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【サッカー育成の心理/物理学 Vol.1】サッカークラブやサッカースクールだけでは上手くならない!?

これまで、算数/数学の教育や英語の学習、サッカーについて(自身の経験やキーパー論、フロンターレに関して)を書いてきました。

少し、ネタ切れ感があり、休んでおりましたが、サッカー、特に育成に関して、自身の考えを書いていきたいと思います。

また簡単な自己紹介になりますが、5歳くらいでサッカーをはじめ、町のクラブ(小、中)でサッカーをし、高校時代にはJリーグの下部組織(ユース、現在で言うとアカデミー)に所属していました。

大学では体育会には入らず、その後は30くらいまで草サッカーをしていましたが、息子が3歳くらいになって、またサッカーに関わりました。

今は、もっぱら息子のパーソナルコーチです。職業はコンサルタントをしており、論理的な思考は割と得意な方かと思います。

さて、第一回ですが、サッカークラブやスクールについて考察したいと思います。

小学1年の息子ですが、
・3歳くらいで父とボールを蹴りだす
・5歳くらいで地元のサッカーチームに入るも紆余曲折あり、辞める
・6歳で大手のサッカースクールに入り、年長〜小1の2ヶ月程度を過ごす
・晴れて、別の地元のサッカークラブに入る
という感じでまだまだこれからという感じです。

自分はアカデミーにいましたので、プロというのがどれだけ高い山か、一緒にプレーしていた同期は日本代表になっていますが、彼らのレベルや犠牲にしてきたものを理解しているので、子どもに対する期待値は
・基礎がしっかりできている
・サッカーを楽しめる環境(試合に出て、成長できる)
・サッカーからサッカー以外のコンピテンシーを学ぶ(チームワーク、コミュニケーション、リーダーシップなど)
というレベルです。

ここはぶらさずに、彼の気持ちを尊重したいと感じます。

さて、もう少し前段ですが、先日のブラジル戦を見て、抱いた感想ですが、まだまだサッカー大国であるブラジルとの差は大きいなと、月並みな意見ですが、感じました。

20年前と変わっていない印象です。これだけ日本の選手が海外に出て経験を積み、リバプールの様なビッグクラブに所属する選手がいても、
差は大きいですね。

サッカー経験をもったコーチが増え、スクールやチームも飛躍的に増えている状況です。
※ただし、物理的な環境(特にグラウンド)はあまり改善しておらず、、、

親御さんの期待値もバラバラだと思いますので、私のような少し本格的な親御さんをターゲットに綴りたいと思います。

これまで多くのサッカースクールや小数のサッカークラブを見てきましたが、傾向としては
・ドリブルはそれなりに取り組む:ただし顔が上がっているか状態を意識できているかはなぞ
・蹴る(インサイド/インステップ)と止める(トラップ)に焦点を絞ることは難しい:基礎ができていない
・サッカーの個人的な原則を意識させられていない
と言えます。

日本の茶道や武道などの芸道・芸術における師弟関係のあり方に「守破離」という考えがありますが、上述したようなポイントは「守」であり、
基礎がまずはできることを意識しています。

正直、スクールやチームと言うよりも、最強の育成は「ストリートサッカー」だと思います。

資本の関係でヨーロッパのクラブがヒエラルキーのトップですが、多くのビッグクラブに南米の選手が所属しています。

時代は変わっており、一概にはまとめられませんが、彼らの多くはストリートの出身ではないでしょうか。

サッカーは相手があるものですから、常にボールを取る/取られるというプレッシャーの中で、キープ力や認知のスピード、キックの正確性を磨く必要があります。

また、ストリートでは、大人も子どもも混ざってサッカーをしますので、体の大きい相手に対して、いかに上手くプレーできるようになるかを
考えながら、自分のものにしていかなければいけません。

ただ、ここでいう南米の大人は、腹が出ていたとしても、昔サッカーをやっていたおっちゃんが多いのではないでしょうか。彼らは彼らの引き出しから、原理原則をそれとなく伝える役割を担っています。

どうすれば蹴れるのか、上手く止められるのか、フェイントや謎に上手いリフティングなど、南米のストリートサッカーを象徴する光景です。

近年は南米でも空き地が減ったり、クラブ組織が整えられたり、一方で中小のクラブが崩壊してしまったり、混沌としているので、今後の選手輩出の流れは変わるかも知れません。

一方で、日本はどうでしょうか。公園(そもそもボールが蹴れない公園が増えているとも聞きます)でサッカーをしている少年に大人が混じることは少ないと言えます。

野球は長い伝統があり、指導できる大人の方が多い印象があり、その礎が大谷選手など凄い選手を輩出する1つの原動力になっています。

サッカースクールやサッカークラブで週1〜2回、1時間〜1時間半の練習だけでは十分とは言えません。

最近は平日はスクールに行って、週末はクラブでプレーするお子さんが増えているとも聞いています。

ただ、上述したように、「蹴る/止める」にどれだけ意識ができているかはコーチに依存していると思いますし、練習に携わるコーチの人数にもよります。

3年生や4年生になってもインステップを蹴れないお子さんを一定数見かけます。

できない状態で続けてしまうと、変な癖がついてしまい、その癖の矯正に一定の労力が必要となります(癖による利点もあるかとは思います。一方で、骨や筋肉への負荷は気をつけたいところです)。

基礎に加えて意識の習慣付けだけで、可能性は大きく広がります。それを可能にするのは私は親御さんの存在だと思います。

サッカーをやっていなかったとしても、気を付けるポイントをいくつか理解しているだけで、アドバイスの質は大幅に改善します。

チームとしてどうするかはコーチに任せるところである一方で、お子さんの成長に対して、コーチは責任はありません。

言ってしまえば、あくまでもコーチは他人、有望な選手であれば、目をかけるかも知れませんが、、、

日本サッカーの足りない部分はストリートサッカーでの町のおっちゃん(地元のセルジオ越後)だと思います。

その役割を干渉しすぎずに親御さんに担ってほしいと思うのが私の願いであり、当連載を始めようと思ったきっかけです。

これから意識するポイントをいくつか示していきますので、この情報がお子さんの成長に少しでも結びつけば幸いです。

底辺のボトムアップが必ず、この国のフットサルのレベルの底上げに繋がり、それがエリート層のアップにも繋がると信じています。

一つだけ誤解をして欲しくないのは、スクールでもクラブでも多くのコーチの方々は勉強熱心であり、子どもにサッカーを好きになってもらいたい、上手くなってもらいたいと切に願っていると私は信じています。

ただし、色々な制約で、全ての参加している子どもにそれを提供できていない、その補完ができるのは親御さんであるというのが私の考えです。

サッカーはアートですが、サッカーの技術はサイエンスであり、物理学です。

サッカーのプレーがなくても、物理的な体の使い方をベースに理解できれば、お子さんに良いアドバイスができます。

私と一緒にぜひサッカー物理/心理を学んでいきましょう!!

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