シリコンバレーの風に吹かれて、弁護士業を辞めた話
はじめまして、Tommyです。
2018年夏からカリフォルニアのBerkeley(バークレー)に、カリフォルニア大学バークレー校の客員研究員として移り住みました。
Berkeleyは、こんな街です。
・全米一リベラルな街
・カリフォルニア大学バークレー校がある街
(シリコンバレーに人材を供給する全米有数の名門大学)
・孫正義さんが大学生活を過ごした街
そんな街で暮らす中で、弁護士業を辞めて、起業することを決めました。
既に2019年12月31日をもって所属していた法律事務所を退所しています。無謀な挑戦をする僕を笑顔で送り出してくれた事務所の弁護士やスタッフには本当に感謝しかない。
今日は、起業の話をする前に、「弁護士業を辞めた」ことについて書いていきます。
「弁護士辞めるってもったいなくない?」
「弁護士業を辞めて起業する」という話をすると、ふつうの人の反応は、「せっかく苦労して弁護士になったのにもったいなくない?」である。
たしかに、大学3年生から司法試験の勉強をはじめ、ロースクールに入学して2年、1度不合格になり合格までさらに1.5年、司法修習1年、弁護士資格を得るまで約7年間ずっと法律の勉強した。辛い日々だった。
入所した法律事務所は、使用者側人事労務で日本有数の法律事務所、約7年間ずっと弁護士として働き続けた。
家に帰らず、休まず、事務所で意識を失うまで仕事をして、意識を取り戻したらまた仕事をする毎日だった。
大変だったけれど、クライアントに信頼され、頼りにされるのが嬉しくて、とにかくがむしゃらに頑張った。
念のためにいうと、ブラックとかそういうのでは全くない。誰かに働かされていたわけではなく、自分のクライアントのためにいい仕事をするために頑張った。辛いけど、家族のような最高の弁護士やスタッフに囲まれ、本当に楽しかった。
このように働く中で、
・顧問先も増えていった
・稼ぎも同期の渉外弁護士と比較して数倍以上になった
・本もたくさん出版した
・母校の慶應義塾のロースクールで非常勤講師もした
自分で言うのもなんだけど、弁護士に向いていると思う。
特に、人事労務の弁護士は僕にとって間違いなく天職だった。
労働訴訟(労働審判含む)は、ざっと数えてこれまで130件以上やってきた。唯一負けたのは11万円の一部敗訴判決だけである。残りは全て勝訴か和解だった。団体交渉もアメリカに行く前は1年間で60回近くしていた。証人尋問も、交渉も好きだった。
ただ次第に、おこがましいが、自分の中で、このままがむしゃらに働き続けた先にある「自分の未来」が見えるようになってきた。
その未来は、弁護士という視点から見ると、輝かしいものかもしれない。
だけど、見えてしまった未来に向かう人生は、つまらないと思った。
そこで、「今後30年間をどう生きるかを考えたい」と思い、アメリカに行くことにした。
「弁護士辞めるってもったいなくない?」
これに対する僕の回答は、「人生一度きりだもん」だ。
一度の人生、弁護士だけで終わるのはつまらない
見えてしまった未来を追いかけるのもつまらない
これは、バークレーに行き、必死にもがく起業家、成功した起業家、一流の研究者、一流のエンジニアなどに会い、シリコンバレーの風に吹かれる中で、僕が出した答えだった。
ある日突然かっこよく、この答えをはっきり出せれたわけではない。
シリコンバレーの風のおかげで、悩みもがき苦しむ中で、いろいろと明確になってきた。
(やりたいこと)
紛争解決やリスク管理ではなく、人の笑顔を作りたい
(気づいたこと)
同じように働いていたら死ぬ
(起業してから起業の方が遥かに死に近いことを悟った(笑))
(再度思ったこと)
僕の原点は弁護士ではない
こんなことを考えるうちに、弁護士時代に見えてきた未来が、すごくちっぽけなものに見えてきた。
シリコンバレーの風に吹かれるとどうなるか、ビザ取得、ビザ更新のために撮った写真で、説明しよう。
結構、風は強めである。
みなさん、シリコンバレーのお越しの際は、シリコンバレーの風にはご注意ください。
初めてnote書いてみました。これから気ままに自分の起業の話を発信していきます!noteとTwitterのフォロー、よろしくお願いします!
最後に、改めて、これまで言葉で表現できないほどお世話になった事務所の弁護士・スタッフ、クライアントの方々に、本当に本当に感謝申し上げます。
※続編も書きました!ぜひ、続編もご覧ください!(2020.6.27)
※英語版も書きました。日本語版では載せにく写真も載せています。ぜひ、ご覧ください(2020.6.25)。
※サムネイルや記事中の写真ですが、本当にお世話になった事務所の中ということもあり、万が一にも迷惑かけるといけないので変更等させていただきました(2020.1.14)。
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