続いて、「音」について。具体的には以下のような声です。
全く音のしない扇風機があればいいのに(40代・大阪府)
夜の扇風機の首振りやリズム風の音が気になる。多機能には満足しているけど、もっと静音になって欲しい。(50代・愛知県)
扇風機に穏やかな風を期待する生活者が多くいる中で、「風以外も穏やかであってほしい」、「音を静かにして涼やかな気持ちにさせてほしい」といった期待が寄せられています。
そして、「オンライン授業やオンライン会議で扇風機の音が入ってしまう」という声も。確かに扇風機は自分自身の近くに置く必要があるなかで、マイクが音を拾ってしまう、というのは新しい生活様式ならではの不満と言えそうです。
オンライン授業や会議の時に扇風機をつけると雑音が入ってしまうのでなるべく静かに涼しくしてくれる家電がほしい(20代・東京都)
生活者は「涼しいクーラーさえあればよい」というわけではないようです。
シーンに応じて穏やかな風に静かにあたりながら涼やかに気持ちにさせてくれる「扇風機」。「シーン」&「音」といったキーワードに注目することで役割をアップデートすることが出来そうです。
![](https://assets.st-note.com/img/1653896970976-FI2xYPYjgz.jpg?width=800)
道具を大切にするのもスポーツマンシップ
女子テニスのグランドスラム「フレンチ・オープン」で、選手が地面に投げつけた「ラケット」が大きく跳ねて、観客席に飛び込んでしまい、子供が泣いてしまったという一幕がありました。
この選手の振る舞いに不満が集中しました。
「子供に当たったかどうかではなく道具を投げること自体おかしい」「大切な道具を投げたり折ったりするのはおかしい」など、大切な道具を大切にしない振る舞いに多くの生活者が違和感を感じたようです。
ラケットは大切な道具なのに、選手が試合中に投げたり折ったりマナーが悪すぎる。何故ルールで禁止にしないのか、違反した人は処分などが必要だと思う。(50代・愛知県)
投げたテニスラケットが観客席の子供に当たった件で罰金が科せられたという話だけど、たまたま今回「人に当たった」「しかも子供」という事で話題になっているのだろう。でも問題はラケットを投げる行為自体にあるのだから、それをちゃんと理解してほしい。もっと前に対策をしておくべきだった。もうそんなシーン見たくない。(40代・新潟県)
また、「道具を大切にするのはスポーツだけでなくあらゆる場面で大切なこと」「道具を投げつけるのは教育によくない」「スポーツマンシップに反する」といった意見です。
競技中の「振る舞い」を超えて、道具を大切にする「マインド」が重要でありそれを含めてスポーツマンシップ、といった意見が寄せられました。
日本ではスポーツでも文化でも道具を大事にしろという教えだけど、テニス界ではどうしてみんなイライラするとラケット投げつけるのだろう。(40代・茨城県)
テニス選手はよくわざとラケットを壊すがあれは禁止した方がいい。教育によくない(30代・東京都)
テニスプレイヤーが競技する為に大事なラケットを投げつけたり叩きつけたり粗末に扱う行為はスポーツマンシップに反するため、禁止してほしい。(30代・愛知県)
最高峰のスポーツは、限界を突破しようとする挑戦を通じ、生活者に多くの刺激と教訓をもたらす素晴らしいもの。「運動」以上の価値を生活者は見出しています。
だからこそ、応援する側からみると、単に「勝ち負け」だけでなく、「人として応援したいと思えるか」、「模範として尊敬することができるか」という期待を持っています。
スポーツの社会的価値を高めるためにも、選手の振る舞いやマインドを含めた本当の意味での「スポーツマンシップ」が求められています。
![](https://assets.st-note.com/img/1653896960279-NUboE9vxHp.jpg?width=800)
今週は「扇風機」と「ラケット」に注目しました。
「扇風機」からは「シーン・コト」に注目することで小さなイノベーションを生み出せる可能性がマダマダありそうなこと。
「ラケット」からはスポーツであっても「社会の中でポジティブな価値を生み出すかどうか」と考える生活者が増えていること。
そんな発見ができる先週の生活者不満でした。
皆さんの一週間がポジティブなものとなりますように。
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