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【保護犬との生活】く〜っ、努力ってキラキラ眩しく、そして美しい

結果が全てと思っている。
だけど、努力している姿は好きだ。

努力もせず、結果が全てだと言っている奴が最も最悪だ。
いや、努力している人を見下す奴が最も最悪だ。

何か目標に向かって一直線に努力している姿は美しい。
努力が必ず報われるとは言わない。結果より過程を評価するとも言わない、が。


私が約2ヶ月前に引き取った保護犬、正確には元保護犬である愛犬ラブリ。
家に来た当初、外に連れて行って散歩しようとしても、まっすぐ歩けなかった。
「おいで」と手を広げる動作をすると、そこに向かって歩いてきたので、まず3メートルはそれで歩けた。でもそれだけだった。

それが次第に、数分間歩けるようになり、2ヶ月後にはずっとまっすぐ歩けるようになった。

ではどうして愛犬ラブリはちゃんと歩けるようになったのか。
それは、毎日毎日同じコースをひたすら歩き続けたからだ。

とにかく道を覚えることから始まった。
いつも歩いている道という感覚を持てば、気持ちが安心するだろうと思った。

そして日々、できることだけに集中した。
5分間歩いてみてもうダメだと思ったらそこで終了して、あとは道を覚えるために私が抱っこし、残りの散歩道を歩いて帰った。

努力の量に比例して右肩上がりに成長していくと思いきやそうではなかった。
成長の日は急に訪れる。

そんな、急に成長の訪れる日がこれまで何度か来た。
努力は毎日継続して実施するが、成長はある日急に来る。だから、努力はやめてはならない。成長の日がしばらくは来ないかもしれない。けれど、こうやって急に来るかもしれないから。

散歩から家に帰ると、すぐにケージの中に入って隠れてしまう。
それはそれで、飼い主としては楽チンだ。

ただ、私の「犬を飼う」というイメージは、毎日しつこいくらい犬が戯れてくるというものだった。
うちの愛犬ラブリは元保護犬という事もあるのだろうか、極端に人を怖がっていた。彼女の世界に人間は私しかいないのに、飼い主である私でさえも怖がっていた。

うちに来た当初はよく私の後について家の中を歩いていた。
だが、次第にケージの中にこもるようになった。

私の接し方がまずかったのかなと少し心配した。
ただ、決して怒ることはせず、叩くこともせず、とにかく寄り添うことにしていたので、少なくとも怖がらせてはいないだろうと思っていた。

1ヵ月半が経過した時、急に私に擦り寄ってくるようになった。
明確な理由はよくわからないが、おそらく一泊で手術入院をして、飼い主である私の大切さに少しは気づいてくれたのかもしれない。

その日以来、私のイメージする犬のような振る舞いをするようになった。すなわち、飼い主である私に寄ってくるようになったのである。

そして、ブラッシングをさせてくれるようになった。耳掃除もさせてくれるようになった。少しずつ、私に心を許し始めるようになった。

散歩も人並みにできるようになり、飼い主への愛情表現もある程度できるようになってきた。
これはひとえに、愛犬ラブリの努力によるものだと思っている。

今まで外もまともに歩いたことがなかった愛犬ラブリ。
外を歩くのは怖いに決まっている。最初の頃は、人とすれ違うたびに気にして止まっていた。

私が偶然手を振りあげると、殴られると思ったのか、一目散にケージへ走って逃げていったね。
私も無意味に手をあげたり、素早い動きをしたり、机の角に足をぶつけたり、そんな愛犬ラブリが驚くような動きはしないように努力してきた。だからラブリも勇気を振り絞って「この人なら大丈夫なんじゃないか」と考え、日々、距離を縮めていってくれたのかもしれない。

正直、出会って2ヶ月で、ここまで散歩ができるようになり、また、私を信用してくれる子になると思っていなかった。

ほんとにこの子には感心させられる。
あなたの努力、そして勇気には励まされる。

まだまだチャレンジしなきゃならないことたくさんあるけど、少しずつ一緒にクリアしていこう。一緒にクリアしていく過程で、私もさらに励まされることだろう。

最終目標は、私が投げたブーメランを、愛犬ラブリが空中でキャッチする、そんなところかな。

そんな日が来ることを楽しみにしているよ。

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