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「すぐ諦める」を解消させる「まだ」の育み方

子どもがすぐに諦めちゃうなら、「まだ」を友達にしてあげよう

キャロル・ドゥエックの「必ずできる!未来を信じる”脳の力”」と言うTEDを見ました。
まさに、「なにか始めてもすぐに諦めてしまう」「新しい挑戦を全然楽しんでくれない」なんて悩んでいる親にとっては、たったひとつのことに気をつけるだけで、そんな子どものマインドセットを変えることができるかもしれないと気づかせてくれます。


うちの子は成長マインドセットになれているかな?

多くの教育では「できたこと」に対して評価をします。
例えば、テストで100点をとったことや、成績表で5をとったことなど。
逆に「できなかったこと」については”失敗の烙印”を押されることになります。
「なんで赤点なんかとるんだ!?」「また成績2じゃないか」と言うように。
もう少し小さい子だったら「また失敗しちゃったの?」「なんで何回も同じこと言わせるのよ」みたいな言葉です。

でも、こうした”失敗の烙印”の積み重ねは、子ども達のチャレンジ精神を損なわせ、失敗を恐れさせ、新たな挑戦に取組む意欲を失わせて行きます。
こうした気持ちを”停滞型マインドセット”とドゥエック氏は呼び、実験によると失敗をした際の脳の活動がすっかり停滞してしまうと言います。

一方、失敗しても「まだ」成功していないだけ、と言う”成長マインドセット”を持っていた子ども達は、たとえ失敗しても脳が活性化し、「解ることが 何か増えたら良いなって思ったんだよ!」と、真剣に物事に取組む傾向があります。

この成長マインドセットにさえなれていれば、勉強で100点取れたとか、人よりも少し早く字が読めるようになった、なんてのは些細なことでしかない。こうした気持ちになれていれば、失敗を楽しみ、成功するまでじっくりと取り組み、新しい挑戦を楽しむようになるのだから。

つまり、一生懸命子どもに100点を取らせようとがんばるくらいなら、せっせと「成長マインドセット」を育んだほうが圧倒的に効果的なのです。


「まだ」と友だちになろう

この成長マインドセットを育むためのポイントは、失敗を「成功までの途上」としてあげること。
つまり、「まだ」達成していないだけだよね、と言ってあげる。
いま30点だったとしても、それはいまの実力が30点だ、というだけでそれ自体に良いも悪いもありません。
ここで「自分はもうダメだ」「どうせやっても無理」と思うか「まだ、100点取れてないだけ。次は60点を目指そう」と思えるかが大事なのです。

そう思うと「まだ」の持つ力は本当にすごい。

”人生に失敗した人の多くは、諦めたときに自分がどれほど成功に近づいていたか気づかなかった人たちだ。”
トーマス・エジソン

まさに、この名言の通り。「まだ」と友達になることができれば「困難」や「努力」の捉え方が変わるということでもあるのです。
いま、この瞬間の点だけを見て子どもを評価するのはやめよう。
いま、この瞬間の先にどんな未達成の未来が待っているのか、そしていま、どれだけその未来に近づくことができたのかを、子ども達にちゃんと伝えてあげたいと思うのです。

さいごに、成長マインドセットを育むために子どもにも、大人にも伝えておきたい言葉があります。

「何か新しいことや 難しいことを学習しようと コンフォートゾーン(脳が慣れ親しんだ現状)を 押しのける度に 脳内のニューロンが 新しく強い結合を作れる そうすると 段々 君達の頭が もっと良くなっていくよ」

ある研究で、こう教えられた生徒たちは勉強が難しく困難な状況になったときに成績を伸ばし続けたそうです。
難しいことへの挑戦が、数々の失敗が、子ども達の脳をどんどん鍛えてくれる。

解らなくてもやればやるほどに、頭が良くなっていくなんて、それが科学的に立証されているなんて、なんて素晴らしいんだろう。


今日も、見に来てくれてありがとうございました。
子どもだけじゃなく、僕自身も「まだ」ともっともっと友達にならないといけないなと感じました。
大人になるほど「まだ」との距離は遠く離れていってしまう気がしています。下手なプライドやら、自尊心やらが出しゃばってくるから。
本当に仲良くなるべきは「まだ」なんですよね。

ぜひ、また見に来て下さい。


⇒成長マインドセットを育むために「プロセスを褒めることが大切」とあります。そのへんは『学力の経済学』という本に詳しいので、気になる方はぜひ。



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