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ユーザーヒアリングを始めたデザイナーへ。シャイなデザイナーがユーザーインタビューをする時に必要なマインドセット

こんにちは。Sansanでプロダクトデザイナーをしているちゃんあべこと阿部です。最近、iPad Pro用のMagic Keyboardを買ったのですが、PCより他スクリーンへの移行が早く、作業が捗ります!

こういったものを試せるのも、Sansanのいいとこなのかもですね。


急ですが、あなたには少し気になる人がいるとします。

同じ社内にいるものの、あまり業務ではコミュニケーションはありません。

誰にでも優しくサポートをしていて、そしてとても明るい性格で、その人の周りの人たちへの優しい気遣いもできる方だとします。ですが、あまりその人のプライベートを知りません。

その人が、近いタイミングで誕生日を迎えるとのことで、デートに誘って、何かしらプレゼントを渡したいと思ったとします。
(※デートにはまだ早い!と言われるかもしれませんが)

その人が最大限喜ぶ誕生日を提供するためには、何が必要でしょうか。


まずは、相手のことを知らないといけません。
例えば、金属アレルギーの人に、金属系のネックレスをプレゼントしても喜ばれないわけです。

そして相手の思考・行動を知らないといけません。
インドア派の人に対して、デートで、めっちゃアウトドアなスポーツを誘っても惹かれないかもしれません。

要するに、相手の性格、相手の行動、相手の考え方を知らないと、その人にとって嬉しいものがわからないわけです。逆にいえば、それらを知ることができれば、相手が喜ぶデートプラン、プレゼントを渡せる可能性が高まるわけですね。


そんなあなたに、気になる人とランチに出かけることができる機会が巡ってきました。デートのためにも、うまく情報収集をしなければなりません。


とはいえ、どうやって情報収集すれば良いんだ!!!と少し前の自分なら叫んでます。

社交的男子ならあっさり情報収集をして、センスの良いものを渡せるのかもしれません。ですが、シャイで草食系男子の阿部にはそんなあっさり情報収集ができないわけです。


と、恋愛に例えて書きましたが、ユーザーインタビューも同じようなものなのではないでしょうか。

自分たちが持っているプロダクトをユーザーに好きになってもらうためには、誰よりも自分たちがユーザーのことを知る必要があります。言語化できるものだけでなく、潜在ニーズに対してもアプローチしなければなりません。

ですが、ユーザーと一緒に同じグループにいるわけでもないので、気軽にすぐ聞くと言ったことができないわけです。

そうなれば1度のインタビューでしっかりと情報収集がすることが必要となります。そこで今回は、ユーザーを知るためにユーザーインタビューをしている時に使えたマインドセットを紹介していきたいと思います!


インタビュイー(インタビューを受ける人)は師匠であり、インタビュアー(インタビューをする人)は弟子である。

ユーザーインタビューの手法では、この時に必要になってくるマインドセットとして、文脈的調査というものがあります。

ユーザビリティの専門家がインタビュアーとなり、特定のユーザーの行動を観察しながらインタビューを行う調査方法。新規システムの企画段階や要求分析フェーズで行う。

インタビュアーは、あらかじめ用意した質問をするのではなく、ユーザーと会話しながら文脈に応じて質問していき、ユーザーの行動モデルや潜在的なニーズをさぐる。

ユーザーの行動モデルや、潜在的なニーズを調査する時に使われる手法です。

この時、インタビュイーはインタビュアーにとってどんな存在でしょうか?自分たちのプロダクトに良質なフィードバックをくれる大切な存在なわけです。

まるで、ユーザー師匠のような存在であり、インタビュアーは弟子なわけです。この考え方は様々な文献で記載されている考え方で、ユーザー(師匠)が普段通りの生活を語ってもらって、弟子が理解をしていくような流れを想像してもらえると良いかなと思います。そしてわからないことがあればどんどん質問していくと言った流れです。

そんな時、師匠が心地よい状態、どんどん話したくなるような状態ってどんな状態なのでしょうか?


素直になる

あなたはどんな時、話してて心地よいでしょうか?

話していて周りからの反応がない時、相手のリアクションがわからない時、返事が適当だった時は心地よいですか?

心地よくはないですよね。それは何故でしょう。それは自分の話したことが理解されているか不安になるからではないでしょうか。InstagramやFacebookでも投稿した後に「👍Like」がもらえないと不安になるのと同じようなものだと思います。自己承認欲求が満たされないわけですね。

自己承認欲求を満たすために、インスタ映えな写真を投稿したり、きらびやかな世界を見せたりするのかもしれません。ちなみに、自分は投稿した後に、「👍Like」がないと不安になるタイプですw

逆に、周りからのリアクションがある時、自分の話していることを理解してくれている時はいかがでしょうか?心地よく話せている気がします!むしろ、話さなくても良いことまで話してしまう気がします。

ユーザーインタビューではそういった状態を作ることが必要なのだと思います。自分が教えたことに対して素直に反応してくれる弟子がいたら「もっと教えてあげよう!」と思いませんか?

師匠にそういう風に思ってもらえるために、オススメなのは、「エコー。ブーメラン。コロンボ。」がオススメです。詳しくはこの記事を読むと良いかもしれません。

※オススメ翻訳機


アイスブレイク

ここまでは、マインドセットと聞き方について話しました。最後に1つ。必ず加えた方が良いもの、それがアイスブレイクです。

アイスブレイクとは、初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法。
集まった人を和ませ、コミュニケーションをとりやすい雰囲気を作り、そこに集まった目的の達成に積極的に関わってもらえるよう働きかける技術を指す。

ユーザーインタビューをする時に前はあまり意識しなかったのですが、最近では必ず入れるように心がけています。
(※特にコロナ禍においては、直接のユーザーインタビューが難しいので、オンラインでのコミュニケーションになります。情報量が対面の時よりも圧倒的に少ないので、意識的に入れるようにしています。)

上の方にも書いてありましたが、ユーザーインタビューの時って、大体初対面のケースが多いんですよね。相手が気さくな方であれば問題ないのですが、そうでない場合は場が固まってしまうわけです。場が固まったまま、インタビューを始めれば、インタビュー結果も凍りついてしまいます。

最初の緊張をほぐすためにも、最初のアイスブレイクは入れるようにしましょう。

自分は以前の職場でユーザーインタビューをするときは必ずと言って良いほど、お菓子を買っていきました。オススメはカントリーマウム。手が汚れずに食べられるのでオススメです。

心理学的にはランチョン・テクニックと言われ、交渉ごとの時にも使われるやり方みたいです。ユーザーインタビューは大体会議室とかで行われるのかもしれませんが、お菓子とかであれば、簡単に相手の心理的ハードルを下げれるかもしれません。

また、インタビューはとても頭を使うので、糖分も必要となります。そう言った意味でも、オススメです。美味しいですしね。ありがとうカントリーマウム。


おわりに

いかがでしたか?3つの視点でユーザーインタビューについて書いてみました。これらはすべて普段の仕事や生活でも活かせる考え方です。

ひと昔に、こういったTIPSを知っていれば、もっとうまく恋愛できたのかもしれません。昔の阿部に教えてあげたい。。。

是非、気になる人にアプローチする時に試してみてください!!!

ではなく、ユーザーインタビューの時に意識してみてください!!


以上、ちゃんあべことあべでした。

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