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11ぴきのねこのまちで12ひきのねこに会えたよ。前編

青森県三戸郡三戸町に日帰りドライブ旅をしてきました。三戸町は「11ぴきのねこ」のふるさと

今回は前編、後編にわけました。前編は、作者の馬場のぼるさんについてがメインです。

EOS Kiss M10で撮影した写真とともにお届けします!

旅の目的

旅の目的はずばり「11ぴきのねこ」に会うこと。
「11ぴきのねこ」みなさんも一度は目にしたことがあるはず。

そう、あの絵本です。

「11ぴきのねことへんなねこ」より

キッカケは絵本雑誌MOE 2021年7月号のとじ込み。「にっぽん全国 おみやげおやつ」という特集で、絵本にまつわる全国各地のおやつが紹介されていました。

それが、どれもこれもステキで。甘いもの、絵本、そして旅好きにはたまらない内容。

「11ぴきのねこ」のお菓子も、そこで紹介されていたひとつです。まずは購入したお菓子から紹介しますね!

11ぴきのねこのお菓子

とくにお気に入りの子たち

どうですか。かわいすぎませんか。
この興奮伝わっていますでしょうか・・!!

三戸町の住吉屋 松宗菓子店で販売されている
「11ぴきのねこ」の練り切りです。

水玉のねこ(左)がへんなねこ
表情も豊か

こう見えて1つ1つ手作業で作られた和菓子

味も良き。甘さ控えめ。あんこしっとり。美味しい。「本物の和菓子」っていうとなんか薄い気がするけど、それ以上の表現が見つからない…!
(食べるのかわいそうだったけど、美味しくいただきました)

ご主人によると「11ぴきのねことへんなねこ」という絵本を題材にして作っているそう。

11ぴきのねこ+水玉柄のねこ(へんなねこ)ぶん種類があるらしいのですが

手作業で作られているから、同じねこ同じ表情でも微妙にちがうんですよ。まったく同じがない。そこも魅力。選ぶの大変でした!

「11ぴきのねこ」とは

「11ぴきのねこ」について。ここでおさらい。

ちょっぴりずるくて欲ばりで、
そのくせどこか間が抜けている
とらねこ大将と10ぴきの のらねこたちの物語。

ときに痛い目にあっても、
ちっともへこたれないねこたちと
ユーモアたっぷりの思いもかけない結末は、
いつの時代も子どもたちを魅了してきました。

1967年発行の第1作以来、
3世代50年以上愛され続けているシリーズです。

こぐま社HP より

「11ぴきのねこ」の絵本は10作以上も発行されている人気シリーズ

作者の馬場のぼるさんは2001年に亡くなられていますが、全国各地でポップアップショップが開催されるなど、今でも多くの人から愛されている絵本です。

作者は馬場のぼるさん

松宗菓子店のご主人と(おそらく)奥さまが、とてもとても親切で優しくて。

馬場のぼるさんのことや三戸町のこと、いろいろお話してくださいました。伺った話と、調べた話を織り交ぜながら書いていきますね。

作者の馬場のぼるさんは青森県三戸郡三戸町出身。現在は三戸町名誉町民です。

松宗菓子店の奥さまのお母さま(お義母さまかな?)は、馬場のぼるさんと小学校の同級生だったそうです。(やりとりしたハガキなども見せてくださいました)

馬場のぼるさん直筆

馬場のぼるさんと戦争

馬場のぼるさんは3兄弟の末っ子。中学校を卒業したのち、海軍航空隊に入隊します。

勉強もできて絵も描けて。なんでもできる子だったから「海軍に入隊した」と聞いて、周りの人はとても驚いたんだそう。

なんでまた、志願してまで戦争に、と。

その頃の日本は戦争末期。学生ほどの若い男の子たちは特攻隊として駆り出されていた時代です。

海軍に入る=死はおそらく覚悟していたはず…

当時の国の空気感もあり、
「真面目な人だったと聞いているから、国のために自分が行かなければ、という気持ちがあったのかもね」奥さまとそんなお話をしました。

その後、出撃を待っている間に日本は敗戦。馬場のぼるさんは、実家に戻ることになります。

絵本作家になるまで

実家に戻ったあとは職を転々。リンゴ行商人や大工見習い、代用教員・・などなどなど。絵本作家のイメージしかなかったので、興味深いラインナップでした。

いろんな経験をされたみたいです。

絵本作家のはじまりは、代用教員をしつつ始めた絵の勉強。

そのあと漫画家になっていくのですが、手塚治虫や福井英一とともに「児童漫画界の三羽ガラス」と言われた時代があるそうです。
(★三羽ガラス→ある分野や集団のなかでとくに優れた3名を指す表現)

漫画家だったこともそうですが、手塚治虫さん・・!公私ともに仲良くされていたとのことですが、思いがけないビックネームの登場に驚きです。

ここまでなんだかんだ順風満帆に思えますが、ご本人は漫画の世界にしっくりきていなかったようで…

漫画と本質的には同じでありながら、絵をたっぷり見せられる」絵本の世界へ突入。同様のキャリアを経たやなせたかしさん(!)らとともに「漫画家の絵本の会」を結成します。

その後の活躍はみなさんもよく知っているとおりです。

直筆のねこさんも飾られていました

最期まで絵本作家だった

馬場のぼるさんは2001年4月7日、胃癌によりお亡くなりになりました。73歳でした。

作品が作品として生き続けているからかなぁ。
そんなにも前に亡くなられていたとこの旅で知り、驚きました。

馬場のぼるさん最後の作品は「ぶどう畑のアオさん」です。主人公は馬のアオさん。もちろん、ねこも登場しますよ。

戻ってから読みましたが、優しくて強いアオさんにほっこりするお話。これが最後の作品と思って読むと、ちょっと寂しい感じもします…

馬場のぼるさんが亡くなられたのは「ぶどう畑のアオさん」の完成を確認した、数時間後だったとのこと。

きっと絵本の完成を待っていたんでしょうね、という奥さまの言葉に思わずうるうる。最期のそのときまで、絵本作家でいらしたんですね。

11ぴきのねこに会えた!

三戸町は「11ぴきのねこのまち」として取り組みを行っています。2013年から1ぴきずつ、ねこたちの石像設置をスタート。

2020年3月 11ぴき勢ぞろいしました。

町のなかのいろんな場所でねこたちに会えます。
前編では2ひきのねこたちをご紹介。

「絵巻えほん 11ぴきのねこマラソン大会」に
登場する郵便局員ねこ
「11ぴきのねこふくろのなか」に登場する遠足ねこ

たぶん1日あれば歩いて回れると思う。
看板や店先にもねこ、ねこ、ねこ・・

松宗菓子店の入り口 こんな感じで町中ねこだらけ

歩いているだけで、なんか幸せ。天気もいいし。ずっとにこにこしてたと思う!笑

松宗菓子店のご主人によると、
本で紹介されて以来、遠くからいらっしゃる人も増えたそうです。

もしたくさん購入されたいときは、何日の何時くらいに来る旨、電話1本もらえるとありがたいとのこと◎

無くなったところで次の方が来てくださったりすると、せっかく来ていただいたのに申し訳ないから…とおっしゃっていました。(ある程度の量を作るには1時間以上かかるらしいのです)

たまたま前日に電話してそれを聞いていたので、
今回は出発前にも電話。

そしたらたくさん用意してくださっていて。
好きなの選んでね~って。うれしい。

たくさん欲しい方は、ぜひ事前に電話しましょう!次に来る方のためにも、ご主人のためにも。(※ご主人に書いてとお願いされたわけではありません。私の一存で記載しております。)

さて、想像をこえて長くなりました・・

後編は松宗菓子店とお別れして、三戸町を散歩するところから。かわいい猫バスと12ひきめの猫も登場します~

撮った写真もたくさんのせますね。

「11ぴきのねこ」ラッピングバス! 
かわいい車内は次回載せます♪

🌟最後まで読んでくださって、ありがとうございました。次回もまた遊びに来てくださいね🌟

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