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寝坊の瞬間

目を開ける。
体を起こす。
白い息が出るんじゃないかと
びくびくしながら腕を上げて体を伸ばす。
背筋にひんやりとした
朝の冷たい空気が入る。
ひやっとぞくっとする。
また布団に入る。
ガサゴソと布団にもぐりながら考える。
起きるべきか。また寝るか。
だんだんと体にぬくもりが戻ってくる。
だんだんと目がまぶたが重くなる。
だんだんと視界がせまくなっていく。
慌ててまぶたを開く。
でもまたぬくもりが私を占領していく。 
ひんやりとでも温かい今日の太陽が
カーテンのすき間から
私を優しく見つめてる。
私も負けじと太陽を見つめる。
横になりながらカーテンに手を伸ばす。
でもすぐにひっこめる。
私は、太陽の優しさと
光に輝くホコリたちと
布団の中のぬくもりと
隣の妹の小さなはないきと
自分への許しに溺れていく。
「あと十分!」


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