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のらねこ、マフィアって本当は何なのか知りたい

外国語を勉強していると、必然的にその国の文化の知識も入ってきます。
イタリア語を学べばイタリアにも詳しくなる、ってこと。

とりわけ “国民性” と呼ばれるものが意外なほど日本と違うことには、本当に何度も驚かされます。

国民性――つまり、その国の悪い部分ってことね。
一般に国民性という言葉自体は、必ずしもその国の悪いところという意味ではありませんが、国民性を主題する記事は、その国の悪い部分を捉えることが多いです。

だとすると、一般に悪の急先鋒とされる、いわゆるマフィアと呼ばれる人達は、実は文化の急先鋒ってことになるんじゃないでしょうかね😏
マフィアって世界中にいるけど、日本のヤクザとはどう違うんでしょうか。

そういった文化の悪の部分を、普通は外国語を学んでないと分からないような側面から調べてみたいと思います――。

皆さま、いつもお読みいただきありがとうございます。
あるいは初めましての方、久しぶりの方もとても嬉しいです。
僕は目標管理Webサービス Project Sylphius の開発・運営をしています、TOMCAT HEART の中島です。

どうも自分が社会の底辺にいる気がする。何をやっても裏目に出てる気がする。そもそも生きてて楽しくない。
普段からそういうふうに感じている人に足りないもの。
それは “目標管理” です。
目標が管理されてないから何かを成しえないのだし、何をやってても楽しくない、なんてことになるのです。

この のらねこに何ができる? では、目標管理の何たるか、具体的にどんなことをどんな手順でやればいいか、といったことをお伝えすべく、僕自身が計画して僕自身でやってきた様々なことを、なるだけ面白く書いてお伝えする趣旨になっております。

今週から新しいシリーズ “のら地球人に日本が分かる?” を始めます。
5ヶ国語以上の様々な言語を学んできた立場から、普通は外国語学習・文化研究をやっていないと分からないような面白いトピックスを書くことで、世界は思った以上に面白いってことを伝えていけたらと思います。

全体の執筆計画:
1. 海外の犯罪文化は日本とどう違うの?(今回)
2. そもそも“国家”ってなに?
3. “国民性”なんてものが本当にあるの?
4. 日本人は空気が読めるって本当?
5. “〇〇なのは日本人だけ”って本当?
6. 日本はどれくらい暮らしにくい国?
7. 日本語って他の言語とどれくらい違うの?
8. 高品質なものが安いって本当にいいこと?

過去のバックナンバー


1. イタリアンマフィアの特徴

いわゆるマフィアと呼ばれる人達は世界中にいますが、その元祖はイタリアと言われています。
もちろん大型犯罪集団という意味では、そんなものくらい昔からたくさんあったのでしょうが、“一定の目的をもって集合し” “最終的に大規模な権力を獲得した” 集団としては、イタリアが世界初と考えられているのです。

現在では、継続的に存続している大型犯罪組織集団は全てマフィアと呼んだりするものの、目的がはっきりしている点においてイタリアンマフィアはやはり世界的に見ても一線を画します。
アメリカや中国のマフィア、あるいは日本のヤクザがあくまで利益を追求する集団であるのに対し、その発祥理由からしてイタリアンマフィアは利益の獲得が目的ではありません

一般にイタリアンマフィアは以下のような特徴があるとされています。

  • 一般人から怖い人達と認識されている

  • 特定地域を牛耳っている

  • 現在では政治の世界に大きく入り込んでいる

  • もともとはレジスタンス活動が目的だった

  • その達成のために犯罪を辞さない

  • 一般人を巻き込んだ大型犯罪を画策するケースがある

  • 牛耳った地域の治安維持に貢献している(←んんんん!?!?)

あれ、最後ちょっと、一般的なマフィアのイメージと合わない特徴がありますね。
てか、、、

  • 後ろ暗いイメージがある

  • 特定地域を牛耳っている

  • 治安維持に貢献している

これだけの条件を兼ね備えた職業といったら、普通は “政治家” って呼ぶんでないかい?

だって政治家って、こっそり犯罪とかするぢゃん?
でも表の仕事だって、別にそれなりにはやってるぢゃん?
ほら、イタリアンマフィアって、政治家そのものじゃん。

アメリカンマフィアは『取り締まられなかったために結果的に大型化した犯罪組織』です。
また日本のヤクザは『奉行所が情報屋として放免した犯罪者(岡っ引き)が組織を大型化させたもの』で、彼らは基本的に生きていくために何でもやる集団です。
たとえ組織が大型化しても、自分達の利益を得るために犯罪を行う点は変わりません。

それに対してイタリアンマフィアはもともとは犯罪者集団ではなく、当時の政治に対してレジスタンス運動をすることが目的でした。
つまり、最初から政治に干渉することが目的で、利益が目的ではなかったわけです。

それゆえのことか、現在ではイタリアンマフィアは政治の世界にかなり大きく食い込んでいる、と言われています。
ま、どこまで本当かは分かりませんけどね。

2. 政治家・ヤクザと比べてみる

だとするとイタリアンマフィアは、政治家とかヤクザといった人達とどれくらい違って、どういうところが似てるんでしょうか。

マフィアと政治家の違い
● 
マフィア
  * 比較的、狭い地域を牛耳る
  * 地域抗争等の小さな暴力行為を行う
● 政治家
  * 国家全体を牛耳っている
  * 戦争等、国家同士の大きな暴力行為を行う

ん~。。。
こういう比べ方をすると、政治家とマフィアって、規模が違うだけって感じしますね。
ま、最終的にはどっちも人間だからね。

『必要に応じて暴力をふるうが、必要なければ基本暴力は振るわない』ってスタンスは、人間としての基本的な特性です。
でも人間は、『他人は往々にして必要のない暴力をふるってくるものと思い込んでいる』という特性も同時に持っています。

だからこそ、政治家はマフィアを、マフィアは政治家を、それぞれが「あいつらは凶暴だ」と互いにいがみ合っているのかもしれません。
また、このことはヤクザとの違いにも見てとれます。

イタリアンマフィアとヤクザの違い
イタリアンマフィア
  * 治安維持に貢献しているケースがある
● ヤクザ
  * 治安維持にあまり貢献しない

日本のヤクザも、かつて映画などでは正義の味方として描かれたこともありました。
現実でも、地域から身かじめ料と呼ばれるお金をとって、パトロールを行うくらいのことはしていたようです。

ですが日本の場合、ヤクザのそうした活動はあまり実を結びませんでした。
なぜなら日本の警察機構は、イタリアと比べてあまりに発達しすぎていたからです。

鬼平犯科帳の長谷川平蔵を例に出すまでもなく、日本の警察機構は検挙率の高さが昔からの自慢です。
とりわけ殺人・強盗などの重大犯罪の場合、認知件数に対する検挙率はほぼ99%で、強制性交でも95%もあります。
日本は江戸の頃から「十両盗んで打ち首獄門」と言われるくらい、とにかくはみ出し者に手厳しい国で、それだけ日本の警察からは逃げづらいってことです。

一両は今の価値で10万円くらいで、だから十両は100万円ちょっと。
それくらい盗めばもう死刑とするには十分な罪とされていたようです。
「十両盗んで打ち首獄門」は、江戸の奉行所はそれくらい厳しい、って意味の言葉です。

そうした、いわゆる ≪犯罪に対して神経質な連中≫ と比較されてしまうと、街中をちょろっとパトロールした程度では治安維持に貢献したとは言えない気がしてしまいます。
それくらいのことしかできなかった当時のヤクザからすると、治安維持に対する “目に見えた貢献” なんて、不可能だったわけです。

もしヤクザが、日本の警察と対等なちゃんとした正義の味方になろうと思うんだったら、大企業をバックボーンとした巨大なNPO組織をぶち上げて、ナントカ戦隊ナントカジャーとか名乗る必要があったでしょうね。

対して、、、、
イタリアンポリスは世界的に不真面目で有名です。。。😥
街角に突っ立って、パトロールと称してずっとくっちゃべってるのを、YouTube動画でもよく見かけます。
某YouTuberさんとかね、彼らが日本語わかんないからって、目の前で好き勝手なことブツクサ言ったりしてますww

そういう町であれば、マフィアがちょっと目を光らせただけでも治安はかなり向上したのです。

3. マフィアの今

現在、イタリアでも日本でも、マフィア・ヤクザが派手な抗争を繰り広げる例は減ってきています。
日本でいう暴力団対策法に相当する法律(leggi antimafia)ってのがイタリアにもあって、それが非合法組織の排除につながっているためです。
任侠映画に相当するメディアが減っている点も、イタリアも同じです。

ただ、かなり肩身の狭くなった日本のヤクザとは違い、イタリアではまだまだ「陰に潜んだだけ」と言われてはいます。
イタリア人は現在でも、かつて日本人がヤクザを恐れていたのと同じように恐れる空気が残っているようです。

日本人だって別にヤクザが怖くなくなった人はいないでしょうが、そのへんに普通にいると思ってる人は少数派でしょう。
でもイタリアでは話題に出すと、地域によっては「どこで話を聞かれるか分からないから」といって、ホントに会話を遮られることも多いようです。
(日本でも、昭和時代とかはそうだったんですよ)

かつてイタリア全土を震撼させた有名マフィアは、現在ではヨーロッパ全土に権力を持つ超巨大組織になっているといわれています。
その話がどこまで本当かは調べようがありませんが、イタリアにはそれを信じている人も多く、つまり現在でも、それだけマフィアを恐れてるってことです。

昨今、ああいう人達が社会から消えつつある理由は、日本の場合は暴力団対策法を国民が受け入れたためとされています。
でもイタリアの場合は、(政治進出によって)当初の目的を達したから不要になっただけといえることになります。

マフィア・ヤクザが、基本的には自分達が生きていくための活動をしている点は共通項としてたしかにあって、それ自体は一般人が一般的な経済活動をすることとも共通しているといえるでしょう。

だからこそ、『最終目的を政治進出としていた』か『自分達が日々を生きていくための組織だったか』のか。
その目的意識の違いが、イタリアと日本それぞれの反社会組織の命運を大きく分けたのです。

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