ぜんぶ、ぜんぶ、5月のせい

お風呂に入るのが面倒くさいのも、
友達からのラインが返せないのも、
誘われた飲みを断ってしまうのも、
食器洗いたくなくて冷凍のパスタを食べてしまうのも、何をするにも面倒くさくて、
後回しにしてしまうのも、
全部、全部、5月のせいにしていた。
よくある五月病だと思っていた。

6月になって気づいた。
あいつは何にも悪くない。
悪いのは自分だった。

もう1年の半分が終わってしまうという事実が怖くて、
逃げたくて、日曜22時、渋谷のドンキに行った帰り、
夜に溶けてしまおうかと思った。

周りが恋愛して、着実に、一歩一歩、
結婚の道を歩んでいるにも関わらず、
冨澤は、鼻の下のニキビを潰したり、
スパイファミリーを繰り返し見たり、
1.5リットルのコーラをコップに注がずに飲んだりしている。

どうして頑張れないのだろう…
どうして人を好きになれないのだろう…

この前好きな人ができないと知り合いに話したら、
「え！欠陥品じゃん！」と言われた。
心のデスノートにしっかり名前を書き込んだ。

中学生の頃、道徳の時間に使うこころのノート、
みんなと同じことを書かなきゃいけない脅迫感があって、あんまり好きではなかった。

消えたくて、消えたくて仕方がない時は、
「なぜお尻は半分に割れているのだろうか」を真剣に考えてみている。ここ2週間考えているが、やっぱり答えは出ない。

ところで私は最近とても、
スタバのメロンが気になっている。
美味しいのだろうか…
友達がラインギフトをくれたので、
それを使って飲むというのが、
最近の小さな小さな夢である。

まだ月曜日が終わっただけ。
あと4日もある。

私に道端アンジェリカや中村アンが乗り移って、
私の代わりにダイエットや恋愛をしてくれないだろうか…してくれないよな…そうだよな…
そもそも、その考えをしてしまう時点でダメだよな。

「生きてて偉いです」って何の脈絡もなしに、5億欲しいな…ああ、またダメだな。

普通に結婚して、普通に子供を育てて、
普通に歳をとって死んでいく。
その普通がめちゃくちゃ難しいことに25歳で気づいた。

毎日果物が食べられる女性になりたい。