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村上春樹プレゼンツ【山下洋輔トリオ再乱入ライブ大隈講堂】とジャズと肉態即興

行きました!体感しました!感動しました!
50年前と同じく大隈講堂にて、学生運動バリケードのなか決行された【山下洋輔トリオ】の乱入ジャズライブ再現!

なぜ今、村上春樹さんが(Tokyo FMで坂本美雨さんとのラジオ番組の収録も兼ねて) このような企画を早稲田と開催したのかは、色々メディアで紹介されるのでココでは割愛します

六〇年代後半からの学生運動は、ネットもSNSも無いのに世界中拡散、多くの若者たちが希望の革命闘争を繰り広げ、終焉として内部分裂や内ゲバ、爆弾テロル、、日本では連合赤軍までいきつく、、、そして、若者たちの多くは、敗北感、挫折感、、そのまま企業戦士や普通の家庭人にみずから転向、、様々な分野に活躍される方々も、そんな全共闘世代、、、あの頃は、若かった、我々は必死に闘争したんだ!

それに比べて、今の若者たちは、どうなってんだ?!

あまりに熱すぎた青春時代を思い返してはノスタルジーにひたり、今を嘆く、そして、金はある、老後は安心、そんな余裕からの上から目線、、【世代】間の価値観、差異として括り、相変わらず理由を探しては、正解を押し付ける、、、、、、、

オレは、まったくそうは思わない、思えない、、何故なら、答えなど、まったくワカラナイ!だからオモロい!


色々発展・進化するわりには、情報氾濫と不穏渦巻く社会で先行き不安な現在若者たち、、革命とか闘争とか怒りとか抗いとか、そんなことより、今をどう生き延びてヤリ過ごすか、、闘う意志などスリ減ってアタリマエ??

そもそも何故?闘う必要あるの??
抗うってなに?そんな余裕なんか無い?希望って??とりあえず、なるべくモメずに、荒立てずに、皆んなで楽しく、今をヤリ過ごせたら、、、

東京オリンピック1964以降に誕生した私は、現在五〇代で学生運動はリアルに知らない

ただ、通っていた明治大学は、まだまだセクトが自治をにぎって、バリスト封鎖や授業ボイコットにデモ、友人も成田闘争に参加したり、構内の学生会館から自作ロケット弾が見つかり、機動隊が導入され大騒ぎになったことも、、、

まぁ明大というバンカラな空気もあり(こんな言葉は死語以前?) 全共闘時代の雰囲気は、自分が在籍中は、まだ残っていたのかもしれない、、そんなオレもバイトと学生演劇に没頭、、紅テント旗揚げた唐十郎さんも明大生として六〇年代から大学拠点に活躍されていた

今回のライブイベントには、学割はもちろん早稲田の学生も運営に関わり、若者たちも多く参加、ジャズにはじめて触れた方々もいたようで、洋輔トリオのオープニングアクトには、早稲田ジャズ研バンド、とにかく上手い!センス良い!sooo COOL Jazzy!! カッコ良いすね、、ソレだけでもジャズ好きジジババばかりのライブとは一味ちがう素晴らしいイベントでした

村上春樹さんも当時を振り返り言われていたが、フリージャズには、怒る!闘う!抗う!という熱情が根底に流れる

洋輔さんは、そういうのも確かにある、ただ、自分たちは、とにかく壊す!既成概念や価値なんか破壊!
ひたすらブっ壊す!、、と


当時を仕掛けた田原さんは、社会革命と激動する大戦後の世界、高度経済成長時代が、全共闘学生たちに揺さぶられる現実、、それをドキュメントとしておさめたかったと、、そこで当時すでに有名なジャズピアニスト山下洋輔さんに「ピアノで何をしたいか?どうしたいのか?」とたずねたそうだ

洋輔さんは、田原さんのその問い、というよりは追込み、突き詰めに、思わず答えてしまった、、、

「ピアノを弾きながら死ねたら本望、、」


その言葉を受けた田原さんは、、、

「ならば死んでもらおう!凶暴な学生たちに人気絶頂の山下洋輔を、殺してもらおうじゃないか!その瞬間をキャメラにおさめてやろうじゃないか!」

お馴染みの田原節で、ついに企画は決行された!
その辺を田原さん、みずからコーフンしながら客席より語って下さりホントにオモロくて、、カンドー!

このようなものスゴい先人たちにより大切なナニカが、今も脈々と流れていると確かな実感も、我が肉態に、、、、、!

けっきょく一触即発に敵対する学生たちも大学側も、洋輔トリオの必死の破壊的カオス、フリージャズに圧倒され、魅了され、誰ひとり暴れず仲良く聴き入る伝説ライブセッションになりまして、、洋輔さんも初期トリオメンバー中村誠一さんと森山威男さんも殺されずに拍手喝采を浴びました、、とさ

その模様は「バリケードの中のジャズ〜ゲバ学生vs猛烈ピアニスト」という田原総一郎さん69年ドキュメント作品に仕上がり、なかなかスリリングでオモロいっす!



コーフン&カンドーの帰りも、ジャズって、やっぱ、前ノメリに突き進んで、ひっくり返っても、何かを変える、壊して創り、また壊し創る、、

たとえ、みずからケガしたり死にかけたり、何度でもヤバい場面に巡りあったとしても、、、

そして、現実世界でもイキナリ豪雨に!
ビショ濡れながら、キモチ良くてさ、、

ぜったいヤメナイ!止まらない!
ただ、ひたすら、進みつづける!

みずから変わり続ける永遠連環運動、、
破壊創作活動、日常人生まるごと全て、、

自ら由し!自ら然り!

そんなことを豪雨直撃の帰り道に考えました

12年以上つづける【山下洋輔×戸松美肉態即興DUOから毎回さずかりながら、有難く生き延びさせて頂くことに感謝しかございません!

あと洋輔さんから我が肉態ごと叩き込まれる【即興力】

今こそ、あらためてリサーチしたい気分で、家にある関連本をひっぱり出して読み返し振り返りの日々は、続く、、、、、、

つづく。


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