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【先週の不満買取】世の中「品切れ」が多い & 冷凍庫が「パンパン」(~2022/7/24週)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2022/7/24)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

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先週は多くの学校で「夏休み」に入ったことで夏休みの計画や宿題に関する不満が多く寄せられました。また、新型コロナ感染症の新規感染者が急増していることもあり、医療体制の準備・対応状況を不安に思う声も多く寄せられました。

今週注目するのは①「品切れ」、②「パンパン」です。これらも先週増加が目立ちました。どのような不満なのか、早速見ていきましょう。


世の中「品切れ」が多い気がする

先週は「品切れ」に関する不満が増加しました。見てみると、①日常的に購入している商品の品切れと、②デジカメやゲーム機器のような電子製品の品切れへの不満に大別できるようです。

新型コロナ感染症やウクライナ紛争等による生産体制・物流網の混乱・不確実性が「品切れ」というかたちで生活者の日々の買い物に影響を与えつつあることが分かります。

レギュラーコーヒーが売り切れで棚に全然なかった。品切れしないようにちゃんと管理してほしい。(30代・東京都)

最近、デジカメやゲーム機などの電子製品で「品切れ」が多いような気がする。コロナの影響や海外紛争の影響でモノが手に入りにくい時代になっているのかなと不安になる。(40代・東京都)

また、昨今の物価高が影響して、「お得に買いたい」というニーズの高まっているようです。「チラシやクーポンやキャンペーンで知ったお得な商品を買いに行ったら品切れだった」との不満が増加しています。

せっかく買いに行ったのに品切れだった、との不満は「がっかり」につながり、店舗や企業に対するロイヤルティ(忠誠心)の低下につながる可能性があることがうかがえ、適切な需要予測や在庫管理が求められています。

アイス半額セール。この期間になると決まって品切れが多くて、ケースの中がスッカラカンで買いたいのに無い現象がおこる。早く補充してほしい。(40代・埼玉県)

半額クーポン配るなら商品をちゃんと入荷しておいてほしい。2店舗回って品切れだった。(30代・広島県)

ほしいものがいつも品切れ。クーポンやポイントに期限があるので使えない。商品数が少ない。(50代・東京都)

アプリにクーポンが来ていたので使おうとしたら商品が品切れだった。クーポン対象はいつもよりも数を仕入れてほしい。(30代・山口県)

「欲しいときに欲しいものが買える」というのが全ての商品で当たり前とは言いにくい時代になりつつあり、その中で生活者は戸惑いを隠せないでいると想像できます。そんな中で原材料コスト・エネルギーコストの高騰も背景となった物価高に見舞われており、生活者は不安の中で「よりお得に買いたい」との衝動を行動に移しています

マーケティングを行う企業においては、このような生活者の戸惑いや不安を確りと理解した上で、「売るための煽るマーケティング」だけでなく、「生活者に安心を提供するマーケティング」を大切にすることが求められ、これが生活者の信頼を獲得することにつながると考えます。

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冷凍庫が「パンパン」で為す術なし

先週は「パンパン」というキーワードも増加しました。どのような不満か、早速見ていきましょう。

コープ宅配で、2つ買えば割引きだったからアイスを2つ買った。どちらも大袋の為冷凍庫がパンパンになってしまった。他の物が入らない!不満。(50代・大阪府)

何でも冷凍するので、いつも冷凍庫の中がぎっしり詰まってパンパンになっている事。(40代・福岡県)

冷凍庫のスペースをもっと大きくしていただきたいです。今の時期、冷凍食品やアイスで冷凍庫がパンパンで困ります。(40代・東京都)

計画的に冷蔵庫の食料を消費して管理してるのにばこばこ安いからって買ってきて庫内をパンパンにされる。賞味期限もぐちゃぐちゃだし献立もぶち壊されるし手間のかかるものもある。余計なことしないでほしい。(30代・千葉県)

このように、夏場となり冷凍庫が「パンパン」になる事の不満のようです。今年は記録的な猛暑となっていることもあり、アイスクリームや保冷剤などを例年以上に冷凍庫に入れれていることもあるせいか、多くの世帯が「冷凍庫がパンパン」という問題に直面しているようです。

コロナ禍となり買い物に行く回数を減らす必要が増えたことで「セカンド冷凍庫」が注目されましたが、なかなか購入できない家庭も多いようです。

生活者からは以下のような不満も聞かれ、「冷凍庫に無駄なく収納できるパッケージのカタチ・サイズ」が求められているようです。「冷凍庫という限られた空間を無駄なく活用したい」という期待には小さなイノベーションの種が隠れているかもしれません。

夏は特に冷凍庫がパンパンになる。かき氷やカップアイスは、四角の容器にしてピッチリ詰めたい。(50代・岡山県)

冷凍食品が安いタイミングで買いだめをしているが、各商品の大きさがまちまちで冷凍庫の中にうまく収納できずパンパンになる。各社でサイズや形を統一してくれればきっちり収納できるのに(40代・東京都)

冷凍庫「パンパン」不満の背景にも、「品切れ」不満と同じく、欲しいものが買えないかもしれない、高くなってしまうかもしれない、という不安が根底にあり、「冷凍庫に食品をある程度備蓄しておきたい」という欲求があるのかもしれません。このような生活者の「不安」に寄り添い、「安心」を提供することこそが真の不満解消になるのかもしれません。

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まとめ

今週注目した「①品切れ」、「②パンパン」に共通するのは、「欲しいものが今まで通り変えなくなるかもしれない」という不安ではないでしょうか。

企業においては、このような生活者の戸惑いや不安に寄り添い、「売るための煽るマーケティング」が逆効果になる可能性を理解した上で、「生活者に安心を提供するマーケティング」へシフトされることを願ってやみません。


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