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生き方がラク~になるタンザニアの『魔法のことば』3選

マンボ!

タンザニア在住ライターのほりともです(@tmk_255)です。

外国に住むなら、片言であっても、その国の人がしゃべる言葉をしゃべりたい。そんな風に思って、タンザニアに移住してからスワヒリ語の勉強をしています。

そうすると、言葉を通して、タンザニアの人たちの心の余裕や相手へのおもいやりの心など、今まで気づかなかった新しい視点が見えてきたんです。

こういった言葉の意味がわかってきたら、私も、もっとあくせくせずに、そして周りの人達を大切にしながら生きていきたいと思うようになりました。

日本ではあまりなじみがないかもしれないスワヒリ語だけれど、知っているだけで、なんだか心がほっこりする3つの魔法のことばをご紹介します。


ポレポレ

タンザニアの生活で一番大きなインパクトがある言葉はこれ。
「ポレポレ」
日本語でこの音を聞いたら、あなたは、何をイメージしますか。

スワヒリ語では 「ゆっくり ゆっくり(slowly slowly)」という意味ですが、タンザニア生活のいたるところでこのフレーズが出てきます。

スピードを落とすように促す交通サイン polepole

例えば、レストランに行ってお会計の時。クレジットカードを読み取る機会が壊れて、ものすごく待たされます。そんな時、ウエイターの人が
「機械が壊れてさぁ~。ごめんね。ちょっと待ってて~。ポレポレ」

または、スワヒリ語の試験を受けて、思うように点数がとれなかったときのスワヒリ語の先生のはげまし。
「まだ1年間しかたってないし、このスコアは上出来よ。スワヒリ語はポレポレやっていけばいいのよ~」

または、タンザニア人の友達を連れて車を運転していた時。前の車がものすごくのろまでイラつく私と友達の会話。
「前の車、めちゃくちゃ遅い。追い越そうかな…」
「まあ別に私たち急いでないからね。ポレポレで行こうよ」

ポレポレの精神はいたるところで見られる @takuya_katsumura 

タンザニアでの生活を始めたばかりのころは、このポレポレにイラっとすることも多かったです。待ち合わせに遅れるタンザニア人、お金を払っているのにサービスが遅いタンザニア人。でも、タンザニアの人たちのポレポレ精神にこちらが救われる時もあったり、そもそも急ぐ必要はないよね?という大切なことに気付いたりして、今では、大好きな言葉です。

まだタンザニアの人にはかないませんが、ポレポレ~と物事を考える心の余白が以前よりもできたように思います。

ハクナマタタ

『ライオンキング』の映画にも出てくる有名なフレーズ。聞いたことがある人も多いでしょう。

これはスワヒリ語で「何が起こっても気にしない、問題なし(no problem)」という意味。


町でゲームをするタンザニアの人たち @takuya_katsumura 

シンプルだし、観光地でもよく発せられる軽い響きのあるこの言葉ですが、この意味はすごく深い…。タンザニア人の使い方を聞くうちに、3つの大切な意味があるのかなと感じます。

ひとつは『失敗を恐れない』ということ。失敗や挫折を怖がらずに、前向きに生きようと教えてくれているように聞こえます。失敗は誰にでもあるけれど、この失敗を恐れずに挑戦することで、人は成長していくことができます。

他にも『過去に囚われない』というメッセージ。過去にしがみつかず、今を生きることを教えてくれています。誰でも、過去に後悔があるものだけれど、過去に囚われてばかりでは今の幸せを見失ってしまいます。今を大切に生きることの大切さを教えてくれる言葉ではないでしょうか。

最後に『相手へのやさしさ』を感じる言葉でもあります。ごめんね~と謝る相手に「気にしないでいいよ」と伝えることで自分が寛容になれる言葉です。こうやって使うことで、自分もなんだか幸せな気持ちになれます。

「ハクナマタタ」は、私たちが生きていく上で大切な教訓が込められていて、映画での楽しい歌、観光地でよく聞くフレーズということ以上の重みを感じます。

カリブ~

これは、タンザニアに来て初めて知った言葉です。
日本人だと「カリブ海?」と思うかもしれませんが、スワヒリ語で「ようこそ(welcome)」という意味です。

日本語の「すみません」が、「ありがとう」「ごめんなさい」など多くのシーンで多用されるのと同じように、このカリブ~もかなり応用がきいて、1日に30回くらい町のあちこちで聞きます。

レストランに入ったら「カリブ~」で歓迎してくれる @takuya_katsumura 

レストランに入ったら「カリブ~」
お店で買い物をしたら「カリブ~」
お友達の家に招待されて着いたら「カリブ~」
道を歩いていた人に挨拶したら「カリブ~」
何かミスをしてごめんねって言ったら「カリブ~」

毎日、カリブだらけです。最初はこの「ようこそ」「どういたしまして」「どうぞ」のすべてがカリブに集約されていることに違和感がありました。

でも、日常のあちこちで時には耳にタコができるほど聞くようになって、カリブはタンザニア人のおもてなしの気持ちが現われている素敵な言葉だなって感じるようになりました。

まとめ

この3つの単語は、日本人にも発音しやすく、タンザニア在住の日本人コミュニティの間でも、よく日本語の会話にでてきます。

「あそこのお店にいったら1時間も待たされてさ~」
「まあ、ポレポレだね~」

「おお、これ欲しかったんだ。ありがとう!」
「カリブ~」

こんな具合です。

ちなみに日本でも使われる「サファリ」という言葉。これもスワヒリ語ですが、実は「旅行をする」という意味なんですよ~。

日本語にも、タンザニアの3つの言葉に匹敵する素敵なフレーズがたくさんあるなって思います。

今日はぜひ、そんな日本語の言葉を見つけて、何度も使ってみてください。
いつもより、幸せ度が少しアップするかもしれません。

#海外生活
#探究学習がすき

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