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猫の看取り(強制給餌の反省から穏やかな最期へ)

★ぷーこ:♀猫 2000年5月2日保護→2017年3月1日永眠

2016年12月から終末期に入り、十分な自力飲食ができなくなった為
補助的に強制給餌を開始しました。

ぷーこは最大体重2.3㎏のとても小型体系で元々食も細い子でした。
その為、強制給餌は1回の量を少なくし、給餌回数を増やすことで
負担を減らそうと考えました。1回3㏄で2時間おきに給餌です。

この強制給餌を始めてしばらくすると、それまで少しは出来ていた
自力飲食が全く出来なくなってしまいました。
症状が悪化したのか…と思った時、強制給餌のシリンジを見た
ぷーこが慌てて逃げる姿を見て、原因がわかりました。

強制給餌の回数を増やしたことが、ぷーこにとってストレスになり
こまめにやり過ぎた為、空腹を感じることが無くなったのです。
その結果、自力で食べることをやめてしまったと気付きました。

すぐに改めました。
1回の量はぷーこの体調に合わせてその都度調整し、1度給餌したら
5時間は間隔を空けるように改善したところ、2日後には少量ですが
自力飲食ができるようになりました。

自力で食べても少量なので、補助的に強制給餌は継続しましたが
もうシリンジを見て逃げることもなく、空腹を感じたら少しずつ
好きな物を食べてくれるようになりました。

慢性腎不全が進行していたので、投薬と点滴が必要でしたが
ぷーこは点滴もストレスでした。少量の点滴でも過呼吸になってしまう。
安定剤の座薬を使っての点滴も試しましたが、ぷーこにはツラかったので
点滴はやめました。それでいくらかの延命が出来たとしても
ぷーこがツラいのなら意味が無いと思いました。

強制給餌と投薬でしばらくは穏やかに過ごしました。
治療によるストレスが減ったぷーこは、以前のようにたくさん
甘えるようになりました。大好きな抱っこを毎日何回もして
とても穏やかな毎日を過ごしました。

3月1日の朝、ぷーこにおねだりされて抱っこをしたとき
呼吸が浅かったので、もうすぐお別れなんだとわかりました。

最期の日かもしれないと思ったので、強制給餌も投薬も全部やめて
朝からたくさんぷーこの大好きな抱っこをしました。

13時を過ぎると首と手首以外は動かせなくなり、1分間の呼吸が
36回を超え始めたので、抱っこは苦しいと思い、ベッドに寝かせて
背中をゆっくりと撫でていました。

15時、全身ほとんど動かせない状態のぷーこが、両手首を何度も
クイックイッと曲げる仕草を始めました。招き猫のように手首を曲げる
その仕草は、ぷーこが抱っこをして欲しい時にいつもやっていた癖。
何度も繰り返すので思い切って抱っこをしたら、手首が止まりました。
最後まで抱っこして欲しかったんや…と気づき、涙が溢れました。

17時、ぷーこの呼吸は更に浅く早くなっていました。
いつ止まるのかわからない状況で、今度はぷーこがかすかに首を
右へ右へと動かします。右の方向にはトイレがありました。

もしかして…と思い、もう自力では立てないぷーこをトイレに運び
四つん這いの格好になるように両手で支えました。
ぷーこの肉球にトイレの砂がサクッと触れた瞬間、シャーっと勢いよく
自力でオシッコをしました。その時のぷーこの心地よさそうな顔が
とても印象的で忘れられません。トイレでオシッコをしたかったんやね。

17時30分、抱っこした私の腕の中でぷーこは亡くなりました。
周りには仲良しだった猫たちが集まって寄り添っていました。

たくさんの反省がありましたが、その都度ぷーこが私にメッセージを
発して教えてくれたおかげで、穏やかな時間をたくさん過ごせました。
ぷーこのこの経験は、その後のニャンコ達の看取りにも良く影響しました。
ぷーこ本当にありがとう。

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