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【自己紹介にかえて】文学と哲学、趣向と思考

 太宰治が好きだ。志賀直哉も、好きだ。

 正確にいうと、彼らの作品が――とくに短編作品が――好きだ。ただ時として、このふたりが頭の中で言い争いを始めることがあるので、仲を取り持たねばならないことに苦労する。

 ニーチェが好きだ。スピノザも、好きだ。

 彼らの思想も、生き方も、ひっくるめたうえで愛したいと思う。彼らふたりは時折仲良しで、たまに別々の方向をむいてはいるが、直接衝突しないのでこれはありがたい。もっとも、彼らに引き込まれすぎると、現実社会にうまく帰ってこれなくなる気がするので、注意している。

 その現実社会では、小さな建設会社で、細く小さく仕事をこなしている41歳。
そこで文学や哲学が何か役に立っているのかなどとは、うかつに訊いてはいけない。なぜなら役に立つとはそもそも何かを、腰を据えて話し合うための、準備と覚悟が必要なのだから。

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