天職と感じた瞬間②、弟のこと

理学療法士になった理由には
もう一つ。

私の弟の存在です。

私の弟には
知的障害があります。

療育手帳を取得しており
レベルとしては『B2(軽度)』です。
運動などの身体機能面では
大きな問題がないため
障がい者雇用枠で仕事もしています。

同じ会社で14年目。

同じ仕事を長く続けているのは
破天荒な私と違い
真面目な弟だからできることだと
弟を尊敬しています。

弟は姪(私の娘)のことも
とてもかわいがってくれています。
幼児の話すことも
本気でとらえてしまうため
フォローが必要な面はありますが
娘も弟に懐いています。

弟の移動手段は自転車のみだったのですが
3年ほど前に原付一種の免許を取りました。

決して簡単ではなく、塾のような場所に行き
1年かけて勉強し、試験に数回落ちても
あきらめず、とうとう免許を取ることが
できました。

私が脳転移して車の運転免許を返納した時
弟は『俺、車の免許取ったほうがいいかな。
そしたら、姉さんを買い物に
連れて行ったりできるし』
と言ってくれました。

私は「夫がいるから大丈夫だよ」と
断りましたが、優しい弟の気持ちが
とても嬉しかったです。

今でこそ私は弟と
コミュニケーションを取れていますが
私が小学生の時は弟の障害を受け入れられませんでした。

弟が小学校の特別支援クラスに入る時も
「嫌だ」、と言って
両親を困らせたこともあります。

でも、心のどこかでずっと引っかかっていて…

中学生の頃から漠然と
医療職になりたいと思っていたのは
弟の存在も大きかったと思います。

理学療法士の養成校時代
子どものリハビリがやりたいと思い
実習までは行ったのですが
子どものリハビリの求人が当時少なかったこと
親御さんとの関係性構築に不安があったこと
そんな点からすぐに子どものリハビリに
携わることはありませんでした。

病院に勤めていた時代は
ごくまれに小学生のリハビリを
行うことはありましたが
転機があったのがつい最近まで
勤めていた訪問看護ステーション。

発達に遅れがある乳幼児のお子さんの
リハビリをたくさん
経験させていただきました。

子どものリハビリを経験させていただいたことは
私の財産のひとつです。

私は子どもが好きで
かつ自分が母親になったこともあり
まさに天職と感じる瞬間は多々ありました。

だから、理学療法士になるきっかけの
1つを作ってくれた弟にも感謝しています。

今、私は体調のこともあり
仕事はしていません。

でも体調が落ち着いたら
現場に戻るつもりでいます。

私は子どもも好きですが
高齢者の方も好きで。

0歳~100歳までのリハビリを
経験した自分ならどこでも
楽しんで働けると思っています。

天職と思える仕事に出会えたことは
とてもとても幸せです。

理学療法士という仕事は
私にとってワークエンゲージメントです。

※ワークエンゲージメント
仕事に対してポジティブで充実した心理状態のこと

大変なことはもちろんありますが
それすらもポジティブなパワーに
変えられるくらい仕事が好きなのだと
離れてみて改めて感じる
今日この頃です。

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